十階堂一系のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小説、特にミステリの褒め言葉「再読に耐えうる」作品。
何でも分析したがる葵子(通称テル)に振り回される主人公(通称カモトキ)2人の分析部の話。
学生日常ミステリと言うことで、
「古典部シリーズ」に良作という意味でも良く似ている。
最大の違いはヒロインが「私、気になります!」から探偵役まで全てやる点。
何より面白いのは、色んな人物が事件を「分析」はするが
「真実」は明かされないこと。
ヒロインを探偵役かつお馬鹿役にすることで、ミステリの推理をギャグに使ってて上手い。
「じゃあ語り部系主人公(男)を真の探偵に」と安易にしなかったのも評価が高い。
キャラクターもラノベ職(勇者、魔王、妹、中二病e -
Posted by ブクログ
「お前がそう思うんならそうなんだろう、お前ん中ではな」、を体現している雅野京歌さんですが、自己矛盾の塊が、本領を発揮しています。
今回の主役は天然虚弱体質で頭脳派の鶴来咲来さんです。
本人が空手をやりたいと言っているのに、他人がどうして止めることができようか。 もちろん無理は禁物だ。でも我慢はもっと禁物なのだ。
お前の勝手な思想を押し付けるなよ! っていうあれ。
卓球部の連中は馬鹿だからね。馬鹿は死ねばいいのに。
ていうか、春坂さんにはお咎め無しなんですかね……。 梢も……多分彼女がメインの話だと、そこら辺が問題になりそうだけど。
森さんと秋保と梢、彼女たちのお話 -
Posted by ブクログ
強いということには多種多様な意義がある。そして強いとはただ強いということでしかない。
すっごい良かった。笑いあり涙ありだった。自分でもびっくりするくらい泣いてしまった、森さんのところで。
勘違いしてたけどあくまでも雅野さんが主人公なんだよね。表紙は森さんだけど、あらすじは雅野さんだし。
締めがちょっと中途半端だったのと檜尾さんっていうちょっと不愉快なキャラを除けば、素晴らしい青春部活小説であると思う。
途中途中に哲学チックなのがあるけど、あれはあれで味があっていいなと思ったり。
心に染み入る良い小説でした。
もし続刊があるなら、他のキャラの掘り下げを読みたいですね。 -
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Posted by ブクログ
大学生となった赤村崎(通称テル)と加茂(通称カモトキ)が、高校時代と同じように謎に首を突っ込み、間違った分析結果を導き出すといったお話し。高校時代が2冊出ているから、続編とか第3弾とか言った方がいいだろう。
短篇が4話収録されているが、それらは、ある部分が重なり合うので連作短篇もしくは4章立ての物語となるのだろう。
相変わらず無駄なモノローグが多すぎるが、高校時代編に比べると3割ほど減っているため、かなり読みやすくなっている。が、しかし相変わらず会話に於いては誰がどのセリフを言ったのかが判然としない文章で難儀する。とはいえ、地の文章が無駄なモノローグなので全て読み飛ばし、会話文だけを追って -
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