服部昇大のレビュー一覧
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ネタバレ表紙にも起用されたカルチャーヘッズ(自称)の映画好き大学生・池ちゃんが新登場する7巻である。
毎回切れ味鋭く邦画を紹介していくこの漫画、今回は切れ味が鋭いどころか核心を貫くような発言が連発され、読んでいて実に刺激的だった。
今巻で中心的なのは池ちゃんだ。
プールで女子高生グループをナンパする大学生の一人、という立ち位置からしてアレな彼だが、そんな彼のウザめなキャラ性と、それとは裏腹な意外に真剣な彼の悩みが後半のトピックとなっている。
中年世代の恋愛メインとなったエヴァ編の三部作とはまた一味違った「花束みたいな恋をした」三部作は、本当に刺激的だった。
偶然にもヒッチコックの言葉を踏 -
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ネタバレネット連載でも好評だった(らしい)シンエヴァをめぐる三部作が収録された6巻である。
旧エヴァ時代のファンだった化学担当の江波先生の思い出を軸に展開されるエヴァ編は、大人のじくじくした恋愛を描いた名作回だ。
かつて存在したエヴァンゲリオン研究部での、ギャルな先輩・中峠との微妙な(エヴァを通じた)関係性は、中年層にちょっと刺さりすぎる鋭角である。
結末まで含めて、実に充実した三部作だった。
ちなみに書籍版描き下ろし「GAMERA1999」ではそんな二人のデート風景が描かれた回となっているので、ネット連載読者にもお勧めしたい回である。
しかし、中峠先輩は絶妙に大人美人感のある素敵なギ -
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コロナと映画業界。
邦画・洋画その他問わず公開延期が相次ぎ、一時は映画館も休業を余儀無くされ、新たな作品の制作・撮影なども休止したりと影響は広範に及び、映画を題材にしているこの漫画も当然打撃を蒙った。
…と、不穏な幕開けだったseason6だが邦キチは至って通常運転、一発目から『ネズラ1964』という強烈な作品で大いに笑わせてもらった。
このseasonは26年に渡りエヴァによって人生を左右されたと言っても過言ではない江波と中峠、元エヴァ研OBのふたりの人生補完がメイン。
おめでとう!
旧劇冒頭の「最低」なシンジ君については一切触れられなかったな。
あとは何と言っても9本目『虫が演じるシ -
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オビの紹介からもう既に只ならぬ中身を察せられるが、season5は勢いが違う!
海だ!夏だ!記憶喪失だ!
7本目『That'sカンニング!史上最大の作戦?』は多分観たことある気がするが、安室ちゃんの風呂の湯を飲むってそんなんあったんだっけ?爆笑。
10本目『初恋』は確かに面白そうだ。ブリーフ姿のお父さんが沖縄民謡を踊る幻覚ってカオスが過ぎる。結末の想像がつかん。
’やるって言ってた(匂わせてた)続編どうなった問題'は確かにあるな。『実写版どろろ』からもう15年経とうとするのか…。
絶妙に観たくなるプレゼン加減が素晴らしい。
1刷
2021.8.31 -
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season4も安定の邦キチ的展開。完全にクセになってしまっております。
そんな中、8本目がちょっと怖すぎる話。「うすらサブカル男」も陰で言われてたら傷つくが「さほど映画に詳しいわけでもなく」とか思われてんだ!って知っちゃったら暫く立ち直れないかも。
いや、英くんの方が存在感がリアルなのに実際は’いない’ってめちゃくちゃ怖い。都市伝説みたい。
洋一の価値観は時に受け入れ難いものもみられるのは確か。
『オペレッタ 狸御殿』が群を抜いて面白そう。
いや、この漫画を読んでしまった以上、もう面白映像としか観られなくなってしまったような気が。
縦にかばう動きだけでも観ておきたい。
さりげなく洋 -
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発展と飛躍の3巻!
筋書きは従来を踏襲しつつ、邦キチ達のプレゼン
はより進化。
特撮特化キャラ・御影が参戦し益々混沌が強まる。
ゴジラ談義が面白い。「ファイナルウォーズといえばドン・フライ」って切り口がツボ。
4本目『GODZILLA』を特にゴジラに詳しい訳でもない私が劇場で観た時は違和感無かったが、こうして話を聞いているとなるほど、マグロ作戦って確かに絵面がヤバい。
香川照之の段平はガチ。
8本目『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』回はビアンカコスの映子ちゃんがかわいい。バギマ映画ってなんぞ。
斎藤工に続いて山田孝之もこの漫画に頻繁に登場するな…。
番外編も強力。予備知識が -
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ネタバレ邦キチが邦画について正論を唱える、衝撃の記憶喪失回を含んだ Season5 である。
邦キチにだけは「人気漫画の安易な映画化はなぜ?」とか「叫ぶシーン以外ぼそぼそ喋ってるのはなぜ?」なんて言ってほしくなかったよ……。
ド正論だけども……。
それはさておき、今回も邦画レビューが面白おかしく描かれているが、それにも増してドラマ部分が目立ったのがこの5巻である。
恐るべきことに、普通に部長&邦キチの二人で海に行ったりしていて(05本目「喝 風太郎!!」)、その青春ぶりにネットをざわつかせていた。
バッチリビキニを着こなして、部長とキャッキャする邦キチはあまりに眩しい……。
みんなの -
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season2も安定の面白さ!
斎藤工が好きになることうけあい。
相変わらずディスりスレスレの邦キチ流プレゼンが刺さりまくる。
漫画としてもエピソードの導入バリエーションが増し、9本目『奇跡のリンゴ』の自然な入り方はまさに奇跡的(言い過ぎかな…)。
11本目の「親を実写化された」もパワーワードだが、p129で部長が語る漫画実写化論は実に普通だけどそれだけに的を射ているような。
『HiGH&LOW』も今まで全く興味無かったけど俄然観たい。斎藤工も出てるし。「一斗缶みたいにあったけー場所」ってフレーズも口に出したくなる。
映子さんと部長の関係性も進展するのかな?
こんな後輩が慕って -
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自分で映画を観るのが苦手なのだが、他人のプレゼンとか感想を聞くのは好きな私にとってはまさにどストライクの作品。
映画を独自の目線で語り倒す邦画マニア・邦吉映子、通称「邦キチ」が、「映画について語る若人の部」部長の小谷(ごく普通の映画好き、ナルシスト)相手にクセ強めの邦画を1話完結式に紹介する…というシンプルな構成。
2本目で触れられた『神様のパズル』の「豪雨の中コハダの寿司で自殺を止める」というくだりが大好き。
5本目『箱入り息子の恋』クライマックスだけでも観たい。『フレフレ少女』のコスプレ映子さんがシュールでかわいい。
11本目『クリーピー 偽りの隣人』は普通に観てみたいくらい興味 -
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映画好きもそうでない人も良い意味で唸ってしまう視点を散りばめた本作だけど、時折映画好きの心を抉ってくるような一言も忘れない点は何気に好きだったり
「映画について語るより女と海行った方が楽しい」ってそれ趣味人が一番思っちゃいけない言葉だよ……
奇々怪々な映画を扱ったり、普通の映画を奇々怪々に扱ったりする本作。一方で有名作を扱う事も忘れていないが、まさかのジョジョ……
私もアニメで満足し過ぎて実写映画の方は見ずに終わったなぁ……。まさかそのまま第二章が作られないとは思わなかったけども
他にもサマーウォーズに触れるとは思わなかった。
そちらは奇妙奇天烈な点を上げるのではなく、あるあるネタに流れると -
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実写化作品のプレゼンには力を入れている本作だけど、ジャッキー・チェン版シティーハンターを扱った流れでフランス版シティーハンターを取り上げるとは凄いな!完全にジャッキー・チェンが前フリになっちゃってるよ!
シティーハンターが好きすぎて完全再現を狙ってみました、みたいな作品の前ではジャッキー・チェン映画にシティーハンター要素を取り込んでみました、みたいな映画は太刀打ちできないよ!
シティーハンターという作品は全く知らないのだけど、もしシティーハンターという作品を知っていて、邦キチに「邦画です!」とまで断言されるほどに空気感を再現できている作品なら是非とも見たいと思うのだろうなぁ
邦キチが紹介する