小松英雄のレビュー一覧

  • 伊勢物語の表現を掘り起こす 《あづまくだり》の起承転結

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    著者は2022年に鬼籍に入られている。この著書はその2年前に刊行された。著者の研究人生の集大成のひとつだ。

    著者は、「平安時代における仮名の発達を跡づける作業の延長として『古今和歌集』の和歌に出会い、仮名の巧みな運用による和歌表現」に着目され、この著書で、伊勢物語の読み直しを行われた。

    著者が長年研究を積み重ねてこられたこの手法を用いて、これまでの伊勢物語註釈書が深く立ち入ることのなかった細部にまで批判的検討を加え、一語一語、丁寧に読み解かれている。

    それは大学の講義を受けているかのような叙述である。

    以下、二点、基本姿勢として重視すること。読者である私の理解である。

    ①伊勢物語の校

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    2024年09月15日
  • いろはうた 日本語史へのいざない

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    ネタバレ

    源順,定家など著名な人の以呂波との関わりを記述している。
    最後に契沖がでてくる。

    現存している文献だけから、日本語史を語ることの狭さを指摘している。
    何をもって日本語史を語ることができるかは、よくわからなかった。

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    2012年05月03日
  • 日本語の歴史 青信号はなぜアオなのか

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    面白かったです。


    日本語史の意義から丁寧に解説してあるし、目的がはっきりしているので読みやすい。


    すごく論理的。


    若干知識がないと厳しいかと思われる。

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    2010年07月29日
  • 日本語の歴史 青信号はなぜアオなのか

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    日本語の歴史について、時に専門的に、時に雑学的に、時にライトな感じで、説明し尽くした名著です。
    特に副題の「青信号はなぜアオなのか」は秀逸です。
    色彩の名称の体系というのは文化圏ごとに違っており、日本には古来より「アオ=blue」では必ずしもない体系が存在したということを見事に論証しています。
    青瓢箪、青蛙、青紫蘇、等々。
    「青信号」というのは不思議でも不自然でもなんでもない、日本人が昔から受け継いできた色彩の体系の氷山の一角なのです。

    たたこの本で気になるのは、著者の「傲慢さ」。
    たとえば「青信号はなぜアオなのか」という疑問に対して、日本古来の色彩の体系を知りもしないでこういう議論をするの

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    2012年06月02日
  • 日本語の歴史 青信号はなぜアオなのか

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    「青信号はなぜアオなのか」の副題につられて手に取ったら、いわゆるコトバの雑学本でなく、何だろう、教科書というかおベンキョウ的な内容。でも文法やら活用形やら難しいはずなのに、分かりやすくて読みやすい。頭もこんがらがらなかった!今まで読んだ雑学本は何だったの?!と目ウロコの一冊でした。この方の著書、もっとたくさん読みたいです。読後、ら抜きコトバに対して抵抗がなくなる自分がいました・・・。

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    2011年08月04日
  • 古典再入門 『土左日記』を入りぐちにして

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    をとこもすなる日記といふものををんなもしてみんとてするなり

    漢字(男文字)で書く日記を仮名(女文字)で書いてみる

    仮名表記の世界 墨の濃淡・文字のおおきさ・ことばのきれめ・変体仮名のつかいかた(藤原定家)

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    2009年10月07日