樋口清之のレビュー一覧
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"日本の伝統や習慣、日本人がこれまで積み上げてきた誇るべきものを再認識させてくれる本。残念なことだがすでに、今となっては失ってしまったものもあるように感じる。先人が築いてきたいろんな事を大切に伝承していかないといけないね。自分自身の反省なのだが、あまりにも物事をうわべだけで見つめているのではないか?という反省をしている。なぜ、ご飯に梅干しなのか?なんてことは、考えたこともない。それは、考えなくても時は過ぎ、多くの情報が降ってくるから。テレビを普通に見て育った世代には、無理な事なのかもしれないとさえ感じる。でも、この本を読んだ自分は、立ち止まって普段何気なくとっている行動に眼を向けるこ
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すばらしい。読んでて、日本について全然知らなかった事だらけ。日本人の素晴らしさを知って元気がでる。身近なところでは、会社に新入社員が入って飲み会で潰したり、一発芸させたり、っていうことも、古来から理由があって似たようなことがやってたんだということも知って驚き。僕らが普通だと思ってやっていることは、大体昔からの名残かもしれない。由来を知った上で行うのか、そうでないかを分けるのが教養なんだなぁと思った。
また、地震や津波を、テクノロジーで防ぐのではなく、受け流す、という考えを持っていたよう。今こそこういう考えが必要なんだな、と震災後に読んだために強く思う。壁を何M立てました!!って考えは自然は征 -
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樋口清之氏はおそらく、『和食=健康に良い』という世界の共通認識を作り上げた人物の一人に数えられるだろう。
日本食はなぜ健康に良いのか?
日本人はなぜ、『東洋の奇跡』と呼ばれる復興を果たし得たのか?
日本人はなぜ器用で勤勉なのか?
日本の官僚はなぜ腐敗しやすいのか?
様々な見地から『日本人』を語る逸品。
例えば日本刀は世界で最も『折れず曲がらずよく切れる』を体現した刃物だと言われているが、そもそも日本で製鉄が出来ること自体が驚くべき事なのである。
鉄を融解させるには、コークスなどの高エネルギー燃料でなければ本来不可能らしい。ところが日本ではコークスは取れない。古代の日本人は『たたら』による -
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「梅干と日本刀」三部作を1つにまとめた物
日本と日本人の歴史についてその工夫と良さについて、今では気にも止めてもらえない事を掘り下げ紐解き、日本人って凄いなと改めて感じさせてくれる本。
日本刀を刀鍛冶が作る時叩くのは炭素を出す為。日本にはコークスがなく、炭で熱していたから鉄は完全に溶けず、不純物の多い鋼鉄だったが、叩いたり、焼きを入れたり、する事で1つの刀に柔らかさと固さの性質を合せ持たせる事ができた。
日本人は命がけでなんでも食べてみるという恐ろしく勇敢な民族(笑)中国人もかなりだと思うんですが…
西洋人は4味(甘、酸、塩辛、ピリ辛)、中国人は5味(+苦味)、日本人は6味(+旨味)
科学 -
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江戸初期。
天下人、徳川の治世。
権力者は別の力に恐れおののく。例えば人知を超えた存在。
神の力、換言すれば神を信仰する民衆の力は計り知れない。当時の浄土真宗(一向宗)然り、キリシタン然り。
時代は常に過渡期であると仮構しています。
歴史というフラスコの中で試行されたその結果、現代が現代として現出している。
先述の通りだけれど、「ほんのちょっと前の実験結果」としての近視眼的な歴史的反省がこの今に強く作用している。そしてまた移り変わっていくのだろうな。
何とか歴史を線として捕まえて時代と次代に活かしたいところだが、なかなかどうして言うはやすしで … …