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■日の丸弁当は超合理的な食品■地震でも城の石垣が崩れない秘密■江戸は世界一美しい都市だった……。日本人が誇る豊かな知恵の数々。真の日本史がここにある! 累計120万部のベストセラー・シリーズを1冊にまとめた完本ついに電子化!
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Posted by ブクログ
"日本の伝統や習慣、日本人がこれまで積み上げてきた誇るべきものを再認識させてくれる本。残念なことだがすでに、今となっては失ってしまったものもあるように感じる。先人が築いてきたいろんな事を大切に伝承していかないといけないね。自分自身の反省なのだが、あまりにも物事をうわべだけで見つめているので...続きを読むはないか?という反省をしている。なぜ、ご飯に梅干しなのか?なんてことは、考えたこともない。それは、考えなくても時は過ぎ、多くの情報が降ってくるから。テレビを普通に見て育った世代には、無理な事なのかもしれないとさえ感じる。でも、この本を読んだ自分は、立ち止まって普段何気なくとっている行動に眼を向けることができるようになったといえる。今時の言葉で言うと、当たり前を(常識を)疑え!とでも言うのかなぁ。 サラリーマンになった今、越後屋や白木屋が作ってきた商習慣を引き継いでいる部分もあるのだと思うと感慨深い。 家族の事でもめたときなど、今一度読み返し、家族とは何かを考えてみるのも、この本の効用かも。"
日本の優れた点をこれでもか~というくらいに書いて650ページ。 しかも偏狭な見方ではない。 新刊本の書店では品薄な本だと思いますが、見かけたら手に入れるべきだと思います。
すばらしい。読んでて、日本について全然知らなかった事だらけ。日本人の素晴らしさを知って元気がでる。身近なところでは、会社に新入社員が入って飲み会で潰したり、一発芸させたり、っていうことも、古来から理由があって似たようなことがやってたんだということも知って驚き。僕らが普通だと思ってやっていることは、大...続きを読む体昔からの名残かもしれない。由来を知った上で行うのか、そうでないかを分けるのが教養なんだなぁと思った。 また、地震や津波を、テクノロジーで防ぐのではなく、受け流す、という考えを持っていたよう。今こそこういう考えが必要なんだな、と震災後に読んだために強く思う。壁を何M立てました!!って考えは自然は征服できるものだ、という西洋の考え方であり、日本には相容れないんだろうな。(もともと災害多いところだし) こういうのをテレビでやったら面白いのになぁ。
樋口清之氏はおそらく、『和食=健康に良い』という世界の共通認識を作り上げた人物の一人に数えられるだろう。 日本食はなぜ健康に良いのか? 日本人はなぜ、『東洋の奇跡』と呼ばれる復興を果たし得たのか? 日本人はなぜ器用で勤勉なのか? 日本の官僚はなぜ腐敗しやすいのか? 様々な見地から『日本人』を語る...続きを読む逸品。 例えば日本刀は世界で最も『折れず曲がらずよく切れる』を体現した刃物だと言われているが、そもそも日本で製鉄が出来ること自体が驚くべき事なのである。 鉄を融解させるには、コークスなどの高エネルギー燃料でなければ本来不可能らしい。ところが日本ではコークスは取れない。古代の日本人は『たたら』による製鉄によって、世界に類のない『玉鋼』を生み出した。優秀な刃物として知られるドイツの『ゾリンゲンナイフ』は日本刀の製法をモデルにしたと言われている。 梅干しと白米、いわゆる『日の丸弁当』はほとんどデンプンだけ、という一見して非効率、非科学的な食事に見えるが、たった一粒の梅干しがデンプンを吸収しやすくする作用を持つ。梅干しによって白米のデンプンをほぼ完全にエネルギーに変えることが出来る。 日本の品種改良技術には1600年以上の歴史がある。そもそも米の一反当たりの収穫量は小麦の四倍ほどであるが、その中でも日本の米は東南アジアに比べてもさらに倍以上の収穫がある。これは日本の多様な気候に適した米を作り続けた努力のたまものであり、『一所懸命』の精神構造の根底にあるものである。100年足らずで北海道の気候に即した品種を作り出した事にも注目すべし。 などなど、実に興味深い話ではある。 近代歴史観は司馬史観に近いものがあるが、その論拠が主観ではなく過去のデータの蓄積に重きを置いているので、司馬史観よりも理屈に走りがちである。栄養学、生理学、地学、治水学、農学、材料工学等の様々な見地から日本人を解く。 樋口清之氏の『逆・日本史』(1~4)と併せて読みたい本。
日本考古学の第一人者であり博学の著者が、現在に生きる様々な日本文化についてあくまで客観的に紹介している。江戸時代の記述が多いので読後は東京めぐりをしたくなるのは間違いない。著者は学者であるので単に今の日本は堕落して昔はよかったという懐古主義ではなく、日本の伝統的な食事や文化、社会制度には現代でも生か...続きを読むせる有用なものが多いし、科学的にも優れているものが多いことが証明されてきていると、述べている。 タイトルは「菊と刀」をモジっていることは明白。
「梅干と日本刀」三部作を1つにまとめた物 日本と日本人の歴史についてその工夫と良さについて、今では気にも止めてもらえない事を掘り下げ紐解き、日本人って凄いなと改めて感じさせてくれる本。 日本刀を刀鍛冶が作る時叩くのは炭素を出す為。日本にはコークスがなく、炭で熱していたから鉄は完全に溶けず、不純物の...続きを読む多い鋼鉄だったが、叩いたり、焼きを入れたり、する事で1つの刀に柔らかさと固さの性質を合せ持たせる事ができた。 日本人は命がけでなんでも食べてみるという恐ろしく勇敢な民族(笑)中国人もかなりだと思うんですが… 西洋人は4味(甘、酸、塩辛、ピリ辛)、中国人は5味(+苦味)、日本人は6味(+旨味) 科学を否定する訳ではないが、人気を常に幸せにしてくれるとは限らない。 日本の人口の適量は米作りと関わっていて大化の改新以降から明治以前の農耕で賄える人口は4千万人前後と変わらない。工業国になり外国の農産物を買えるから1億人が生活できる。全く新しい文化になった。 正月は御節、七草は薬草。桃の節句は桃の種の中の胚乳を食べる行事で杏仁湯を飲む。杏仁湯は血圧低下と、強心健胃作用がある。五月の節句は菖蒲は強壮解毒作用。七夕は堕胎。重陽の節句は鉄分。五節句の飲み物食べ物は全て薬品。稲を育てるという重労働の前に滋養強壮させるのが節句の狙い。 日本で栽培されている植物のほとんどは輸入し、改良し、定着させたもので、在来種のものは極めて少ない。細いものを太くする事に長けていた。独自のものは強いて言えば、山葵と大根。家畜も渡来種。 日本語の日用語は14万語。「大辞典」収容語は72万語。 女尊男卑の痕跡。父母と書いても母(おも)、父(と)と発音。夫婦は夫を先に書くのに(めおと)と女を先に発音する。母が住む方が母屋。里帰り、結納も女系社会であった名残。 単調な食事しかできない民族は味覚が劣る。複雑な食品種類を摂取する民族は味覚が複雑化し、進歩する。 信用組合を世界初で作ったのは二宮尊徳で19世紀初め。ドイツに出来る37年前。
文書資料より考古学に重きを置いているように感じます。日本歴史学者では珍しいのでは?多少こじつけっぽいところもありますが考え方が参考になりました。
切り口斬新な日本文化論。これまでになかった新たな角度で日本文化史をおっていきます。 かなり感銘受けましたねーー。うん。日本文化史の金字塔です。 日本の文化ってややもすればひどく遅れていて、非合理的でナンセンスだなんて言われたりもするけれど、そうじゃないんですよね。 すっごく合理的で、日本人に馴...続きを読む染んだ素晴らしいものばかり。日本人ということに改めて誇りを持てるようになります、これ読むと。 日本人っていまだに欧米コンプレックスが強いっていうか、「アメリカではこうなのに日本は・・・」、「ヨーロッパではこんな素晴らしい制度が・・・」とかしばしば耳にするけど、そんなに日本のやり方ってひどいものなんだろうか? もしそうだとしたら、日本はここまでの発展をとげられなかったでしょう。翻って言えば、日本は理にかなった素晴らしい文化・制度を持っていたからこそここまで発展できたんだと思います。 欧米の制度=善で日本の制度=悪みたいな、欧米盲信が日本人に根付いてしまっていて、多くの素晴らしい日本文化・制度を放擲してきてしまったきらいがあります。そして、今でも、欧米でよしとされる制度をそのまま日本に移植したりすることも多くあります。でも、宗教・文化・民族性等々バックボーンが大きく異なる制度を日本にそのまま移植してうまくいくかと言ったら、疑問です。 欧米で成果をあげたことが日本でも成果をあげるかといえば必ずしもそうではないし、また逆もしかり。何でもかんでも欧米の制度を是として喜んで奉ってるばかりいるようではいけませんね。 今こそもう一度日本文化を見直して、いかに日本人が優れた文化・制度を持っていたかを再認識することが必要なのかも。菅原道真が言った『和魂漢才』という言葉の意味を改めて考えさせられます。んーー素晴らしい言葉ですね(*´ー`)
日本の伝統的な文化を見なおし、そこに隠された知恵を解き明かそうとしている本です。 日本食が健康に良いことや、日本の工芸・技術の優れていた点などを指摘し、また、前近代的で封建的だと批判されがちな日本社会が、たがいの信頼によって結ばれた優れた社会であったと論じています。
戦前の日本人が作り上げて来たシステム 農耕民族が培ってきた「相互信頼」 今では前近代的と思われるような事も、 実は日本人が経験則から得てきた、 日本の風土に合う合理的なやり方であった。 ただ、世界とのつながりが増えた現代に於いても 合理的であるとは限らない。 全世界を含めて、「相互信頼」とい...続きを読むうものを 構築することができたらよいと思う。
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完本・梅干と日本刀――日本人の知恵と独創の歴史
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