蔭山克秀のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ようやく哲学がわかる年齢になってきたのか、哲学
に関する本に興味を持って読んでいます。
確かにこれは読みやすかったです。
特に19世紀の実存主義の出現の理由は、産業革命
により個人が埋没していったことによる説明には、
肚落ちしました。
産業革命による社会の巨大化は、それだけ社会に
占める「個」の比重が薄められてしまう。そうする
と「個」はどんどん希薄になり、絶対的だったはず
の自分は無残にも「相対化」されてしまうという状
況が実存主義を生み出したという説明です。
また時々マンガのキャラクターになぞられた部分も
若者に向けた理解の手助けになるのでしょう。
こんな時代だからこそ哲学なのか -
Posted by ブクログ
1.哲学について基本的なことから学びたくなりました。
2.代々木ゼミナールで教えている著者が哲学について解説しています。高校生になると倫理や哲学などの科目が出されますが、受験に必要がないことが多く、苦痛になってしまうことが大半です。そんな経験をした著者が、コミカルに分かりやすく「哲学ってこういう世界」と表してくれているのが本書です。哲学をこれから学ぶ人は本書を手にするのが一番良いかと思います。
3.テンポの良さとコミカルさがたまらなく面白かったです。それだけではなく、大事な箇所はしっかり厚みを持って説明してくれるので、要所は外さないということも意識して読むことができます。
哲学は暇になった -
Posted by ブクログ
代ゼミ講師による、学び直しのための本。
とはいうものの、受験生が読んでも充分役に立つであろうし、私のような身分の者が、改めて目を通して見ても、経済の魑魅魍魎の世界を垣間見るのに、最適な本である。
歴史を捉えるのに、人間が行動を起こす最大の理由は何なのかを、生徒は捉えにくい。自分たちとは生きる世界が違う、特別な人間による足跡を歴史だと思っているからだ。しかし、今を生きる自分たちも数百年前を生きた彼らも同じ人間だと考えると、行動原理なんてものは、自然と浮き彫りになる。
そうだ、金だ。欲だ。
そこに気づくと世界の歴史を非常にシンプルに捉えることが可能になる。ぜひ、傍に置いておきたい本である。 -
Posted by ブクログ
第4章からちょっと理解するのが難しくなってきた
というのも自身の啓蒙思想へのイメージと解説が乖離していたからかもしれない
あと18世紀後半から19世紀前半、階級制度によって得られていた自尊心が制度の揺らぎによって個の存在意義の危機が訪れたくらいの説明は必要だと思う
その点が読んでて違和感があった
マンガみたいにすらすら読めるは間違ってない
砕けた話し口調で私も受験生の時に著者の授業を受けたかったと思うくらい分かりやすい
倫理を受験に使う高校生や文学部系統の大学生、哲学を学びたい初学者におすすめ
ニーチェは前々から興味があったが、ハイデガーの考えも面白いと思った