タナカミホのレビュー一覧
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1話で貧乏ヤクザの大晴(たいせい)と出会って連絡先まで知られた、家庭科教師の詩(うた)。今回は詩の目線が中心で、やり場のない憤りとともに、「売り物を作ってお金を稼ぎたい」という大晴の本気さに触れて、少しずつ関心を抱いていく姿が描かれていきます。
心理の表現がとにかく目を引き、作品の世界に自分もいるよ...続きを読む -
貧乏ヤクザの跡取りだけども、どこか人好きのする大晴が夜道に出会ったのはハンドメイドの工作をしていた女性。
本来まったく接点のないはずだったが、資金調達に悩む大晴は彼女・詩(うた)から技術を習おうとして…。
ユニークかつ繊細なタッチや、映像を思わせる表現が目を引き、先の展開が気になります。 -
穴の向こう側には、この蛍町と少しだけ違う別の蛍町が存在する。亡くなった親友が生きていて、親友を事故から守った近所のおじさんは死んでいる。幸と不幸が穴の向こうとこちら側で交錯する。境遇の差が人格まで変えてしまう不可思議さに、少年は人間とは如何程のものかを学ぶのだ。
少年のひと夏の不思議な体験。爽やかな...続きを読むPosted by ブクログ -
親友を喪った小6の夏。また遊びたいと願い、迷い込んだ路地裏の木の穴の向こうには、親友の卓哉が生きている世界が広がっていたーー。
"少年と夏の冒険"です。白く照り返す真夏の日差し、バカで騒がしくて、でも繊細なところも無くはない少年たちの魅力が伝わります。『スタンド・バイ・ミー』だと言ってしまうのは褒め...続きを読むPosted by ブクログ