蔵本由紀のレビュー一覧

  • SYNC なぜ自然はシンクロしたがるのか

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    SYNC: なぜ自然はシンクロしたがるのか

    ストロガッツ教授の歩んできた、複雑系研究の道。
    その一つの道しるべとして、同期現象を取り上げています。
    振り子、蛍、細胞、シナプス、脳波、睡眠、惑星、量子、自己組織化、WWW、交通渋滞・・・・
    意志を持たない物すらも、あたかも意志を持っているように同期する不思議。
    端緒についたばかりの非線形な複雑系、ネットワークの研究が、様々な同期の不思議を解明していく歴史がエキサイティングです。
    異端の学問だったCで始まる、Cybernetics, Catastrophe theory, Chaos theory, Complexity theoryが、研究の

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    2025年09月03日
  • 非線形科学

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    文系脳の非線形科学 №1   -2007.11.01記

    「非線形科学」を読みおえ、混濁した頭を抱えつつなんとか理解の歩を進めたいと悪銭苦闘しているのだが、なかなかに点と点が結ばれて線へとはならないものである。これまで科学的な知見に対し、どれほど直感的かつ好い加減に接してきたか、たんなる言語遊戯にすぎなかったのではないかと悔恨しきりである。
    だが、このたびはこのままやり過ごすわけにはいかぬ。あくまでも私なりにではあるが、本書をほぼ理解する必要があると、そんな衝動が、熱が身内を貫いている。おそらく、これらの理解は、私がずっと拘ってきた身体表現のありように、方法論的な明証さを与えるものとなるはずだ

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    2022年10月16日
  • SYNC なぜ自然はシンクロしたがるのか

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    ホタルの発光の同期,体内時計の同期から始まって,量子物理学に進み,カオス,複雑系ネットワークから,さらに人の脳と認知まで議論が展開するとは思わなかった.
    最初の方は,内心「だからどうした」と思いながら読んでいたが,同期現象がこのように幅広い領域で観測されるものと知って驚いた.
    面白かった.

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    2020年03月12日
  • 非線形科学 同期する世界

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    同期現象を中心にして「科学」の理解に必要な「非線形科学の前提知識」をまとめてあって、読んでいてワクワクが止まらない。

    複雑系についての書籍は色々あるけども本書は「因果」についていろいろと考えさせられる。

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    2020年01月19日
  • 非線形科学 同期する世界

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    あまりに素晴らしい。信号機の自力分散の研究とかすごくしたいな。あとは、人体の中の同期とか時計細胞のディテイル。新書的よろこびに満ちた本。自己が同期に関連した概念だっていう私のドテカンまで説明してくれると良かったけど。

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    2014年10月14日
  • 非線形科学

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    素晴らしい。BZ反応とか。こびてないんだけどすごいしっかりしている本ってのがあって、例えばみすず書房の本。そんな手触りを感じさせる良質な新書ですね。京大ってやっぱいい大学そうだなあ。行ったことないけど。

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    2014年09月21日
  • 非線形科学 同期する世界

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    本屋でたまたま見かけて、おもしろそうに感じたので手に取ったのですが、結果として大正解でした。
    隣り合った2つの振り子時計やメトロノームの振り子が自然に同期する不思議から始まって、ろうそくの炎、こおろぎの鳴き声、体内時計、ミレニアムブリッジ、蛍、電力ネットワーク、心拍、電気うなぎ、インシュリン分泌、パーキンソン病、動物の歩行、ミミズやアメーバーの移動、信号機のネットワークと、実に何の脈絡もなさそうな幅広い分野の現象を「同期」「リズム」の観点から共通するイメージを見事にくくりだし、これを利用した自律分散型制御系の構築可能性まで、実に壮大なビジョンを提示してくれています。
    短い読みやすい本ですが、知

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    2014年06月28日
  • 非線形科学

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    「カオス・フラクタル・同期現象」といったかっこいい専門用語の知識を得るだけで満足してはならない。
    重要なのは、非線形科学という学問の枠組みが現実の自然現象にこれまでの物理学とは異なった新たなものの見方を与えていることなのである。

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    2015年07月17日
  • 非線形科学

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    今後のライフワークと言うか、自然観の基礎となる事が詰まってます。
    集英社新書ってよく知らなかったけど、こんな素晴らしい本が出てるとは。

    蔵本先生の入門書ですが、初心者には十分骨のある本です。

    数学者の本ですが、計算科学を志す人は是非とも読んでおきたい本。

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    2009年12月27日
  • 非線形科学

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     落下の法則、ニュートンの3法則なんかとは違う、不確定的な法則、反応、事実を調べる非線形科学について書かれている。
    うちの学科ってこういうことをやるんだよなー、って再確認できる。BZ反応とか授業でやったしなー。魅力的だが、めちゃくちゃ難しいというのはあるが…

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    2009年10月07日
  • 非線形科学

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    とても難しいが何とか理解してみたいと知的欲求をがんがん刺激される。「カルマン渦列」、ホタルが同時に発光する「集団同期」、「平均値プラスゆらぎ=分散」、硬貨の表裏の累積「ブラウン曲線」、海岸線の形成「フラクタル次元」、「スケールフリーネットワーク」

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    2014年11月07日
  • 非線形科学 同期する世界

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    「同期(シンクロ)」をキーコンセプトとして、さまざまな興味深い現象を見ていき、そして、その都度、その現象を起こしている「同期」について解説しながら、「同期」そのもののイメージを深めていくような本でした。

    17世紀、オランダで活躍した科学者ホイヘンスのよって、並べたふたつの時計の振り子が同期する現象が報告されたのが、この分野の起源とされているそうです。ここからこの分野の話が開始されます。この時点で、「同相同期」と「逆相同期」が解説されているのですが、ならべた時計の振り子が同期して、同じように左右に振れているのが同相同期で、片一方が右に振れたときに他方が左に振れるのだけれどもリズムはいっしょとい

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    2025年01月17日
  • SYNC なぜ自然はシンクロしたがるのか

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    ホタルの発光同期や,人間のサーカディアンリズム,などの非線形の同期現象を扱った本.著者のストロガッツも翻訳者の蔵本も,この分野の第一人者.

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    2019年02月18日
  • 非線形科学

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    非線形現象を解析する科学。カオス、フラクタル、ネットワーク理論、パターン形成、リズムと同期、などについて数式を使わずに説明している。自然の現象を横断的に見てそこに不変構造を見つける。

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    2018年10月20日
  • 新しい自然学 ──非線形科学の可能性

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    科学観の修正を迫った論。

    理解が平易なのが本書の最大の特徴だ。
    平易さは、数学的に深く入らないことが一つ。これは私としては物足りないが。しかし、非線形科学がどのような現象かは分かる程度に踏み込んでいる。
    もう一つは、私たちの時代と生の営みに即して語っていることからもたらされている。

    様々な意味で、科学的であることにこだわりが強い人は一読の価値があるだろう。

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    2018年05月30日
  • SYNC なぜ自然はシンクロしたがるのか

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    「非線形科学」という聞きなれない分野の第一人者による著書。とりあえずハヤカワノンフィクションだから買っとくかという動機もなくはなかったが、とにかく表紙が美しいのでジャケ買いしたといた方が正確か。
    ホタルとコオロギ、脳波、睡眠リズム、交通渋滞からコンサートの拍手、スタジアムでのウェーブまで、とにかくシンク!そして『偶然の科学』でおなじみダンカン・ワッツも過去の共同研究者として登場するあたりが楽しい。ローレンツの「あの小さなモデルのことかね?」というのもワロタ。

    線形と非線形については、たとえ話を交えながら3ページほどで説明しているのだけど、非線形どころか数学のことはよく知らない自分でも良くわか

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    2018年01月17日
  • 非線形科学 同期する世界

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    以前読んだ同著者・同新書『非線形科学』の続編みたいな科学読み物。
    前著はテーマが漠然としすぎて非常に味が薄く印象のない本だったが、こちらはテーマを「同期現象」に絞り、一転楽しい読み物になった。文体も前のとはちがってわかりすくなっており、これは担当編集者がかなり頑張ったのだろう。
    ハヤカワ文庫の『Sync.』と同じテーマなのだが、それとはまた別の具体例がたくさん列挙していて、読んでいて面白い。
    互いに作用し合う「全体」と「個」との関係性についての部分は、とても共感した。

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    2017年02月25日
  • 非線形科学 同期する世界

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    何万匹ものホタルが同時に明滅する、吊り橋上を歩く集団の歩調が自然に揃って橋が大きくたわむ……これら驚くべき現象はすべて「同期(シンクロ)現象」によるものだ。
     同期現象は単に奇妙な現象というだけではない。心拍や体内時計といった生命維持活動にも関与し、最新のロボット制御システムの鍵を握るなど、実は我々の生命や社会を形作る上で欠かせない物理現象なのだ。しかし従来の科学手法では解くことができず、「非線形科学」の最新研究によって明らかになったのだ。
     著者は同期現象を記述する「蔵本モデル」を編み出したこの分野の第一人者。本書は我々の身近に起こる同期現象を数式を使わずに解説しつつ、世界を支配する知られざ

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    2017年01月28日
  • SYNC なぜ自然はシンクロしたがるのか

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    著者スティーヴン・ストロガッツは、『偶然の科学』のダンカン・ワッツの教師であると共に盟友で、おなじように複雑系科学の大御所の一人、であるらしい。
    この本で提起されている「同期現象」は、たとえば、
    ・一斉に光る蛍。
    ・数百万の脳細胞が病的に同期することによる、てんかんの発作。
    ・レーザービームに現れるコヒーレンス。
    ・心臓に備わるペースメーカー細胞。
    ・月の自転は地球を回るのと全く同じ周期による。
    ・ルームメイトなどのごく親しく共に多くの時間を過ごす2人の女性がときどき示す「月経同期」。

    こうした自然界に多数見られる「同期現象」という謎を、ストロガッツは生地に解説していく。
    確かにこれは興味深

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    2015年11月08日
  • 非線形科学

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    ちょっと難しい…。でも、この手の内容について割と分かりやすいのかも。
    どんどん掘り下げていくと何があるのだろう。
    それを追っかけているうちに複雑化してしまったのだろう。
    モノの見方と何かを理解しようとすることが一緒だとわかって安心したのはいうまでもないが。まるで世の中を見るみたい。

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    2015年07月18日