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ホタルの同時発光からスモールワールド現象まで思いもよらぬ現象を数学がつなぐ不思議
完璧にシンクロして光る無数のホタルは、どこかに指揮者がいるわけではない。心臓のペースメーカー細胞と同じで、無数の生物・無生物はひとりでにタイミングを合わせることができるのだ。この、同期という現象は、最新のネットワーク科学とも密接にかかわりをもち、そこでは思いもよらぬ別々の現象が、「非線形数学」という橋で結ばれている。数学のもつ驚くべき力を絶妙の比喩を駆使して紹介する、現代数理科学の最前線。/掲出の書影は底本のものです
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Posted by ブクログ
「非線形科学」という聞きなれない分野の第一人者による著書。とりあえずハヤカワノンフィクションだから買っとくかという動機もなくはなかったが、とにかく表紙が美しいのでジャケ買いしたといた方が正確か。
ホタルとコオロギ、脳波、睡眠リズム、交通渋滞からコンサートの拍手、スタジアムでのウェーブまで、とにかくシンク!そして『偶然の科学』でおなじみダンカン・ワッツも過去の共同研究者として登場するあたりが楽しい。ローレンツの「あの小さなモデルのことかね?」というのもワロタ。
線形と非線形については、たとえ話を交えながら3ページほどで説明しているのだけど、非線形どころか数学のことはよく知らない自分でも良くわかった。それにしてもあらゆるものがシンクしたがるように振る舞うってほんとすげえ。
p320
線形方程式とは、結果が原因に比例し、応答が加えた力に比例するという、単純かつ理想化された状況を記述するものである。
Posted by ブクログ
著者スティーヴン・ストロガッツは、『偶然の科学』のダンカン・ワッツの教師であると共に盟友で、おなじように複雑系科学の大御所の一人、であるらしい。
この本で提起されている「同期現象」は、たとえば、
・一斉に光る蛍。
・数百万の脳細胞が病的に同期することによる、てんかんの発作。
・レーザービームに現れるコヒーレンス。
・心臓に備わるペースメーカー細胞。
・月の自転は地球を回るのと全く同じ周期による。
・ルームメイトなどのごく親しく共に多くの時間を過ごす2人の女性がときどき示す「月経同期」。
こうした自然界に多数見られる「同期現象」という謎を、ストロガッツは生地に解説していく。
確かにこれは興味深いテーマだ。
無数の要素がめいめい勝手な動きをやり、入り組んだ相互作用を見せる複雑系「カオス」は、ここで驚異的な「自己組織化」現象を示すわけだ。
こういった現象は、人間にとっては極めて理解しにくいパターンである。
この「同期」という考え方を援用すれば、流行や集団ヒステリーのような、人間の社会集団の「同期」現象を解き明かすことができそうだ。しかしストロガッツは、このことにちょっと言及するものの、専門外であり、かつ、心理学分野で確固たる定説は生まれていない、として、深追いを避けている。
互いに同期するための装置として「振動子」という(架空の?)概念が登場するが、思うに、人間の脳内にもこれがあるのではないか。ミラーニューロンよりもさらに驚くべき発見が、やがて脳科学に出現し、社会的な同期現象を解く鍵を示すのではないか。私はそう期待したい。
Posted by ブクログ
この本が出たとき、表紙が素敵だったのが印象に残っている。初版からは少々時間が経ったが改めて手をとった。
ホタルの同期現象がなぜ起るのかというところから書き起こしているが、昆虫生物学の本ではない。複雑性の理論の本だった。(ホタルがなぜ同期して光るのかは自分にはわからなかった...)
「同期(Sync)」ということをキーワードにして、生体の同期現象だけでなく、ジョセフソン素子で有名な量子現象や6次の隔たりで有名になったスモールワールドネットワークまで射程の幅広さを誇示するかのように話題を振っている。
はっきりいって、本書の議論は自分にはあまり刺さってこなかった。カオス理論・複雑性の理論とは相性がよくないのかもしれない。
Posted by ブクログ
SYNC: なぜ自然はシンクロしたがるのか
ストロガッツ教授の歩んできた、複雑系研究の道。
その一つの道しるべとして、同期現象を取り上げています。
振り子、蛍、細胞、シナプス、脳波、睡眠、惑星、量子、自己組織化、WWW、交通渋滞・・・・
意志を持たない物すらも、あたかも意志を持っているように同期する不思議。
端緒についたばかりの非線形な複雑系、ネットワークの研究が、様々な同期の不思議を解明していく歴史がエキサイティングです。
異端の学問だったCで始まる、Cybernetics, Catastrophe theory, Chaos theory, Complexity theoryが、研究の中心になっていくであろう今後が楽しみです。
竹蔵
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ビジネス・実用
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