澤見彰のレビュー一覧

  • 狭間の子 吉原五十間道 菓子処つた屋

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    とても読みやすくて面白かったです。
    菓子職人としてのおなつの成長や、重三郎さんの活躍など、ぜひ続きを読みたい。

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    2025年04月10日
  • ヤマユリワラシ―遠野供養絵異聞―

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    あまり好みの方向性ではないオチではあるものの、予感させられていた救いがない結末をきれいに覆してくれた点は良かった。外川と桂香が徐々に心を開き、成長していく姿は読んでいてとても心地よい。題材としている外川仕候の供養絵額はネットでもいくつか見れたんだけど、確かに明治初期の素人絵画とは思えない良さがあるなあ。最後の作品解説も面白かった。

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    2025年04月17日
  • ヤマユリワラシ―遠野供養絵異聞―

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    人物設定や細かいところにはちょっと気になるところがあるんですが、ストーリーには一気に引き込まれてしまいました。
    こういう絵画があること自体知らなかったので、新しい知識も開眼させてもらった感じです。

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    2025年03月29日
  • 屋根裏博物館の事件簿

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    民俗学に関わるような問題を通して、少女が成長していく物語として楽しめた。
    地方の風習などが登場してその由来や謎を探るが、それは綺麗なお話とは限らず悲しい由来や過去があったりする。
    それを少女や周りの大人はどう受け止めて、どう活かしていくのか、という点がこの本の面白い所と感じた。

    一方で謎を解明するミステリとしてはイマイチだった。
    風習やそれにまつわる話は遥か過去のことであり、その発端の全てを明らかにすることは不可能なため、いささか現実離れした形で詳細が明らかにされる。
    その点はかなり賛否が分かれることかと思う。

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    2022年06月19日
  • 屋根裏博物館の事件簿

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    渋沢栄一の孫・敬三が作った施設博物館「屋根裏博物館」自体は実在することに感動しました。

    婚礼絵馬や不穏な正月行事などの調査を通じて成長する記憶喪失の少女あづみ。

    昭和30年代が舞台ですが、あまり古い感じがしませんでした。

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    2021年11月03日
  • 白き糸の道

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    江戸後期の養蚕の歴史がよく分かって面白い。
    小さな枠の中に収まらぬお糸が
    自らの力で人生を切り開いていく。
    そして転機が訪れる度に現れる魅力的な男性たち。
    明治の時代をどう生き抜いたのか知りたい気がする。

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    2018年11月16日
  • ヤマユリワラシ―遠野供養絵異聞―

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    穏やかで、優しい。そして強くて、だからこそ胸が苦しくなるほど切なかった。

    現絵の中では幸せであってほしい。
    けれど、この世で幸せであるべきで。

    すべての人の生き様に、いろんなことを考えさせられた。実物のその絵を、見てみたいなぁ…

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    2016年01月27日
  • 横浜奇談新聞 よろず事件簿

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    明治初期が舞台のお話。
    御一新後も時代についていけず、髷を切る決心もつかず、ぐずぐずしている主人公。
    妖怪とかキワモノ系の読売(瓦版)の外国人記者に偶然拾われて、そこから自分も記者として入社する。
    妖怪や幽霊等を題名としているが、結構な人情話。なかなか読み応えあり。
    明治維新後の混沌とした横浜を舞台に、欧米人や中国人も絡んで、当時の世相をよく描いている☆彡主人公の今後の成長に期待!それとペットのうさぎさんが可愛かった♪
    全体的におもしろかったです。

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    2023年04月25日
  • 屋根裏博物館の事件簿

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    渋沢敬三が開設したアチック・ミューゼアムを舞台に、渋沢や網野善彦ら実在した人物と、架空の人物である主人公たちが活躍する民俗学ミステリー。昭和30年代の高度経済成長の裏面と表面、都市のお祭り騒ぎの一方で貧困に喘ぐ地域の格差に焦点をあてており、民俗学という学問そのものが当時志していたテーマが本作のテーマにもなっているのが見事です。

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    2023年02月26日
  • 横浜奇談新聞 よろず事件簿

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    明治初めの横浜。
    欧米人、中国人、そして強かな商人や、武士の時代の終わりに絶望の闇から抜けれない人々や、転身軽やかに前線へ登ったものなど、さまざまな人間が蠢く街。

    いまだ、統治できていない無法地帯とも言える。
    そこにあった事件を当時ポンチと言った読売を作るものたちへピントが。

    幕末から明治に未だ混沌とした時代に生きた人々が、国名な史実を織り込んで語られる。

    気軽な題材でありながらも、当時の世相が色濃く語られ興味深かった!

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    2021年11月09日
  • 屋根裏博物館の事件簿

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    ネタバレ

    昭和三十年代を舞台にした民俗学ミステリ。
    某絵馬の話やあることで財を成す話は(過度なネタバレ防止のため具体的な名詞や説明は割愛)自分も何かの本で読んだことがあった話だったので、知っている民俗学ネタが登場して興奮しつつも、こういう話にしてくるかと驚きもした。
    しかも、基本的にどの話も後味が決して良くはない。
    後の話になればなるほど後味の悪さが際立ってくると言う。
    民俗学は、人の営みや文化を観察する学問でもある。
    綺麗なものばかりが見えるだけではない。
    そこが面白くもあり、怖いところでもある。

    そもそも主人公のあづみ自身が壮絶な過去持ち。
    これは後半明らかになるが、やはり決して明るく優しい話では

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    2020年12月19日
  • 屋根裏博物館の事件簿

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    民俗学ミステリーですがちょっと深掘りが足りないかなぁ。事件の裏事情を主人公が夢にみることで解決してしまうのは、ちょっとミステリーとしては反則な感じがします。

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    2020年12月13日
  • もぐら屋化物語り 三 用心棒は就活中

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    もぐら屋化物語第3作目
    あいもかわらずバケモノ騒動がつづき、閻魔像の目玉紛失事件も面白おかしくなかなかの展開、最後はほろっとする場面もあり4作目もありそうな終わり方でした。

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    2020年05月20日
  • はなたちばな亭恋空事

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    落語調の文体で書かれたとある通り落語を思い起こすお話でした。金一が拾ってきた犬がお話の要、両目の周りに隈取りしたような模様があるからクマと名付けられ、このクマが大活躍、盛り上げています。置物に変身したりとワクワクします。読んでいて楽しかったです。

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    2020年05月20日
  • 横浜奇談新聞 よろず事件簿

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    開国して髷とざんぎり頭がいりまじる横浜。志し半ばで挫折し髷を落とすのを躊躇する元武士と、陽気なイギリス人が日常の謎を解き、奇談新聞の記事にする。事件そのものより、時代が変わるなかで頑張ってる日本の様子に好感が持てる。兎もかわいい。

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    2018年10月11日