ジョージ・フリードマンのレビュー一覧

  • 100年予測

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    21世紀はまだアメリカ時代の幕開け。
    まだまだ始まったばかり。
    世界大戦で疲弊したイギリスの海軍拠点を手に入れ、世界の海を支配したアメリカは、まだ青年期。地政学的にどこを見ても盤石。
    よし、まだまだ米国株は買いですね。
    しかし、ロシアについて大局で当たりまくってる。2009年に書かれたものだが、15年後の現在では。衝突がポーランドやバルト三国ではなく、ウクライナであったことが違うぐらい。資源輸出国としてロシアは力をつける。衝突は冷戦時よりも局所的で、アメリカは軍事支援のみ行い、ロシアを疲弊させる。
    そしてロシアの自壊。これは時間の問題。

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    2024年03月14日
  • 2020-2030 アメリカ大分断 危機の地政学

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    ネタバレ

    アメリカ人 アメリカという国のことを知る上で役に立つ本だと思います。
    アメリカの成り立ちインディアンたちに対する分析 意見とか

    アメリカという国は人類史上最大最強最凶最悪の軍事国家だとしか思えません。
    倫理とか道徳とか人道とか善とか正義とかそういうこと以前に力づくでそうやって軍事的戦争的なことばかりをして成り立って今まで来た国だと思います。

    アメリカの今までの実業家、政治家、軍人たちは 確かにすごいです。
    ですがちょっと調べればわかることですが、皆 先住民たちを迫害し、虐殺し、追い出し、利用し、食い物にしてきた人たちばかりです。

    日本人も日本も今だに散々好き放題やられてきています。

    それとアメリカとか世界中では弁護士とか法律系の人たちが随分と重要な仕事をたくさんしてきていたことが分かります。

    何かの色々なことのたびに少しずつアメリカの国が国民がまとまっていったというのはとても的確な意見です。

    日本も日本人もそうでした。

    それと、色々な映像や写真で見るアメリカ人の白人や黒人の女の子たちとかが可愛いなとか綺麗だなとか思っていても、本書の中でそういう人たちが何か戦争のたびに工場で物資を作って送って戦争に協力していたことが書かれています。

    よく考えてみましたら、そういったアメリカの白人 黒人の女の子たちが私たち日本人のご先祖様達を殺し、障害者にし、日本中を爆撃することに協力してきた共犯者たちなわけです。

    ですから、過去から今までのアメリカ人たちの日本人に対する経緯、世界中に人に対する経緯を考えれば、たとえ何があろうとも結局アメリカ人とは距離を取って接していくしかないということだと思います。

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    2023年07月31日
  • 近代の終わり 秩序なき世界の現実

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    本書でインタビューされてる人たちの著書を是非読んでみたいと思いました。

    プロローグー人類の未来は明るいかー
    いまこそ現実を直視せよ
    我々はいま「近代の終わり」という歴史的結節点を迎えているのではないかという思いにとらわれた。近代を一貫して特徴をづけてきたグローバリゼーション、その元になっていた理性、認識、秩序といったものへの信頼が大きく揺らいでいる。これこそ現在の我々が感じる漠然とした不安の正体なのかもしれない。
    その先にある人類の未来は明るいのか、あるいは暗いのか……。読者の皆さんが識者の意見に賛同する しないは別として、きっと新しい視点をこの対話から学べると思う。その学びを共有することができたら望外の喜びである。

    ブライアンレヴィン
    ソーシャルメディアで拡散されるステレオタイプ
    予防の観点が抜けていた

    カートアンダーソン
    「ファンタジーランド」と化すアメリカ
    「真実」や「現実」を創作できるという信条
    個人主義が間違った方向に加速した
    人々の不安が陰謀論を生み出す

    ジョージフリードマン
    いまのアメリカにはテクノクラシーや金融に携わる支配階級と、経済的もしくは文化的に負け組になった衰退階級による分裂が生じています。

    専門家には物事を狭い範囲でしか見られないという弱点があります。小さな点では特化しているものの、他へ影響まで注意がゆきわたらない。

    日本は安全保障上の戦略を示すべき
    北朝鮮の核攻撃に一番弱い国は日本だ
    日本が経済規模に相当する軍事的立場を有していないのは明らかです。そのアンバランスは今すぐにでも修正する必要があります。
    海上交通路を確保できる軍事力を持つことです。大きな問題は、原材料のほとんどを輸入に頼っていること。国益の基本は国の存続に不可欠である原材料へのアクセスの維持です。
    軍事的に弱く豊かな国というのは非常に危険な立場にある。
    そこで戦略に基づき軍事力を築いていくことになりますが 、日本の場合、自衛隊という形はあっても、その戦略が見えてきません。もし戦略があるのであれば表に出すべきです。
    北大西洋地域、マラッカ海域における海上交通路を確保することが大切だ。それを事実として認識している。ならばどうしたらいいのか、それを外に向かって表明していないことには、我々にはその戦略が伝わりませんし、具体的にどう武装したらいいか 話し合うこともできません。
    日本には第二次世界大戦で敗北した トラウマがいまだにあり、それゆえに権威を持ってアメリカと話ができない立場にあります。また今や中国の方が強力な軍事力を有しているため、中国に対しても強く主張することには躊躇がちです。南北朝鮮に対して さえ強く出られないでいる。

    北朝鮮は自分たちが生き延びることに最も関心を持っています。そのためには核保有が必要不可欠な策であると考えている。
    もしも北朝鮮が他国への攻撃を目論んだ場合には、核ミサイルの射程内でなおかつ軍事的に脆弱な国はどこであるか、日本は自分たちが置かれている現実を直視しなければなりません。

    イワンクラステフ
    アメリカ軍のアフガンからの屈辱的な撤退
    政府軍の士気喪失は決定的に重要な要素でした。 状況の把握において最も難しいのは当事者の動機であることを我々はまざまざと再認識させられました。

    今後10年で起こることが予想されるのは、自国だけで地政学的なプレイヤーになるこりとはできない、トルコ、ロシア、インド、日本、EUといった ミドルパワー 国家の活動の活発化です。
    今後大きな変化が見られるのは国家同士の関係よりむしろ、身近な社会の中でしょう。我々の社会の中で起きている変化に注目が集まるのです。今後は 地域の現状に即した 調整が進むため、世界秩序よりも地域秩序が大きく変化し、多元的な世界が訪れるでしょう。

    日本は米中対立の狭間で、今後想定される 舞台はアジアであり、日本があらゆる場面で自前で対処できるよう政策面で軍事化しても私は驚きません。 今や戦争も定義が以前と相当変わっています。現在のサイバー戦争や経済戦争の観点から見れば昔の戦争観にとられていてはいけないでしょう。
    また日本は少子高齢化という大問題に直面しています。

    アダムトゥーズ
    分断に向かう欧州とアメリカ
    ヨーロッパ経済の回復はスピード感にかける
    世界が変わりつつある事実を認識しなければならない
    経済の未来を担う人物、学者たち
    ジェロームパウエル、イザベルシュナーベル、クリスティーヌラガルド、ギータゴピナート、ジョシュメイソン、ダニエラガボール

    ヴァレリーハンセン
    グロ−バリゼ−ションの起源を大航海時代とするのは遅すぎる
    ヨ−ロッパの歴史家は以前より、西暦一〇〇〇年に大きな関心を持っていた
    西暦1000年頃に中国と中央アジアの歴史、バイキングスカンジナビア人がカナダに上陸したこと、中国からインド アラビア半島 アフリカに至るまで海上交易でつながったこと、西暦1000年頃に世界でなにかがおきている。
    内藤湖南は宋朝を近代のはじまりと見ていた。
    欧州中心主義ではなく、西暦1000年頃から始まる 宋朝こそが近代史の起源。
    バイキングが1000年頃までにアメリカ大陸北東部だけでなく、ユカタン半島にまで到達していた証拠が出てきている。
    「戦士の神殿」の壁画に描かれている捕虜は、ブロンドで目の色が明るく、肌の色は白い。

    ジョージエストライク
    健常者優位主義を乗り越えられるか

    デイビィッドファリアー
    「人新世」に生きる人類の避けられない未来
    我々のほとんどはどれほど先のことを考えてもせいぜい数年後、「将来の夢」という場合は十数年先のことまでは想像するだろうが、それでも10万年後の地球となると思いをはせる人は皆無といえる。
    「いま」は未来からみれば「過去」である。「人間がやることで影響のないものなどなく。すべては繋がっている」「ディープタイム」という地質学的スケールから我々の「いま」の行動を顧みる重要性がわかる。

    何千世代にもわたって、あらゆるものの中に人類の痕跡が残り続ける。

    近所の現象から書き始めることは、自分が住む場所の未来の化石を見ることにつながります。

    マルコポーロがクビライ・カーンとの最後の謁見の際に述べた言葉「あらゆる形がそれぞれ自分の都市を見いだすまでは、新しい都市が生まれつづけることだろう。そして、あらゆる案が出尽くし、形が崩れるとき、都市の終末が始まる。」
    都市は人類がつくり出したとてつもない 産物です。100年前には想像もつかなかった都市の姿が今目の前にある。そしてこの先も都市が築かれていくことに希望を感じさせてくれるのがこの言葉なのです。

    生物多様性は危機に瀕しており、人類は生物の管理人ではありますが 王様ではありません。いかに生物絶滅を阻止する方向に舵を切れるか。未来の化石記録には我々が絶滅の危機をどこまで放置したかがしっかりと残るのです。

    いま見られる 進化のほとんどは、人為的な変更が加わられた結果だと、さまざまな研究の中で言われています。
    私たち人類が他の種の分布域やその行動、場合によってはその外見に変更を加え、生態系を変えてしまったせいなのです。
    本来であれば長い時間をかけて起こる変化が人の一生のうちに起こってもおかしくない。そう思うと不安を覚えずにはいられませんが、 一方で、我々がすぐに変化を起こせるという点には希望を持っていいと思います。

    インターネットは目に見えない空気のようなものです。世界中至るところで利用でき、そのデータはクラウド化していると言いながら実際には実体を持った巨大なデータセンターの中で保管されている。これらのセンターは世界各地にある。
    人間がやることで 影響の出ないものなどなくすべては繋がっている。この深いところでのつながりをまず理解することが変化への第一歩です。

    大事なのは、我々がいまやっていることの影響がどれだけ長く残るか忘れてはならないということです。自分の身の回りにあるものの行為でもその影響は10万年後まで残るかもしれない。

    我々が時代のレガシーを残すという事実を思い起こさせてくれるものに囲まれているのは幸運だと思います。未来の化石になる可能性がある物質に囲まれているからこそ、それをきっかけに未来にどのような化石を残したいかを考えることができるし、考えなくてはという気になれるのです。あなたが行うことの帰結として未来を生きる子孫の生活が変わってしまう。その視点から考察を続けることはとても価値があるのです。

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    2023年06月10日
  • 100年予測

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    このような本を読みたかった。2100年の世界を大胆に予想する野心作。1900年の日本人が今の日本を創造することだに出来なかったように、今後の世界が闇であることにワクワクが止まらない。
    21世紀を未だ若いアメリカの世紀と位置づけ、今後はアメリカを中心に世界が回るとしている。確かにアメリカが世界の覇権を握ったのは早くて1945、遅くて1989であり、まだ百年も経っていない。価値間によって力を激らせるアメリカは移民によってこれからも活力を持つ。アメリカの基本的地政学戦略では北米大陸及び海洋を握ればよいのであり、分裂するイスラム世界などテロの脅威ではあっても安全保障の脅威ではないという指摘はうなづける。人口減少によってアメリカ式のライフスタイルが広まり、コンピュータが中心となる世界にも首肯するが、膨張する資本主義の行先はどうなるのか気になる。
    その中で筆者は中国/日本/ロシア/トルコ/ポーランド/メキシコに注目する。
    中国→経済成長の歪みに対抗できず自壊するとしているが本当にそうだろうか。人口減少により覇権は厳しいだろうが、地域大国としては残る気がするが、今後訪れる台湾危機で崩壊する読み?
    ロシア→今回の露宇戦争で自壊するだろう。見事な予想。
    日本→人口減少!アジアの国はどこも厳しいので相対的に地域大国化するのだろうか。中国と競り合うだろうが。
    トルコ→今の調子でアメリカが中東を操縦している限り、地域大国は難しそう。
    ポーランド→EUで主導権を握る展開はわかるが、それ以上は難しそう。
    メキシコ→移民が国境線の変更を生むという指摘はかねてから思っていた。今世紀末に対立が起こるのは頷ける。

    人口動態についての分析が弱いような気がした。確かにこの形で行けば面白いが、あくまで地政学的なものであり、現実はそうはいかないのではないか。
    ただ今世紀の日本の課題は対中戦略であり、人口減少が続く中如何に東アジアで主導権を握り続けられるかである。日中韓台で少子化への根本的解決策を提示したものが地域大国となりそう。

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    2022年09月23日
  • 2020-2030 アメリカ大分断 危機の地政学

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    アメリカは帝国を築く経済的動機は存在しない…これはダウトだな。GDPに貿易の占める他国より割合が高くないのは、キャピタルゲインを重視しているからで、単なる商売による利益などはいつだって帝国には必要ないのだよ。まぁそれはともかく、2つのサイクルが重なる今後十年の大転換期での焦点をテクノクラシーと大学としているのは興味深い。ここまで自明とされているものを解体するとなると、確かにかなりの激動は免れないだろう。

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    2022年07月23日
  • 100年予測

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    地政学で21世紀の100年を予測するという、たいへんにスリリングな本である。もちろん、神でない身には未来を正確に予測することなどできはしない。しかし、手持ちの学問的知識を動員すれば、アプローチできないでもないということを鮮やかに見せてくれた。

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    2022年05月25日
  • 新・100年予測 ヨーロッパ炎上

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    『今のEUを見ていると、父の言葉を思い出す。EUとはまさに「何もなかったことにしてしまう」ための機関だからだ。もちろん、皆、過去に何があったかは知っているし、その過去に嫌悪感を抱いていないわけではない。

    過去に起きたこと、見聞きしてきたことはすべて踏まえた上で、長らく存在してきた悪魔をヨーロッパから切り離そうとする試み、それがEUなのだろうと思う。

    ただ、一方で、歴史を超越するなどということがそう簡単にできるのか、とも思う。この本では、ヨーロッパの暗部に目を向けて行く。』

    素晴らしい作品。和訳のタイトルがちょっと違うよなぁ〜、って思うけど…。
    『100年予測』とは全然違う。もっと奥深いものがある。単なる続編じゃない。

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    2016年12月22日
  • 新・100年予測 ヨーロッパ炎上

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    地政学の考え方は地理と歴史がその国の将来の戦略を方向付けるというものだが、まさしく理論ずくめでストーリーがつながっていくさまは爽快。特にルターの考えのところ、個人による聖書の解釈から、宗教に対する自然科学の興りに繋がり、大航海時代背景もあいまってとついにはヨーロッパに世界を征服する力と思想をもたらしたという流れは非常にしっくりくる。

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    2016年12月03日
  • 100年予測

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    [大流の解明]ただでさえ予測が難しくなっている国際情勢の「100年先」を見透そうと試みた意欲作。分析と予言の狭間に位置するかのような予測が、想像力をかきたててくれること間違いなしの作品です。著者は、アメリカの軍や政府機関に向けた講義や情報提供を行っているジョージ・フリードマン。訳者は、『選択の科学』等の翻訳もされている櫻井祐子。原題は、『The Next 100 Years: A Forecast for the 21st Century』。


    まずは予測の内容が読み物として純粋に面白い。21世紀においては日本・トルコ・ポーランド・メキシコが大国として浮上することなど、「マジか」とツッコミを半ば入れつつもついつい読み進めてしまいました。議論を促し、想像力をたくましくするために適した一冊ではないでしょうか。


    著者が100年の予測を立てるに際して、地政学・人口動態・歴史・リアリズム的国際政治観・情報の不完全性などを基にしている点が印象的でした。国際情勢を考えるにあたり、こういった大きな枠組みがどのように影響を与えているか(もしくは与えていると考えられているか)を理解することができるかと。

    〜従来の政治分析には、想像力が著しく欠落している。流れる雲が、いつまでもそこにあると考え、誰の目にも明らかな、強力な長期的変化に目を向けようとしないのだ。〜

    本書を紹介してくれたMさん(ありがとう!!)には、何か100年後にも残りそうなものをお贈りします☆5つ

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    2016年04月25日
  • 新・100年予測 ヨーロッパ炎上

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    新100年予測と言うタイトルはミスリーディングだが、ヨーロッパの歴史を紐解いて、同地域の現在そして近い将来の行く末について深い考察を与えている。現代ヨーロッパを知るにはもってこいの一冊。

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    2016年04月23日
  • 新・100年予測 ヨーロッパ炎上

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    ネタバレ

    「人間が戦争をするのは、愚かだからでも、過去に学んでいないからでもない。戦争がいかに悲惨なものかは誰もが知っており、したいと望む人間はいない。戦争をするのはその必要に迫られるからだ。戦争をするよう現実に強制されるのである。ヨーロッパ人はもちろん人間なので、他の地域の人間と同様、あるいは過去の彼らと同様、いつでも悲惨な戦争を選択せざるを得ない状況に追い込まれる可能性はある。戦争か平和か、その選択を迫られる時は来る。ヨーロッパ人は過去に何度も戦争を選択してきた。今後も選択する時はあるだろう。まだ何も終わってはいない。人間にとって重要なことは、いつまでも終わることはないのである。」(411)

    その国が地理的にどこに位置しているかによってその運命が大きく左右される。そのことを強く感じた内容だった。ロシア、ドイツ、地中海、トルコ、このあたりを中心に、歴史から現在、そして近未来に至るまで本当に丁寧に読み解いてくれている本でした。世界地図片手にドキドキしながら読みました。

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    2016年01月03日
  • 新・100年予測 ヨーロッパ炎上

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    「100年」予測ではないものの、歴史をさかのぼることにより、ウクライナ、キプロス、トルコ等、現在ヨーロッパが抱えている様々な火種(Flashpoint)を指摘する。現在は過去の上にしか成り立たない、ということを改めて認識させられる一冊。

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    2015年08月19日
  • 100年予測

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    地政学的な切り口だけをもって未来を予測することをナンセンスと決め付けるのは簡単。でも、現実って、かなりそういう部分に占められている。遠くの親戚より近くの他人が気になるのも地政学的。TVのニュースで近所・国内の事が多いのも地政学的。ああいう具体的なストーリーがあってのリスク管理なのかな。日本にもああした予測を考えている組織があるんだろうか。考え始めたらたらキリがないけど。世界地図片手にもう一度読みたいと思いました。

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    2015年08月18日
  • 100年予測

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    2009年に出版された2100年くらいまでの世界を予測した「未来の歴史預言書」と言える本。「影のCIA」と呼ばれる情報機関の分析だけあって、ロシアのクリミア併合などをピタリと当てる。予測は必ずほとんど当たらないだろうが、そのアプローチの仕方は知っておけば世界の動きが良くわかります。

    内容もほどよくストーリー仕立てになっており、地政学的な推測の流れがウンチク臭くないのて読みやすく、そのストーリー描写もリアル(ありえそう)なのでまるで映画を見てるように未来が想像できます。

    その100年はなかなか衝撃的で、以下はネタバレなので、ストーリーを楽しみにしている人は読まない方がいいかもしれません。

    問題は、ここの事象より、どういう原則があって歴史が作られてきたか、とそれを踏まえてどう考えるかです。

    この本の存在によって、2050年の日米開戦や諸々の戦争が避けられことを願うばかりです。

    そのストーリーとは、ざっくりとは以下の通りです。

    2020年代に資源紛争に介入してきたアメリカと冷戦を交えたロシアは軍事支出耐えきれず空中分解。中国も権力闘争で分裂。

    ロシア、中国の二超大国が分裂してポッカリ空いた力の穴をポーランド、トルコ、日本の周辺国か勢力圏に収めようとする。アメリカはその取り組みを温かく見守る。

    そして大国にのし上がり東欧の盟主になるポーランド、オスマン帝国の再来とも言えるヨーロッパ、中東、北アフリカ、中央アジアに領土と勢力圏を持つ世界帝国のトルコ、分裂した中国に次々に出現した親日的国家に数多くの企業が進出しまたその中国の親日的国家からの移民により人工問題を解決し経済的繁栄をきわめる日本という3つの国が台頭する。

    それに並行して様々な技術革新か行われ、とくにアメリカと日本は宇宙開発で世界をリードする。アメリカあらたな宇宙軍事システムを構築し、日本も様々な観測衛星を打ち上げる。

    しばらくして、日本はアメリカの宇宙軍事システムに監視されているのを快く思わないようになり、アメリカは日本の打ち上げる民間の衛星がアメリカ宇宙軍の通信の傍受してるのではないかと疑い始める。

    また地上では気がつけば、トルコと日本がアジアを束ねる超大国になろうとしており、アメリカは不安を隠せなくなる。

    この雰囲気を察知した日本とトルコでは反米感情が高まり、ついには日本とトルコは同盟する。この動きはアメリカを刺激し、アメリカは日本、トルコにより圧力をかける。

    一方ヨーロッパはドイツとフランスは大国だが社会が衰退期に入り元気がない。そんな中で隣で成長著しいポーランドにドイツは危機感を募らすが行動を起こす元気はない。

    アメリカはヨーロッパに自分を脅かす大国が出ないようにドイツとポーランドを刺激しないように同盟関係を維持するがどちらにも関わりすぎないようにする。が、トルコに圧力をかけたいアメリカは次第にポーランドに肩入れする。

    2040年代後半には東欧やギリシャなどのバルカン半島を勢力圏に収めているポーランドがアメリカの支援を受けていることを、勢力圏が隣り合わせるトルコはより一層に危機感募らせ、バルカン半島はふたたび火薬庫になる。

    宇宙は2020年代の中国、ロシア崩壊の混乱の収束後、イノベーションと宇宙開発を進めた結果、2040年頃には日米で分け合っている状態となる。アメリカは軍事衛星システムを完成させることで日本に圧力をかけ、日本とトルコは宇宙の利用(宇宙での権益?)や、軍事的な安全が脅かされていると感じる。

    そして、日本はアメリカの宇宙軍事システムを停止させ、安全に宇宙を利用できるようにするため、日米開戦の世論がたかまる。

    2050年夏、緊張が最高潮に達したバルカン半島でトルコとポーランド陣営で小規模な紛争が勃発。アメリカは紛争解決に奔走し、秋にはとりあえず収束する。日本は紛争に関与せず、とりあえずは平和が保たれる。

    引き続きアメリカがヨーロッパに目を向けている2050年11月24日午後5時(アメリカ時間)に突如としてアメリカの宇宙軍事システムは日本の攻撃により破壊される。

    多くのアメリカ人がフットボールを見ながらうたた寝している感謝祭の夕方を狙ったことと、またそのミサイルは月面に建設された民間施設に偽装された基地から静かに発射されたこと、アメリカの宇宙軍事システムが想定していない方法で行ったことで完全に奇襲となる。

    こうやって、日本・トルコ同盟とアメリカ・ポーランド陣営同盟で宇宙軍事システムと地上の軍事システムをターゲットにした第三次世界大戦が始まる。

    トルコは機甲歩兵でポーランド勢力圏をぐいぐいと攻め上がり、日本とアメリカは軍事ITシステムの拠点を超音速爆撃機とミサイル攻撃し合う。

    ヨーロッパでは屈強な機甲歩兵に苦戦するポーランドを支援するだけの地上部隊をもはやアメリカは持っておらず、ポーランド陣営は機甲歩兵に必要な発電所や送電システムを破壊しながら撤退を繰り返す。

    ポーランドが押され気味になっている中、ドイツにはトルコから参戦の誘いがある。トルコは戦後ポーランドから勢力圏を勝ち取ったとしても維持しきる体力が無いので、ギリシャより北の旧ポーランド陣営の領土をドイツに譲るという条件を付けた。この破格の手土産は、ポーランドの脅威から国を守りたいドイツに渡りに船でアメリカとの若干の関係悪化を承知で受諾。ドイツは日本・トルコ連合側に参戦し、ポーランドに進攻する。

    2052年ついにアメリカの反撃が始まる。破壊されたアメリカの宇宙軍事システムから集めたデータや予備の設備をかき集めてあらたな情報システムを構築したアメリカはポーランドで戦闘中のトルコ・ドイツ連合軍と中国大陸で戦闘中の日本に大規模な反撃を行い地上軍と発電システムを壊滅させる。

    戦場に近いドイツは壊滅し、日ト独連合は地上戦を続けられなくなる。ここでアメリカは窮鼠猫を噛むごとく、日ト独連合が核兵器を使用することを恐れて、講和会議を開催。

    アジアでの日本、韓国、中国のバランスをとり、ポーランドとトルコの勢力均衡を維持したいアメリカは曖昧な講和条件で戦争を収束させる。

    日本とトルコの勢力圏は若干縮小し、空いたスペースにはアメリカの勢力圏下になり技術支援を受けた中国が駐留。ポーランドは勢力圏を大幅に拡大したが、トルコとの地上戦で多くの死者を出し、あらたな勢力圏も荒廃していたため、後味の悪い勝利に。日本は戦争による被害は宇宙の施設や破壊された施設の職員や防衛関係者に止められまた民間の都市も打撃を受けないが、人口問題が解決しないという代償を負う。

    その戦後2080年ごろになるとメキシコがアメリカを越え、いよいよアメリカはメキシコに取って代わられようとしていることに気づき、関係が悪くなる。

    そのころのアメリカ南部ではメキシコ系の住民が多数を占めるようになりもはやアメリカかメキシコか分からなくなる。

    人口が過剰になって移民を締め出したくなったアメリカはメキシコと対立。対米感情が高まり、経済的、軍事的にもアメリカを上回るほどに成長したメキシコは、2100年、ついに世界頂上決戦を挑み、開戦する。

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    2015年02月01日
  • 100年予測

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    地政学的な予測本。
    序章に書いてある手法の説明がわかりやすく、この本が単なるSF本ではない、信頼性の高い本であることを教えてくれる。そこには、
    地政学的な予測はチェスに似ており、国家の行動はチェスの指し手と同じように非常に合理的である。無限の選択肢がありそうで、実は打てる手はかなり限定されている。
    「統治行為とは、ほとんどの場合必要かつ論理的な次の一手を実行に移すことに過ぎない。」つまり、誰が指導者になるとか、指導者が何をするとかではない。戦前の日本は、資源の問題から海外へ行くしかなかったし、ヒトラーのドイツはベルサイユ条約の賠償金の問題からフランスなどに出ていくしかなかった。日本にヒトラー的な指導者がいなかったのは、そういうことだろう。

    こういう手法で21世紀を描く。
    面白い。そうなりそう。
    ウクライナ問題はその通りになったし。

    日本は宇宙で「真珠湾攻撃」をして、また負けるって。

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    2014年11月23日
  • 100年予測

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    とても面白かった。2023年の時点でのロシアの振る舞いまではよく言い当てている。中国は自己崩壊に向かうだろうか?日本はアメリカと袂を分つのか?あまりに遠い将来予想を信じる必要はないが、世界のブレーンがこうしたシナリオを真剣に描いて政策に落とし込んでいるのだとしたら、自分たちはどう動くべきなのか真剣に向き合わないとならないだろう。

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    2023年05月07日
  • 2020-2030 アメリカ大分断 危機の地政学

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    建国の父はアフリカ人は人間以下の存在だと位置づけ、合衆国憲法に五分の三条項が書き込まれた。経済的、政治的な利便性を優先した。

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    2022年11月20日
  • 2020-2030 アメリカ大分断 危機の地政学

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    フリードマン氏の予測として主なものは、「2020年頃に中国とロシアが崩壊分裂し、2040年頃に日米の対立が顕著となり、2050年頃に日本・トルコ同盟が米国との第3次世界大戦に突入し、2070年頃に米国とメキシコの頂上決戦が勃発する」というもので話半分のところはあります。

    とはいえ専門家や専門知への経緯が損なわれていたり、大学の迎合主義に関しては非常に的を得ていますし、アメリカの国としての大局観を知る上ではいい本だと思います。

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    2021年05月10日
  • 100年予測

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    地政学的観点から今後100年に政治・経済に対してどのような動きが見られるかを考察した本である。

    総じて著者がアメリカ人のためアメリカを中心とした論述が多いが理にかなっている点も多くあり、現代の世界を見ても既にアメリカ中心に世界が動いている事から、概ね間違っているとは言い難い。

    また各国の過去の動向から、未来を推察するという流れが多いため、各国がどのように成り立ってきたかを知るいい機会になった

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    2021年03月22日
  • 100年予測

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    ネタバレ

    【感想】
    歴史好きな人や世界情勢が気になる人はもちろん、想像力を豊かにしたい人や合理性を失わずに大胆な発想をしたい人にオススメの一冊。
    温故知新とはこういうことかなと思う。

    表紙カバーや目次だけ見ると、
    「2050年日本、トルコ、アメリカ、ポーランドが宇宙で戦争」
    やら、「2100年メキシコvsアメリカ」
    などと書いてあり、一見SFモノかな、と思ってしまうような書きぶり。
    ある意味、この感覚がこの本の価値だ。
    100年と少し前、
    1900年の大英帝国が世界を支配している時代、ロンドンにいたら、今のこの世界を想像できただろうか。
    20年後にドイツが一回戦争に負けて、その後もう一度ヨーロッパを支配しかけるけど、また負ける。
    さらにその後、アメリカとソ連がヨーロッパを二分し、にらみ合いが続く。
    米ソのにらみ合いが終わったら、しばらくしてテロの脅威にさらされる。

    1900年に生きていた人が、2000年までの100年間の出来事を知ったら、SFと思うかもしれない。

    何が起きてもおかしくない。
    そんな未来100年間を、論理性を尊重しつつ描かれている。
    小説と言われてもおかしくないストーリーだが、読んでいると歴史と照らし合わせて、何か妙に納得してしまう。

    なお、2014年頃に発行された本。

    【要約】
    ・21世紀開始時点で、アメリカは驚くほど強力。中国や日本などに比べても、かなり強い。重要なのは世界の海洋を支配していること。
    ・アメリカの戦略として、対テロ戦争において、イスラム世界が混沌としていれば、アメリカの勝ち。(地域大国が出没しなければ良い)
    ・人口爆発の終焉→人口減少とコンピューターが新しい世界を作る
    ・次の紛争の火種は、中国、日本、旧ソ連、トルコ、メキシコ
    ・中国は世界的国家になることはない。(過去の日本の経済成長が、理想的な資本主義による成長ではなく、銀行システム、郵便局、その他政治的要素によるものだったのと同じように。)2020年頃アメリカは中国の挑戦を受ける→中国は政治的崩壊で分裂
    ・2020年を過ぎた頃ロシアは資源輸出国として生まれ変わり、各方面へ進出→ロシアの自壊で終焉
    ・中国、ロシアの崩壊→アメリカと同盟を組んだ、日本、トルコ、ポーランドが大陸の空白地帯に進出
    ・2040年、勢力が拡がりすぎた日本、トルコに対してアメリカは締め付けを強くする。宇宙戦争の気配。
    ・アメリカ、ポーランド対日本、トルコ。宇宙を制していたアメリカの勝ち。
    ・アメリカの黄金期
    ・メキシコが経済的に発展。メキシコはアメリカに大量の移民も有してアメリカへの影響力も有しており、アメリカに挑戦する。


    【気付き】
    ・この世界、前提が帝国主義で成り立っていることを、未来予測という形で忘れないようにしてくれる。

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    2020年08月26日