米光一成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「アイデア」に関する書籍で、自分自身の腑に落ちた中の1つ。
アイデア本、他には
『アイデア アイデアはどこからやってくるのか(考具初級編)』(加藤昌治)
『アイデアのヒント』(ジャック・フォスター)
『藤子・F・不二雄の発想術』(ナントカカントカ)(藤子・F・不二雄)
をおすすめする。
末光氏の書籍はここでも1冊紹介しているが、読んでいると「ああ、楽しい」と思うのです。
自分自身は「ぷよぷよ」の作者だとしか知らなかった。
よくよく読んでいくと、「はぁって言うゲーム」をはじめとした数々のユニークなカードゲームを制作している作家さんだと知る。
それらのゲームがどのようにして商品化されていったのかが、余すことなく書かれている。
「湧き出てくる」ものではなく、「アイデアの『森を育てる』」という感覚が「ああなるほどなあ」と思うのです。 -
Posted by ブクログ
最近、ペットボトルキャップのリサイクル回収の仕事をしている委員会の委員長が、キャップの回収率を上げようと、各クラスで競わせたらどうかという話をしていた。タイトルを見て、それをふと思い出して、勢いで買ってしまった。面白かった。
内容は、『ぷよぷよ』『はぁって言うゲーム』などを作ったゲーム作家の著者によるゲームの作り方本。ゲームは、ルールや進め方といったゲーム構造の「システム」、ゲームの世界観となる「モチーフ」、何人でどういった風に遊ぶのか遊び方の「スタイル」からできていて、特に「システム」づくりの部分を5つのステップに分けて解説してくれる。
読めば読むほど、ゲームづくりは、パッとアイデアが沸いてくるセンスより、地道なトライアンドエラーの重なりなのだとよく分かる。プロトタイプを作って、プレイテストをして、ブラッシュアップを繰り返す。色んな人のプレイする様子を観察して、感想をもらい、どこが面白くないのか、どうしたら面白くなるのかを考えることを繰り返す。ゲームを成り立たせている要素を「カードを引く」「手札から出す」「手札は3枚」「人数は四人」……というように分解していき、一つの要素を変えては遊ぶ。想像以上に、その手順は、訓練次第でできそうなシステマティックなもので、面白かった。
もう一つ面白いと思ったのは、最初は「面白くないゲーム」を作って、少しずつ面白くなってくれることを願いながら作るという話。すごいものを作ろうとせずに、「汚く作ってやりなおせ」、少しずつ育てていくという発想は、何事にも大切だなと思う。
ゲームのシステムづくりは、上に書いたようにシステマティックにできるものである。ただ、その出発点になる「コンセプト」は、どうしても自分の中から生み出さなくてはならないものだ。筆者は、コンセプトづくりの一つの手段として、自分を中心に連想した言葉をたくさん書いていくことを紹介している。出発点は、自分の好きなことから。自分の好きなこと、自分の考えていることを理解するところからということである。
加えて、本の終わりは、人生のあらゆることがゲームになるとして話をしめている。勉強に仕事、つまらないことも、「場を楽しくするルール」を足していけば、面白いゲームになる。
冒頭の委員長に紹介してあげたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ## 感想
「アイデアの森」という言葉は共感できる。
というのも、私は本を読むことは、「頭の中の森を育てるイメージ」をしていたからだ。
何も知らなかった自分にアイデアの種を蒔き、たくさんの言葉の水を与えて育て、植物を育てていく。
そうすると、自分でも思いもよらないことに興味が湧いたり、思い浮かんだりする。
それが楽しい。
考え方は生き方と同じとも言える。
「どう考えるか」は、「どう世界を見るか」になって、それは人生で起こるあらゆることに対する受け止め方が変わるからだ。
米光さんが作った『ぷよぷよ』は、私が大好きなゲームの一つだ。
シンプルで、可愛くて、いつ遊んでも楽しい。
昔の64のぷよぷよがまだ家にあって、たまに小学生の息子と遊んでいる。
そんな息子でさえ面白いと思えるぷよぷよは本当にすごい。
私は仕事の種類は違うが、考え、新しい価値を生むという点では同じだ。
これからも米光さんを見習ってアイデアの種を集め続けて、いつか大きな花を咲かせたい。
## メモ
### 人生のあれこれが創作に流れ込む
やはりみんな、原因があって結果がある、というふうに単純化して考えたいらしいんですが、僕としでは、むしろ自分のこれまでの人生のあれもこれるが、うまくこの映画に流れこんでいるという感じが強いので・・・
『「お葬式」日記」(伊丹十三・文藝春秋)
### 「いいアイデア」は「いい創作」にはならない
革新的なアイデアは偶然性がきっかけになって生まれるので、「どうすれば良いアイデアが浮かぶのか」と単純化して考えて再現しようとするのは無理がある。
### きっかけはあらゆるところにある
人との会話、空に浮かぶ雲、国家予算のニュース。
『はぁって言うゲーム』のアイデアのきっかけは、米光さんが下がり眉のせいで誤解されて困っているからだった。
あらゆるものが、アイデアのきっかけになる。
きっかけは「種」であり、それを「いいアイデアだ」と思わないことだ。そんなことは他の人も思いついている。
それらを集めて育てていくことを「イメージビルディング」と呼ぶ。
アイデアは閃くものでなく、育てるものだ。
### アイデアの森
「1000個考えて、100個メモして、10個作ってみて、1個が残る」と米光さんは言う。
良いアイデアを求めずに、とにかく種を集めていく。
くだらないものでもとにかく集めて、「森」のようにして他のアイデアと共に育てていくイメージを持つ。
一つのアイデアが芽を出し花を咲かせ、種を落とし、次のアイデアを育てる。
### 『テトリス』の衝撃と『ぷよぷよ』の誕生
『どーみのす』という落ちモノパズルゲームを製作中だった米光さんの会社に飛び込んできた『テトリス』の衝撃的な面白さ。
その『テトリス』の面白さを分解し、一番重要なポイントである「ソリッド」さを抜いて「ソフト」さをだそうと考え出されたのが『ぷよぷよ』だった。
『ぷよぷよ』の原案をもとに米光さんたちは会社でひたすら作っては試しを繰り返す。
繰り返した結果辿り着いたのは、「2個のぷよを回転させる」というシンプルで削ぎ落としたものだった。