唐鎌大輔のレビュー一覧
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P64
社会保険料負担の増大と非正規雇用の不安定化
高齢者社会保障費対策(2001年から2006年 小泉内閣)
子育て支援(2022年 岸田内閣)
P92
アメリカの労働生産性の高さ
コロナ禍でホワイトカラー含めリストラが増加したものの、その後、人手不足もあいまってより高い給与を得られる会社への転職が進んだ(リシャッフル)
日本はこのような動きがなく雇用が守られてしまった。
P98
ヨーロッパ
ドイツの停滞
ロシア、ウクライナ戦争
原発停止
中国からの輸入品
EV
太陽光パネル
リチウムイオン電池
2024年、中国での自動車売上No.1 BYD(フォルクスワー -
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ネタバレ直近の経済事情について学べる良本。特に良かった点は以下
・中国経済の評価として社会主義で企業統制が厳しい印象だったが、実際には寡占を防ぎ、スタートアップが活躍しやすい基盤を整えている(GAFAMに買収され続けるような状況を防いでる)
・アベノミクスによって株価が上がったのだと思っていたが、実際には金融緩和を強引に推し進め、出口戦略もないままだらだらと緩和し続けていることがわかった。結果今の円安につながっている。賃金は上がらず、企業の内部留保で上がった収益が分配されていない現状がある。日本はインフレ税を輸入しており、それにより経済が恰も良くなったかのように見える。物価が上がっても賃金が増えないの -
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なぜ円が弱くなったのか、構造的にわかる名著。
海外に4年ほど住んでおり、この4年で大きく円安が進み、コロナ前よりも日本が圧倒的に弱くなった、というのを肌で感じてきた。その中で、要因が一体何で、今後どうなるのかを正しく把握したくて読んだ。
結論、非常にわかりやすく、また日本人として何をすべきか考えさせられるものだった。
シンプルに要約すると以下。
日本の円安は国際収支構造に基づく構造的な円安であり、元には戻らないだろう。
今の日本は、経常収支は黒字だが、蓋を開けると貿易サービス収支が9兆円と大きく赤字、すでに貿易黒字国ではなくなっている。
黒字の要因は第一次所得収支と言われるもので、投資や -
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現在日本は経常収支黒字国
「新時代の赤字」=その他サービス収支赤字のこと。その中には「専門・経営コンサルティングサービス」も入っている
2023年時点でサービス収支全体で2兆9158億円の赤字。これは旅行収支における3兆6313億円からサービス収支の5兆9040億円を引いた数字。
2030年には約8兆円に拡大するとの試算。2021年の原油輸入実績は約6.8兆円
少子高齢化などの人口減少傾向にある世界ではイノベーションの停滞が起こりやすい。
「研究開発サービス」で劣後する国がデジタル関連収支で黒字を積み上げるのは難しい。
今まで貿易収支があってその次に過去に行った投資の成果としての第一次 -
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ネタバレECB(欧州中央銀行)の金融政策に留まらず、諸制度や法的位置付けに至る欧州金融システムを包括的に理解するうえでの教科書的な書籍です。
まだまだ、不勉強なので第1章の位置付けや役割等は要精読ですが、EU圏内の各国中央銀行の重要性やFRBや日銀と異なる分権的なシステム等が具体的に説明されています。
また、2~3章の金融政策については、ECBが金融政策を実施するうえでの実務的な経路、非伝統的な政策の中身や導入経緯等が丁寧に解説されています。
第4章の銀行監督は、破綻・救済制度について詳細に説明するとともに、銀行同盟の法的根拠の不十分性やEU圏内の政治介入のリスクにも言及しています。
制度