鈴木敏夫のレビュー一覧
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タイトルに違和感あり。本の内容とズレていると思う。もちろん、ここでいう天才とは、宮崎駿氏と高畑勲氏の二人を指している。二人ともその思考というか個性強すぎだよ。
本書は、もともと文春ジブリ文庫に掲載された「汗まみれジブリ史」を再編したもの。帯にもあるように「毎日が真剣勝負のジブリ戦記」といった内容。こちらを題名にすればよかったと思う。
天才と付き合うのは、本当に大変なことだと思う。鈴木敏夫氏には、その天才とうまく付き合う才能があったのだと思った。彼もまたある種の「天才」なのかもしれない。
それから、宮崎駿氏と息子の吾朗氏との話は興味深かった。大塚康生氏いわく、「蛙の子は蛙だったんだ」。いいんじゃない。 -
Posted by ブクログ
禅宗の僧侶とジブリプロデューサーの鈴木敏夫さんの対談を書籍化したもの。
以下記憶に残った言葉
「それは理想とする自分がいて、そこから今の自分を見ているからでしょ。そうじゃなくて今、目の前のことをちゃんとやりなさいよ。」
→これにはハッとさせられる。少し前の自分は現在の職場に漠然とした不安と不満があり、転職してステップアップしたいと考えていた。あの頃は理想とする自分がいて、そこから現在の自分を見て絶望していたのだと思う。それだといくら頑張っても今の自分に合格点を上げられないんだよね。ようやく分かりました。
「宮崎駿も色々なものに影響を受けていて、影響って、いわば真似ることじゃないか。誰にも真似できないって主張するのは違うのでは」
→仕事は真似することが大事。人の真似をすることはオリジナリティがないと思うかもしれないが、真似というのは必ずする側の脚色が入り混じるわけで、それゆえ同じものにはならない。真似は悪いことと思われやすいが、それは違うのだと思う。
「自我は自分だけがという心。自己はじっくりと見つめるべき対象」
→自我を捨てて、自己を見つめよ。自分があれこれしたいという煩悩は捨てて、周りの中での自分をじっくりと見て、行動しなさいということ。ギブアンドテイクというのは見返りを求める欲求が含まれるので自我が含まれる。ギブアンドギブの精神を持つことは周りの中で自分の役割を考えて行動するということ。これをできるようになれば、良い人間関係が築ける。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「映像研には手を出すな!」の金森氏を待つまでもなく、たとえば「げんしけん」のハラグーロとか、ガイナックスの岡田斗司夫とか、とかく悪い意味で「金を集めるのがうまい」「口先だけの人」は、業界モノを見るだに見え隠れしていた。
翻って、宮崎・高畑両氏の背中にベッタリくっついている口だけオッサン、宣伝の際には腹にボコッと出てくる喋りたがりオッサン、そして押井守を追っているときに必ず出てくるオッサン、他の文化人を検索すると結構な頻度で自身のラジオ番組に呼びつけているオッサン、ということで認知していた。
が、作り手に寄生するオッサンが最も嫌いな人種だし、時代と格闘するだとか作務衣着て毛筆するだとか、そういう人物ってオヤビン気取って金をガッポガッポ動かしてるわりにはカラッポなんだよねと侮っていた。というか、侮っている。読後も。
が、その評価を、どうしても変えざるを得ないのは、この人、ただ金集めするだけではなく、作品にも口を出すのだ。
どころか、企画も言い出している。
言い出しっぺ……持ち掛け……ヤクザというかチンピラ……話題提供者……フカシ……金集め……叱咤激励者……宣伝者……と八面六臂の活躍をしている……、
というか、宮崎駿や水木しげるがスタッフを社員化して自身を永久創作機関に仕立て上げたのを、またも模倣して、取り巻きを活用して自身を永久宣伝機関と仕立て上げようとしている……その日々を、まとめたのが本書である。まあワーカホリックの歴史と言えなくもない。
決して自ら筆を動かした……PCを打鍵した……ものではない。ただ放談したものを、秘書だか側近だかにまとめさせたものだ。
という事情であるから、汗みずくの執筆の賜物では、ない。かるーい、俺こんなこと考えてたんすよー、俺はすげーし、俺の失敗も俺の思惑のうちなんすよー、という本。いわば成功者・爺の回顧録に過ぎない。
が、通史の雰囲気をつかむには悪くない。
おそらくこの爺、多分に嘘をついている。それぞれを細分化する資料もあるはずなので、もっと詳細に見ていこう。
結論。鈴木敏夫的プロデューサーは、いまや老害。とはいえこんな老害や、宮崎駿のような老害ワーカホリックがいたからこそ残っている名作が、山のようにある。
これを享受しないのは勿体ない。 -
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ネタバレジブリ映画をヒットさせた鈴木氏の著書。関係者側から見た鈴木氏の印象も書かれている。関係者によると、鈴木氏は言葉数少なく、また暴言をよく吐きすぐに手が出るという内容が多々あり、驚いた。鈴木氏側の話だけを見ると、彼は温厚で真面目な人だという印象を受ける。「映画は金をかけて宣伝すれば必ずヒットする。金をかけるほどヒットする。」という黄金の方程式を作った鈴木氏。世の中に流行らせるには、皆に周知してもらうというきっかけを金でつくらねばならないのだ。本書の中で、ホームページで制作日誌を毎日更新するという内容がある。そこで鈴木氏は「ファンの人に、制作スタッフの一員であるかのように感じてほしかった。」と話している。これは私の仕事でも参考になりそうだ。
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ジャパニーズアニメーションにとって、かかせない存在。
お金が儲かることか一つの信条だけど、どんなことをしても儲かれば良いのではない。
自分たちの仕事のやり方を、自分たちのサイズに合わせながら、その中で生み出したもので勝負をしていく姿勢。職人だなぁと思う。
大きな会社に敢えてしないことを何度も話されていたけれど、実際のスタジオジブリってどれくらいの規模で、動いているんだろう。(従業員数は150人とあったが、ますます想像出来ない)
ジブリの中でも代替わりが起きている。
と、同時に私自身も年齢を重ねて、観るものと観ないものが生まれてきた。
不思議なことに、私にとっては「トトロ」も「ナウシカ」も「ラピュタ」も、いつだって観ると、純粋に楽しめるものだった。
舞台裏では戦々恐々、ラストシーンがこんな形で変わるのかというエピソードも書かれていたけど。
本来、作品が訴えかけるメッセージの深さで、人の心は揺さぶられ、それが評価に繋がる。
けれど、純真無垢を画面に表すことの出来る長編アニメーションって、なかなかないように思う。 -
Posted by ブクログ
ジブリの名物プロデューサー鈴木敏夫氏の語り下ろしの一冊の新版。
勘違いかも知れないけれど、鈴木氏は作品が好きと言うよりは作り手に魅力を感じているのかなぁと。作品とは距離を置いている。だからこそ冷静だし、戦略的に見えるのかもしれない。(少なくとも私はそう思っていた)
すべてはコントロール出来ないけれど、そのとき出来る最善をやる、ある意味サムライみたいな潔さを感じる。カッコイイ。
……しかし、宮崎駿と高畑勲と一緒に仕事するのって大変そうだ。
宮崎駿をただの天才ではなく、得意分野のある一人の人間と見ていておもしろい。(当たり前なんだろうけど、そういう観点で見ることは無かったので)