ウラジーミル・ナボコフのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ものすごく面白かった!大好き。コレほど素晴らしい小説には年に数回出会えるかどうかといったところ。
だがめちゃくちゃ主人公のハンバートの小児性愛っぷりが気持ち悪い!!
身勝手で、自分の都合良く物事をこねくり回し、罪のない少女を性の奴隷にする卑劣さ。ずる賢く、裁判を前にしてまだ自分をかわいがる最低なジジイ。
でもそれ以上に美しく聡明な、人物の心情やアメリカ大陸の自然を表現していく文章力。この美しさとロリコンの汚さの対比が、この小説の見どころなんだろう。
ハンバートの小児性愛目線の描写も細かすぎて、マジで気持ち悪くなるけれど。吐きそう。
何通りにも読める、深読みしたくなる小説だとは聞いていたけれ -
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Posted by ブクログ
面白かった。
文章は「ザ、文学」って感じで詩的で美しいと感じた。内容に関しては、年の差を考慮しなければ、悲しい恋愛小説として読めるかもしれないが、正直気持ち悪さがあった。ハンバートの、ドロレスのことを考えているようで自分のことしか考えてない所がとても嫌だった。
私は読んでいて、ドロレスが何を考えてハンバートと一緒にいたのか、と考えていた。
最初はいまいち掴みどころのなかった少女だったけど、小説の後半で、彼女が1人で泣いていた。ことがわかる描写があり、色々考えてしまった。
肉親がおらず、1人でロリコンと過ごすのはどんなに辛かったんだろう…って、ドロレス側に結構感情移入をした。
この本は再読す -
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Posted by ブクログ
ロリータという単語を現代に定着させた、いや生み出したと言ってもいい作品が、ナボコフによるこの作品である。倒錯した性的嗜好を持つハンバートがかつての愛人の姿を12歳の少女に見出し、歪んだ性愛と憎悪、理想をぶつけ巻き込むものを不幸にしていく。パリで出版されてから多くの物議を醸し、文学界に波紋をもたらしたこの作品は、20世紀文学の最高峰とも称される。この作品を原文のまま読むことができた場合、どれだけ印象が変わるのか興味がある。少なくとも訳文として読んでいる限りは、展開が回りくどく分かりにくく、精神力を使い、その複雑な抒情表現や情景描写を読み取ることでなんとか読み切った、という水準に自身が達しているよ
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Posted by ブクログ
主人公どヘンタイすぎワロタwww……と思いきや?感動のラストに魂が震える世界文学の傑作。解説:大江健三郎
海外でどうなっているのかは知らないが、日本においてはすっかり定着したロリコン=ロリータ・コンプレックスという言葉。その語源となった本作は、ロシア出身、アメリカで活躍したナボコフの出世作だ。彼はロシア語と英語で多数の作品を残した。この『ロリータ』は当初英語で書かれ、アメリカでベストセラーになった。その後スタンリー・キューブリックによって映画化されたり、日本ではロリコン・ブームと呼ばれる現象になるほど、強いムーブメントを起こした。現在では一つの概念として、ロリコンという言葉が当たり前に使われ -
Posted by ブクログ
「ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。舌の先が口蓋を三歩下がって、三歩めにそっと歯を叩く。ロ。リー。タ。」
書き出しからバキバキに飛ばしていて最高
人にお薦めする際、「主人公ハンバート・ハンバートは幼女見境なくすきなわけではなく、幼いながらにどこか妖し気な雰囲気を持つニンフェット、妖艶な精霊ですね、を愛してやまない純な愛情の持ち主であり、このハンバート・ハンバートは…」って一息で言いがち、興奮しがち、絶対にハンバートって言わない、一度読んだらもはや沼入り
そして馬鹿みたいに(褒めている)分厚い注釈が私の心を掴んで離さない、至高のロ。リー。タ。
原文にも手を付け -
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Posted by ブクログ
スティーヴンソン ジキル博士とハイド氏の不思議な事件 9-60(52ページ)
プルーストのスワンの家のほうへ 61-138(78ページ)
カフカの変身 139-202(64ページ)
ジョイスのユリシーズ 203-375(173ページ)
文学芸術と常識 376-
だからなんだ、という声も聞こえてきますが小心者なので耳栓をして、進めます。
後半のナボコフ先生、ようこそ!
各作品にあてられた先生の熱意?講義内容?をいろんな角度から考えられないかとなんとはなしに思って、各講義をページ割りしてみました。ジキル博士とハイド氏や、変身のような比較的短編?中編?ともいえる話にでもこれだけ時間を割いている -
Posted by ブクログ
書評どころかまさしく読書感想文になってしまうので先に謝りますゴメンナサイ。
だって、ナボコフ先生の授業、面白いんだもん。
えっとね、第一印象は「いや~~ん、この、IQの高い陰湿インテリめ!」でした。
あ、すいません、石投げないでくださいそこ。
だって本当にそう思ったんだもん。ナボコフ先生、スキだな。いいなぁこの、IQの高い人が子供みたいに熱心に無邪気にかつ執拗に、重箱の隅をつつきまくってるトコ!たまらんぜ。だった。陽気な陰湿さというのかな、ねぇ、もう、楽しくて大好きで仕方ない、その姿勢は伝わるんだけどそもそもIQ高い人だから、あ、そこ、そこまでえぐりきっちゃいますか?で、容赦がない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ文章力のあるオタクっぽさがあって面白かった。
始まりこそ、幼少期に特別な女の子がいて、その子と別れねばならなくなり、拗らせた結果の逃避行劇なのかしらと予想していたが…、
急にp30にて、オリジナル理論の紹介が始まってまた話の流れが変わってきた笑
さて今から、次のような理論を紹介したい。九歳から十四歳までの範囲で、その二倍も何倍も年上の魅せられた旅人に対してのみ、人間ではなくニンフの(すなわち悪魔の)本性を現すような乙女が発生する。そしてこの選ばれた生物を、「ニンフェット」と呼ぶことを私は提案したいのである。p30
などと言い出し、どこかのオタクみたいなことを言い出す奴だなと笑った。
健 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ『ボヴァリー夫人』読後すぐに、ギュスターヴ・フロベールの章を読んだ。
フロベールの手紙も引用して『ボヴァリー夫人』を詳細に紐解く。かなり細かい説明があり、共進会の読み難かった部分は交響楽を模して表現していた事に納得した。
フロベールは対位法的手法を取り入れて書いている。この手法は、複数の会話や思考の流れを、平行して挿入したり、絡ませたりする。
また、章の中で主題が波のような流動態で移行していく、構造的移行も用いている。
正にナボコフの講義を聞いているようであった。
ナボコフは言う。良き読者は小説と同化して読まない。共感ではなく、客観的に読むということかな。そして再読し、情景を脳内に再現できるぐ