アンネ・フランクのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
わずか15年の生涯を
ヒトラーが自殺したのは1945年の4月30日と言われている。アンネが亡くなったとされるのは同じ1945年の2月から3月の間、収容所でチフスにかかり、わずか15年の生涯を終えた。もう少し隠れ家が見付かるのが遅ければ、彼女は生きていたかもしれない。
日記の内容は、13歳から15歳まで2年間の隠れ家での生活、10代の少女の思春期の心情が赤裸々に書かれている。彼女は日記の他に物語りも書き残している。
日本語訳の「またぞろ」って表現だけ、マジ意味分からんかった☆ -
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アンネ・フランクの温かく優しいお話が中川李枝子の訳でわかりやすく伝わってきて、さらに、著名な絵本作家である酒井駒子の挿絵で心はたちまち少年少女の気持ち(懐かしさ)に胸を打たれる。ほっと一息したいとき、眠る前にページを開いたら、読書をいっしゅんで、月の光の元や、晴れた草原の元へ導いてくれる──
感想追記──
きっかけは酒井駒子さんの絵が好きで手にしたのがはじまり。読んでいくと、頁をめくるたびに、アンネという一人の若き作家の見ていた世界や考え方がお話を通じてじぶんに投影されたようで。いつでもこの本を読み返せば、また、アンネという世界に出逢える。共に旅できるのだ。 -
購入済み
知るべき事実
アウシュビッツを訪れる機会に知り合いに勧められてアンネの日記を読みました
戦場下での生活や当時の情勢も交え、多感な時期の少女がありのままの気持ちを残した貴重な資料だと思います。
またこのような普通の少女が本当にただユダヤ人というだけで強制連行されてしまう狂気さ残酷さを収容所訪問と合わせて知ることができた。
この完全版は長くて読みきるには時間がかかりましたがそれ以上に価値があり、読むべき一冊だと思います。 -
Posted by ブクログ
アムステルダムのアンネの家を訪ねるのに先立っての再読。
当時収容所に連行された他のユダヤ人と比較すれば、窮屈な隠れ家生活も恵まれた環境だったとは言えるだろうが、平和な時代に考えればもちろんこれほど過酷な生活はない。外に出ることはできず、物音をたてず、協力者が持ってくる配給と本だけが頼り。多感な少女が綴る生活は、おそらくは大人が描くほどの悲惨さを醸し出さず、読書や好きな歴史の勉強、語学、狭い隠れ家での人間関係の観察、両親や姉との関係などを通して、自身を深く掘り下げる日々が淡々と報告されている。言葉を尽くして正直に書き綴っていて、ナチに追われる隠れ家の日記、という先入観を打ち破る瑞々しさにあふれて -
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最後の方になるにつれて、戦況がたびたび良くなっていって、戦後のことや未来の生活について胸を膨らませていくアンネが虚しい。読む前からこの少女はすでに亡くなってしまっているとわかっているからこそ、終わりが目に見えていてなお同情というか、思わず感情移入してしまう。
ただのフィクションなんじゃなくて、今から90年くらい前に実際に生きていた人が書いていた日記という事実が生々しく、途中で日記が途絶えているのも「この人収容所に連れていかれちゃったんだ…」「あんなに活発な子だったのに、もう生きていないんだ…(誰様?)」という思いが読んだ後もずっと残る。
皮肉が多いこと、そして議論多めなのが、いかにもヨーロッパ -
Posted by ブクログ
今まで、アンネの日記に対して、手が出しにくいところがありました。食わず嫌いならぬ読まず嫌いです。
だけど、呼んでみたら人の悪口ばっかりで、日記らしさがすごかったです。人の悪口ばっかりで人名もたくさん出てくるので、あんまり内容は覚えてないんだけど笑、あ、アンネもちゃんと年相応の子供だぁと思いました。これどういうふうに終わるんだろって思っていたら、小説じゃないからそれはそうだけど、唐突な終わり、、、しかも、最後から二回目の日記に、戦争の状況が好転したっていうことが記されて、すごい嬉しそうに綴ってあったのがますます悲しいです。
今年わたしも小学校卒業してとてもワクワクしてるけど、そんな気分の時に -
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第二次世界大戦の本として「夜と霧」を読んだけど、それよりももっと有名な「アンネの日記」を読んでいなかったので、遅くなりましたが初読。
外国ではありますが、戦時中の市民の生々しい生活状況を学べました。今私が当時の状況を知りたければ、80-90代の方と話さないと知ることはできないので、とても貴重な体験ができたと思います。
特にアンネはユダヤ人というだけで、迫害を受けていた。ナチスに見つかり、強制収容所に送られないように、13歳から15歳の2年間、オランダの隠れ家で、一歩も家の外には出ることができない生活を送ることに。
多感な思春期を特殊な環境で暮らすことになったアンネですが、終戦後に人々にこの -
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第二次世界大戦中、ユダヤ人だったアンネとその一家と、ファン・ダーン家と、デュッセル氏の8人が
オランダ・アムステルダムで共に隠れ家生活を送っていたころを中心として綴られている、アンネの日記を読んだ。
ユダヤ人を迫害するナチス・ドイツの支配下にあるオランダでの潜行生活という特異な状況の中で、
13~15歳の思春期を過ごしたアンネ・フランク。感受性の強い彼女の、さらに多感で悩み多き時期の、
元気だったりくじけたりした心の内を綴った、
「人間」と「平和」を静かに見つめ直すことになるような読書体験を得られる本でした。
小学校高学年のころの教科書に、『アンネの日記』の抜粋の短いのが載っていて、
それ