アリストテレスのレビュー一覧

  • 政治学(下)
     時代的なものを除外しても、よく体系的にまとまっていることに驚いた。人々の幸せにいかに政治が関わっていくか。一部、人権の面で、現代では不適切な部分もあるが、そこも含めて勉強になった。
  • 政治学(上)
     平易な訳で読みやすい。時代背景からくるわかりにくいのある部分に関しては、解説において丁寧に説明されているので、理解の助けとなる。解説を先に読むのもいいかもしれない。読後感に関しては、下巻を読み終えてからにしたい。
  • ニコマコス倫理学(下)
    上巻では人柄に関す徳の話が続いたが、
    下巻では下記の内容でバラエティに富んでいる。
    6章「知的な徳」7章「欲望の問題」
    8~9章「愛について」10章「幸福論の結論」

    6章では魂自身の性向として
    「技術」「学問的知識」「思慮深さ」「知恵」「知性」
    の五つの性向に分けてそれぞれ解説している。
    正しい行...続きを読む
  • ニコマコス倫理学(上)
    アリストテレス先生「幸せって何だっけ」の巻

    「幸せとは何か?」というテーマの講義だが、
    早々に「徳に基づいた魂の活動」と結論を出している。

    徳とはある性向における中間性のことであるとし、
    例えば「勇気」なら超過すると「向こう見ず」になり、
    不足すると「臆病」中間が「勇気」であるとしている。

    ...続きを読む
  • ワイド版世界の大思想 第3期〈7〉ウェーバー
    版が違うかも。家のは新装版『世界の大思想』3 です。

    けして忘れない。
    「Ich kann nicht anders,Hier stehe Ich…わたしはここに立つ。他になしようがない。」と言う言葉を。
  • 詩学
     創作に関する世界最古のハウツー本。本書はアリストテレスが、古代ギリシア悲劇を定義したうえで、ホメロスやギリシア悲劇を分析して、そこから詩作においてポイントとなる要素を抽出する。特に第6章「悲劇とは、真面目の行為の、それも一定の大きさを持ちながら完結した行為の模倣であり、作品の部分ごとに別々の種類の...続きを読む
  • ニコマコス倫理学(上)
    ・アリストテレス先生の倫理学の講義を受けている気分になる。
    ・2300年前の人が書いた講義ノートを読み解くってすごい体験だな。
    ・「幸福とは何なのか」ではなくて、「幸福でいるためには何をするべきか」についての本だった。すごく実践的。
    ・ちょうど良いところを維持して、やるべきことをやる暮らしこそが幸福...続きを読む
  • 詩学
    芸術を人間の本性的部分からアプローチしている点、働きによる定義付け、苦の感情を通した快楽はいい視点になった。
  • ニコマコス倫理学(下)
    幸福(エウダイモニア)に至るための知的なアレテーの解説含めた人柄のアレテーとの関係、そして社会的動物としての人間関係のあり方としての友愛(フィリア)と、人間の欲望を制御するための意志の持ち方をを踏まえたうえで「幸福とはどのような状態を指すのか?」を提示した著作。
  • ニコマコス倫理学(上)
    まず驚いたのは、これが紀元前に書かれた?ものであること。そして、倫理観や人生観について、紀元前も現代も大差がないことを実感した。特に第一巻から第三巻については、人格主義の重要性を唱えるコビー博士の7つの習慣の原型を感じた。
    人生におけるアレテー(徳)の重要性と中間性について、その価値観の洞察がすごい...続きを読む
  • ニコマコス倫理学(上)
    昨年末に出たばかりの新訳と知り、興味をひかれ手に取った。翻訳は基本的に新しければ新しいほど良いと思っているが、それにしても本書の訳文は平易な言葉で書かれており、驚くほど読みやすい。訳注も、原語の意味や文脈によるニュアンスの違い、本文での訳し分けなどについて丁寧に解説されており、本文の理解にとても役立...続きを読む
  • 詩学
    のっけから、悲劇や喜劇を作ること(すなわち詩作)は総じて「模倣」である、とくる。模倣?訳注によれば、ストーリーの中で登場人物の行為を描くことは、言葉を駆使して行為を真似ること、すなわち模倣だと。ちなみに絵を描くのもアリストテレスにとっては模倣であるらしい。人は模倣が好きなのだと。言われてみればそんな...続きを読む
  • 詩学
    詩作について論じた古代ギリシャの哲学者アリストテレスの著作。文芸論・物語論・演劇論の起源とされている。

    本書の特徴として自分が理解したのは、
    1.ストーリーの創作論
    2.西洋における芸術論の古典
    3.アリストテレスの哲学体系の一部をなす著作
    →後世の芸術家に与えた影響が絶大
    ということなのだが……...続きを読む
  • 政治学(上)
     政治学の概説書で良く紹介されるアリストテレス。云わく「人間とは政治的動物である」(本書では「人間は自然本性的に国家を形成する動物である」)とか、王制と独裁制、貴族制と寡頭制、共和制と民主制という6つの国制分類など。そうした概説書ベースの紹介でのみ知っていた著書『政治学』をやっと通読した。

     ホッ...続きを読む
  • 政治学(下)
     翻訳の出来を云々できるレベルにはないが、分かりにくいところを補ってくれたり、指示代名詞を丁寧に訳し直してくれているのか、文章として意味を取りやすく、最後まで読み進めることができた。

     この重要古典を通読できたことに達成感を感じた次第。
  • ニコマコス倫理学(下)
    小川の推薦本である。訳は平易で読みやすいがわかりづ以来ところがある。解説が非常に丁寧なので、解説を熟読してから本文を読むとよいと思われる。
  • ニコマコス倫理学(上)
    アリストテレスの哲学
    真実は、善と悪を見分けることができる賢慮を持って実践することで近づくことができる。