竜田一人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
福島第一原発で廃炉作業を行う作業員の日常を描いたコミックの第二巻。
あの原発事故から3年が過ぎた2014年。より線量の高い現場での作業に従事する主人公の日々が、3年という時間の経過で変わった原発周辺の状況(瓦礫の撤去や国道6号線の開通など)とともに描かれている。
3年という時間の経過とまだまだここまでという現状、そして、限られた年間線量の制限の中で行われる日々の廃炉作業のなんとも途方のない感じから、復興・復旧や廃炉への道のりの果てしなさが伝わってくる。
自分の世代では完了しない、いつ終わるともしれない状況に途方に暮れそうになる。でも、作者は、少しずつではあるにせよ確実に変わっていく状況に希望を見出していて、読む者は少し救われる。 -
Posted by ブクログ
いちえふで実際に仕事をしている人ならではの語りであり、貴重な作品だと思う。
第一巻で、いちえふで働く人達の休憩所で仕事をしていた作者は念願かなって高線量被曝の危険のある場所で仕事をすることとなる。
自ら望んだこととはいえ、初めてその職場へ向かう日に、防護のためのマスクバンドをきつく締めすぎてしまい苦労するエピソードが書かれている。高線量の現場に入れて嬉しいなどと言いながら心と体はそれへの恐れを表しているのだ(第9話)。
高線量の現場は給料がいいといっても年間の被曝量が一定に達すればその年はもうそこで働くことはできない。決して割のいい仕事ではない(p.89)
ひとつへぇ、と思ったのが、作者が高線量の職場での勤務を終えて内部被ばく量の検査(WBC)を受けるのだが、それは職場に入る時よりも一定期間職場で働いた後の方が低かったというのだ。それに対し、「東電が数字を操作しているのでは」という疑惑があり、解明のため作者は自費で病院での検査を受け何の問題もないことを確かめる。更に、その後首都圏で過ごした後、また働くために福島に戻ってきて内部被ばく量の検査を受けた時は以前より更に高い値が出たというのだ(p.174)。
作者はこれに関して「この程度は誤差の範囲ということだろう」と書いていて私もそうなの?と思ったが、「WBC 被曝」で検索すると「ホールボディカウンターは内部被曝の危険を隠すためのインチキ測定」などのような記事も出てきたりして、素人にはわかりにくいことではある。
福島で実際に暮らしている方もおられるのだし、無用の不安を煽るようなことはしたくないが、このあたりのことについては私自身はもっと勉強する必要がありそうだ。「被曝の影響をことさら大げさに言いたてる人達」は脱原発をめざす人達からも非難されているが、「ことさら軽く見せている」人はいないのだろうか。
いずれにせよ、廃炉に向けて、作者のように、危険な場所での作業をしてくださる人は必要なわけで、できるだけ安全な作業環境が確保されることを願う。
続編は2015年冬発売予定とのこと。期待している。 -
Posted by ブクログ
称賛されるべき仕事に対して、それに見合う待遇と名誉が与えられないところは自衛隊を思わせる。現場作業員は何と6次下請けという、唾棄すべき業界の中抜き体質。絵のタッチや描きぶりはみやわき心太郎の雀鬼会漫画を思わせる。彼らのやっていることは大変有難い事なのだが、せっかくの稼ぎがタバコ、ギャンブルに消えていく描写を見ると、給料多くしてもその分、消えていくだけなのかなとも思ってしまう。現場の安全性については体験者ならではの、陰謀論やいわゆる放射脳的考えを打ち砕きつつ、予断を許さない緊張感が余すとこなく描写されている。意図的にか作者の性格によるものか、扇情的な描写をしない淡々としたルポ漫画になっている。
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Posted by ブクログ
福島第一原子力発電所で働いている人たちのありのままの姿を描いたもの。
批判をするわけでもなく、同情を求めるでもなく“ありのまま”を描いたお話です。
「福島」という文字がなかったら原発で作業をしているって気が付かないんじゃないか
って思うくらい登場人物たちは前向きにイキイキと、働いています。
3.11から3年半。
大きな地震が東日本を襲い多くの人が亡くなったこと。
その地震は原発も同時に襲い、放射能が周辺の人々の生活を奪ったこと。
そしてそこで今もまだ様々な想いと葛藤しながら働いている人がいること。
「キレイゴト」な台詞を言うようで何とも情けないのですが、そのことを私たちは忘れることなく後の世に伝えていかなければならないということを強く認識させてくれます。 -
Posted by ブクログ
福島復興のために何かしたいという義侠心と原発労働がどういうものなのかという一種の好奇心から福島第一原発で働くことを希望した著者による記録漫画。原発労働者といっても、この漫画で語られるのは、廃炉作業に携わる人達の後方支援である休憩所の管理の仕事の様子だ。その仕事をするのにも様々な苦労があることを知ることができる。といって、著者は「こんなに大変なんだぞ」と見せつけているわけではなく、「顔面マスクをつけて困るのは、鼻がかゆくてもかけないことだ」など、笑えるネタをおりまぜる。絵が細密だし、友だちから話を聞いているような気軽さで、福島の現実を少し知ることができる。続編が出たら読みたい。
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無料版購入済み
リアル
面白いかって言ったら微妙なんだけど、実際作者がそこで働いていたということでリアルさは伝わります。
下請けの下請けの下請けっという延々と続く構図とか。