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Posted by ブクログ
今まで政治的に偏ってしか描かれてこなかった原発作業員の実際を,変に歪めることなく伝えてくれる素晴らしい作品だった。
作者が経験したのは「被曝労働」という意味では「平時の」作業員よりもずっと苛酷な仕事であるはずなのだが,登場人物にそんな悲哀は見られない。もちろん決して条件に恵まれた仕事というわけではないけれど,皆誇りをもってやってるし,現場の状況や自分達に対する世間の誤解を鼻で笑ったりもしていて,そこにはちゃんと人間がいるんだなという気持ちにさせてくれる。
地道で地味で単調な作業の中でも,「線量を食わない」ための現場の工夫の成功に喜びあい,見事な月と建屋の瓦礫のミスマッチに感じ入る。作業員同士の軽妙なやりとりや,趣味の歌など現場を離れてのささやかな楽しみも描かれる。
政治的にバランスがとれた,というよりひたすら虫の目に徹したところがこの作品の真骨頂だし,高く評価される所以なのだと感じた。『いちえふ』は三巻でひとまず完結とのことだけど,原発事故後を伝えるメディアは,ぜひ今後もこういう生の声を伝えていって欲しい。風化を恐れるあまり,煽りやデマになってしまうのでは本末転倒なのだから。
Posted by ブクログ
福島第一原子力発電所での労働記、一時完結である。作者の方が働いてきた2014年までの労働については全て書き切っているとのことで、いまはまた呼び出しを待っている最中の様である。
それにしても、良いシリーズだったとしか言えない。こうしてディテールを見ていくと、確かに復興へと歩みを進めていく姿が如実に見えてくる。やはり知らねばならないし、それもアップデートしていくことが重要なのだと思い知らされるところだ。
大変興味深い内容だっただけに、また再開されることを願うのみである。下請けの皆さんにはお願い申し上げたい。
今回も星五つと評価させていただいた。本当に良いシリーズだった。
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