あらすじ
「メディアが報じない福島第一原発とそこで働く作業員の日常」、そして「この先何十年かかるともしれない廃炉作業の現実」を、あくまでも作業員の立場から描写。「この職場を福島の大地から消し去るその日まで」働き続ける作業員たちの日々を記録した、いま日本に暮らすすべての人たちに一度は読んでいただきたい「労働記」です。
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一番驚いたのは、ほとんど仕事の待機で、現場近くの寮に入って寮費と食費がかさんで行く、初任給は手伝い数日で、そこから寮費と食費を引かれ手元に残ったのは14560円ということ、判子を買ったらそのまま預かられてしまって、どんな書類に押されてるかわからないこと。実際に働いた人の話は興味深い。
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なかなかハードボイルドで良かった!いちえふ、という壮絶な舞台が中心であることも勿論だけれど、日本にあまた存在する「土建屋」さんの裏側を覗けるようで興奮する。なかなかエンタメの登場人物にはならない人々の、泥臭い仕事場奮闘記。
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福島原子力発電所で働く人の現在を漫画で読みやすくて、私には実感わいた。原子力を扱うって、ちっぽけな人間(動物)が出来ることじゃないんだ。地球上の全部を停止したい
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震災後の福島第一原子力発電所で実際に働いた経験を元につづったルポ漫画。
感情的になることもなく淡々と作業員の日常が綴られているのが好印象。放射線対策の重装備を除けば、どこにでもある光景のように思える。この重装備が一番大変なのだろうけど。
良い悪いを表に出すことなく原発内での作業のことを語ってくれるこの漫画は貴重だなと思った。
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作者の「現場のリアルを伝えたい」という気持ちが細かい絵や文字のボリュームに存分に表れているように感じました。
作業員の一日や作業内容も興味深かったですが、それ以上にハローワークでのやり取りや就業までの過程を関心もって読んでいました。案件掲示していても紹介するとなると多少の躊躇というか意思確認されるんですね。そして希望すれば即就業ではないというのが意外でした。
「福島で作られた電気を東京で使う当事者」。事故からしばらくはそう思ってたはずなのに、時が流れるうちに希薄になっていたことに気づかされハッとしました。
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メディアのあり方 売れるように。見て貰えるように。情報を加工するのはよくない。
実際の現場でどんな安全対策を取ってるのかがよくわかるマンがだった。
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「たった、一人」世の中が忘れたがってる。たった一人現場に立っている。マンガを描き始めた著者の気持ちがへたくそな、いや生真面目な、絵を通して伝わる。
あったことをなかったことのようにして、オリンピックとか、万博とか、やっぱりここから落とし前をつけないとあかんのじゃないでしょうか。
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福島第一原発の作業員となって働いた筆者の体験記。
福島第一原発で働くなんて大変なことだと思ってしまうが、筆者の働く仲間たちは、淡々と働いている。
それなりに訳ありそうな仲間たちだが、笑い話をしながら、力仕事をこなす。
この日常的ではない環境のはずだが、日常性を帯びてしまう雰囲気がこの漫画のリアリティーというか凄さなのだと思う。
正直絵は少し昔っぽい気がするが、体動かすことが好きという作者の人柄とも相まって、男臭い雰囲気が出てて、面白い。
体験漫画、エッセイ漫画にフィットした内容。
漫画というジャンルでルポすることで、不必要に重くならず、ビジュアルで直感的に疑似体験できる。
そこがこの漫画の魅力。
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いちえふの後処理の現場を描いたドキュメンタリー作品。しかし、是とか否とかではなく、淡々と事実を描いた作品で、悲壮感もあまりない。内部で何が行われていたかが、作業員の視点からわかる良作。
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漫画として面白い訳ではないが、読んで良かった。熊本地震もあり、福島のことは自分の中で薄れてきていたけれど、私達の日常と同じように1日1日続いていると知った。
予想していたよりも親近感のわく内容で良かった!やっぱりお給料は良いのね。著者は最初は休憩所の管理業務をやっていたけれど、最前線の現場仕事を希望して、実際に希望の仕事に就くまでの根性がすごい。
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借りたもの。
福島第一原発の収束作業ルポ漫画。
具体的な作業内容ではなく、主に作業環境についての描写。
2012年時の就業に当たっての講習会が一度きりだった事(それでいいの?)。
装備の説明が現状のものは現場に行ってみないと分からないと言われ、著者は疑問を持ったり……
手探り状態での収束作業である事が垣間見れる。
それでもブラック企業の極端な例ばかりでは無いこと、地味な作業でもそれらがあってこそ収束へ向けて作業が進んでいくという自負がある事の言及は大切だと思った。
こうした地道な作業が「アンダーコントロール下」の実態なのだろう……
“完全に安全”な職場ではないが、男性ばかりの職場は“下請けの普通”の職場で、皆したたかに生活していた。
都市伝説レベルの「裏」の噂にツッコミを入れつつ、蝉の鳴き声や野生化した牛が元気に生きている、自然の力に感動する。
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いちえふでの除染作業の実体験を
元にした作品で、色々と考えさせられた。
勤務時間こそ短いんだけど
地味でいつ終わるとも思えない地道な作業。
着替えばっかりしているのは、
それだけ危険度も高い仕事であると言うこと。
自分だったらいくら時給が良いとはいえ
やるだろうか?やる根性と覚悟がないなあ…。
そして一番の被害はやっぱり風評被害。
それは何年かかるか頭の痛くなる問題。
Posted by ブクログ
どの程度本当なのかはもちろんわからないけれど、そんなに事実とは離れていないんだろうと思う。あんなに着込んで、長距離移動して、短時間勤務。雇用形態もそんなに安定していないようだし、過酷なお仕事だ。それでも、生活のため、人助けのため、働く人がいる。そのような人がいるから、自分の生活があることをきちんと知っている生活者でいたい。
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称賛されるべき仕事に対して、それに見合う待遇と名誉が与えられないところは自衛隊を思わせる。現場作業員は何と6次下請けという、唾棄すべき業界の中抜き体質。絵のタッチや描きぶりはみやわき心太郎の雀鬼会漫画を思わせる。彼らのやっていることは大変有難い事なのだが、せっかくの稼ぎがタバコ、ギャンブルに消えていく描写を見ると、給料多くしてもその分、消えていくだけなのかなとも思ってしまう。現場の安全性については体験者ならではの、陰謀論やいわゆる放射脳的考えを打ち砕きつつ、予断を許さない緊張感が余すとこなく描写されている。意図的にか作者の性格によるものか、扇情的な描写をしない淡々としたルポ漫画になっている。
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原発の真実の姿を暴く!とかそういうことではなくてそこにある日常を実体験に基づき淡々と描いているのがすごく良かった。あたりまえだけど、そこに普通の生活があって少し安心した。
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福島第一原子力発電所で働いている人たちのありのままの姿を描いたもの。
批判をするわけでもなく、同情を求めるでもなく“ありのまま”を描いたお話です。
「福島」という文字がなかったら原発で作業をしているって気が付かないんじゃないか
って思うくらい登場人物たちは前向きにイキイキと、働いています。
3.11から3年半。
大きな地震が東日本を襲い多くの人が亡くなったこと。
その地震は原発も同時に襲い、放射能が周辺の人々の生活を奪ったこと。
そしてそこで今もまだ様々な想いと葛藤しながら働いている人がいること。
「キレイゴト」な台詞を言うようで何とも情けないのですが、そのことを私たちは忘れることなく後の世に伝えていかなければならないということを強く認識させてくれます。
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福島の現場で働く人たちの様子が具体的によくわかります。結構昔に読んだ原発の本の労働状況とあまり変わっている感じはしなかったが、環境状態はかなり改善されているような気がする。ただ、過酷な労働には違いない。そして、今現在もそこで働く人たちがいる、という事を忘れてはいけない。
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ただ何となくこわい、というイメージしかない原発。もっと実像を正しく知らないといけないですね。それにはいろんな知識を得て行く必要があります。けど、表面的な情報しか取り入れてきませんでした。ここではお仕事をしている人の姿が描かれているに過ぎないですが、それでも今迄知らなかった原発の一端をみせてくれた貴重な作品です。次作も読みたいです。
リアル
面白いかって言ったら微妙なんだけど、実際作者がそこで働いていたということでリアルさは伝わります。
下請けの下請けの下請けっという延々と続く構図とか。
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原子力発電所の作業は、下請けが殆どやっていると聞くが、実態を知らない。その中で、絵で分かり易く知らせてくれる本書は、貴重だ。被爆地住民で、農業等に携わっていた人達が、発電所解体作業に従事するのは、働き口が無いので当然だと思い当たらなかった。また、日給の安さに驚いた。これが何年も続く。オリンピックで浮かれては、いけない。
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ご安全に! 1Fいちえふ Jヴィレッジ 東京電力が地元に寄贈したサッカー合宿施設だが今は1F収束作業の後方拠点 このボコボコの駐車場も元は緑のピッチだった 通称「青タイベック」(太って見える) シゲマツ製 楢葉町ならはまち 夥しい数の巨大なタンク 野鳥の森 汚染水タンク 計画被曝線量に設定されたADP 免震棟 ヤニで真っ黄色 6次請け以下という多重下請け構造の最低辺に位置する会社 身体サーベイ 警戒区域名物放れ牛 ホルミシス効果 ベニマルご当地チェーンスーパー 放管手帳=放射線管理手帳 人足寄場 南相馬市 猪苗代湖 鶴ヶ城 なんだこのアホな労使交渉 最後のチャンスとばかりにニコチン補給 誰だよ警戒区域は虫の鳴き声もしないなんて言ったのは? 線量を誤魔化す悪質な下請け トイレは災害用キットを使う 経口補水液 作業員の話題はどこでも大体ギャンブルか下ネタだ 湯原昌幸 昭和歌謡マニア いわき平競輪場
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タイトルどおり。興味津々の世界をこうやってキレイな線画で細かく描写してもらって追体験でるのがありがたい。とても細かい描写だ。反原発というより、現場を正確に伝えない反原発に不信感がある感じだ。現場の声としてはもっともだ。放射能は当然ながら管理が行き届いている。それよりも重装備での夏の仕事がたいへんだ。戻ってきて手袋を脱いだだけで汗が水となって流れだす。草が氾濫し、田んぼにセイタカアワダチソウが繁茂してるところに福島の現実を見る。
現場の様子はリアルに伝わってくるけど、人間の描写は薄っぺらだ。マンガにありがちな朗らかな笑顔に安っぽいプライドが描かれる。全国のあちこちから来ている人たちの人間描写にキチンと入れるといいのだが。結局は手続き論ばかりで飽いてしまう。
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作業所の見取り図など、絵があるのでわかりやすかったが、説明の部分が少し読みづらかった。現場からの様子が伝わってくるし、孫請けの孫請けのような仕組みにはここまでひどいとは思ってなかったので、腹が立つのを通り越してどれだけの人が東電にぶら下がってるのかと、お先真っ暗な気持ちのなった。電気代も高くなる訳だ!
Posted by ブクログ
ごちゃごちゃしていて読みにくい。実録マンガがみんな花輪和一の「刑務所の中」みたいに面白いとは限らないことを実感した。
しかし、内容については、読んでよかったと思う。原発を扱ったテレビのドキュメンタリーには「○○臭い」と感じることが多々あるが、このマンガでは原発は日常であり、そこで働く人にとっては生活でもある。
それにしても東電、下請け多すぎるでしょ。
Posted by ブクログ
福島第一原子力発電所で働いてみた!という体験マンガ。
きわめて中立な視点で描かれている事に感動。
いや、それよりも、粛々と毎日、危険と隣り合わせの仕事に携わる方々に感謝。
どんなにきちんとしていても、想定外、は起こりえる。
起こってしまった。
後始末は、自然がなんとかしてくれるわけではない。
人間の仕事なのだ。
Posted by ブクログ
新聞で紹介されていたので、読んでみました。
実際に働いていた人が描いているということで、こういう感じなんだなぁ…と雰囲気を知ることが出来たと思う。
今後も読んでいきたい。