高橋和巳のレビュー一覧
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夢中になって読んだ。
こんなにも迫力のある文章があるものかと。
ただそれだけでよかった。
理想と現実のせめぎ合い、平穏を突き破ろうとする人間の業、華々しい人間劇の中でうろたえ、怒り、諦める名もない人ら。善人も悪人もないもんやなと思った。
正義は諸刃の剣となり、振り翳せはそれだけ自らが傷つく。当たり前のことやがそんな悲劇に突入してゆく主人公は、かつて大王の名の下に、命を果たせなかった名残りを心に抱える。
曖昧な妹とぞの嫂である妻、そして情人との関係を書けていないと、解説は指摘するが、かけてなくていいんだと私は思う。
その曖昧さが、主人公の人間らしさを表している。 -
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わたしは主張を認めてもらいたかったけど認めてもらえないままここまできてしまって、だから夫との話し合いの時にも被害者意識が強く出てしまうのだなと改めて感じた。親に謝られたことはない。主張が受け取られたことはない。絶対最後は言いくるめられていたから、今の夫との関係でも意見が受け取られないと「攻撃された、ちゃんと私を分かって」と自分が攻撃的になってしまう。頭では夫にそんな意図がないことは分かっているのに、心がトラウマから守ろうとして逆に攻撃してしまうのだ。
また、自分の親もそうした思いを抱えているのだろうなと思う。本当に感情の鎖だ。私は今年30になるが、親のように50歳を超えても親に心を支配されてそ -
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毒親でなくても親自身が抱えている不満や心の問題が子供に投影され、結果として子供の心の病となって現れるケースがあるという。そういった場合は親が自らの囚われている価値観を見直し解放されることで子供が回復する。
親自身の苦しみを受けて子供がそれを知らせようと心の病になる、という流れはあまりに美しすぎないかと思うが、親が我慢しているために子供にも我慢することが美徳と教え込み、結果双方苦しむというのはわかる。
基本的に子供というのは親の価値観をもとに生きるので、そこに矛盾や健全な人間関係を作れない要因があると、後々問題を引き起こすということだろう。
「宇宙期」とこの本で呼んでいる悟りの境地に至ること -
Posted by ブクログ
患者の側の思いが痛いほどよくわかる。
自分も親からの虐待を受けたと思っている。父親は自衛官で酒浸り、母親は元看護師で新興宗教にのめり込んでおり、今でもそれは変わらない。
ずっと、どこかでこの環境から抜け出したいおもっていた。仕事して結婚してようやく環境から抜け出せた。けど、生き方までは変えられず、うつ病になった。それから6年。今もうつ病を患ったまま。
親との関係はある意味もう諦めている。お互い死んでも分かりあうことはない。親は仕事が原因で自分がうつになったと思っているだろうが、根本はもっと深いところにあると思っている。
来週からカウンセリングが始まる。何が苦痛か、具体的にはわからない。 -
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タイトルに惹かれて購入。
発達心理学の本が読みたいと思っていたが、それとは全然関係なく買ってみたら発達心理学について書かれた本だったので、買うべくして買ったんだなと思う。
普通の家庭で育った人と虐待されて育った人のそれぞれの発達段階での行動や感じ方を比較して何故そう言った結果になるのかを「心の法則」としてまとめている。
そして自分を不幸にしてしまう「心の必然性」に気がつけば、それを変えられると説いている。
自分のこれまでの状況と今を読みながら思い返して何度か泣いた。
「安心」について触れているが、自分にはその安心がどの段階でどう言った環境や親の対応だったから無かったのかを理解しやすくなった -
Posted by ブクログ
精神科医である高橋和巳氏による、「心の成長」の解説書、といえると思います。
心の成長には、母親(主な養育者)との結びつきが大切であるがゆえに、タイトルの前半が「親は選べない」となっているのだと思いますが、その結びつきがうまくいかなくても、適切なフォローがあれば、心は健全に成長し得るという意味で、タイトルの後半は「人生は選べる」となっているのだと思います。
とても丁寧で優しさにあふれた本ですし(誤植はちょいちょいありますが(苦笑))、人とつながるための3つの心の考え方や、「葛藤」との向き合い方などは、心が健全に成長している人であっても、心を理解する分解能を上げるために役立つものだと思います。 -
Posted by ブクログ
虐待を受けて育った子、親とつながりを持てずに育ったこ子(親がグレーゾーン)、その心理システムなど。そこまでではなくとも、子どもは親の"ゆがみや矛盾"を、なんとも素直にコピーして育つ。親は自分が「成せなかったこと」を子どもに期待する。自分が子ども時代に我慢したこと、頑張ったことは、子どもにもその部分で甘えることを許せない。
色んな意味でこわくなった。だって、どこにもゆがみのない人なんていないでしょう。子どもに期待しない親なんていないでしょう。
ただ、自分の人生を補完するために子どもの生き方を親が決めるのは危ない、親のペースに子どもを乗せて、子どもが親に気を遣って合わせてくれて