高橋和巳のレビュー一覧

  • 消えたい ──虐待された人の生き方から知る心の幸せ

    Posted by ブクログ

    すごく納得できる話だった。でも、この人のやっているカウンセリングを受けるのはかなり困難と知って、残念になった。

    0
    2019年05月02日
  • 我が心は石にあらず

    Posted by ブクログ

    『自分の腐った臓腑をつかみだして投げつけるように、一切の矛盾を極限化し、人に目をそむけさせながら、人の志とはいかなるものか、精神とは何かをあかるみに出して破滅させてみせよう。

    すべての思想は極限までにおしすすめれば必ず、その思想を実践する人間に破滅をもたらす。革命を説きながら破滅しないですんでいる、すべての人間はハッタリだ。現代は組織の時代だとはいえ、一個の人間の阿修羅の憤激が、どれだけのことを為しうるか、組織ボケしている人間たちに示さねばならぬ。

    平和に馴れ、無一物でありながら、あたかも巨万の富を抱き得ているかのように錯覚し、何かを守らねばならないかのように錯覚している人間たちの精神を根

    0
    2018年09月30日
  • 「母と子」という病

    Posted by ブクログ

    2歳までに母親に、「安心」と「甘え方」を教えてもらったかどうか、で子供の人生の生き方が決まってしまう。

    最初から最後まで、訳のわからない涙が溢れ出てきて止まらなかった。
    いつまでも解けない母と子の問題が、母親のタイプ別に事例を交えて、とても分かりやすく1冊にまとめられていると思う。

    「愛着障害」=「母子間に愛着関係が成立しなかったこと」

    母親の3つのタイプ

    ●Aタイプ(正常成人の母親)
    <愛着障害なし 愛着関係を作る能力◎>

    母親は親としての責任を持ち、この気持ちを理解し、共感的に応答し、十分に甘えさせることができる。

    子どもは、失敗しても安心して積極的に公園で遊び回る。 

    (例

    0
    2018年05月02日
  • 「母と子」という病

    Posted by ブクログ

    ボウルビィの愛着理論がこの本ベースになっている。幼少期に特定の養育者、多くは母親だが、その人物と親密な関係を維持し、感情を共有し、基本的な欲求を満たしてもらうことで、「この世は生きるに値する」という世界への感覚を獲得する。それが愛着理論である。

    著者のオリジナルな点は、愛着関係において子どもだけでなく母親の要素にも注目した点である。考えてみれば当たり前だが、世の中には他人の気持ちを察することが苦手な人、他者を無自覚に操作してしまう人などもいる。当然そういった人も母親になることがあるだろう。

    その場合に、子どもは幼少期に獲得すべき愛着を得られなかったり、あるいは親に反発することで社会に出てい

    0
    2017年12月05日
  • 「母と子」という病

    Posted by ブクログ

    カウンセリングへ行ったら置いてあったので買ってきた。

    たまに、子どもを虐待させて死なせる事件があると、その母親はきっと知能障害かなんかがあるんだろうな、私も何かが違っていたら、この子みたいに夕方のニュースになってたのかな、と思う。
    普通の人は許せない、だとか胸が痛む、だとか言うみたい。そしてそういったケースが見逃されたのが残念だとかなんとか言って忘れ去る。
    219ページに、「子どもを虐待させて死なせてしまう母親は、子との間に愛着関係を持っていないDタイプ(人間理解に障害のあるタイプ)の母親」とあって、やっぱりそうだったんだなと思った。
    私が今日まで生き延びたのは、比較的経済的に恵まれている家

    0
    2021年01月12日
  • 悲の器

    Posted by ブクログ

     全体に流れる性階級制度、及び、そしてそれをしごく妥当として読むだろうある種の人々の想像が、僕にして頁をなかなか正視に耐えなくさせた。けれど物語としてめちゃくちゃおもしろかった。星五つ。1.4-11.

    0
    2009年10月07日
  • 我が心は石にあらず

    Posted by ブクログ

    夢中になって読んだ。
    こんなにも迫力のある文章があるものかと。
    ただそれだけでよかった。

    理想と現実のせめぎ合い、平穏を突き破ろうとする人間の業、華々しい人間劇の中でうろたえ、怒り、諦める名もない人ら。善人も悪人もないもんやなと思った。
    正義は諸刃の剣となり、振り翳せはそれだけ自らが傷つく。当たり前のことやがそんな悲劇に突入してゆく主人公は、かつて大王の名の下に、命を果たせなかった名残りを心に抱える。

    曖昧な妹とぞの嫂である妻、そして情人との関係を書けていないと、解説は指摘するが、かけてなくていいんだと私は思う。
    その曖昧さが、主人公の人間らしさを表している。

    0
    2025年12月10日
  • 精神科医が教える聴く技術

    Posted by ブクログ

    カウンセリングの技法を簡潔に説明。ひたすら聴く姿勢の大事さにあらためて気付きがありました。セルフカウンセリングの方法も記載があり、何かと重宝しそうな1冊でした

    0
    2024年03月17日
  • 親は選べないが人生は選べる

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれて購入。
    発達心理学の本が読みたいと思っていたが、それとは全然関係なく買ってみたら発達心理学について書かれた本だったので、買うべくして買ったんだなと思う。

    普通の家庭で育った人と虐待されて育った人のそれぞれの発達段階での行動や感じ方を比較して何故そう言った結果になるのかを「心の法則」としてまとめている。
    そして自分を不幸にしてしまう「心の必然性」に気がつけば、それを変えられると説いている。

    自分のこれまでの状況と今を読みながら思い返して何度か泣いた。
    「安心」について触れているが、自分にはその安心がどの段階でどう言った環境や親の対応だったから無かったのかを理解しやすくなった

    0
    2023年03月18日
  • 親は選べないが人生は選べる

    Posted by ブクログ

    精神科医である高橋和巳氏による、「心の成長」の解説書、といえると思います。

    心の成長には、母親(主な養育者)との結びつきが大切であるがゆえに、タイトルの前半が「親は選べない」となっているのだと思いますが、その結びつきがうまくいかなくても、適切なフォローがあれば、心は健全に成長し得るという意味で、タイトルの後半は「人生は選べる」となっているのだと思います。

    とても丁寧で優しさにあふれた本ですし(誤植はちょいちょいありますが(苦笑))、人とつながるための3つの心の考え方や、「葛藤」との向き合い方などは、心が健全に成長している人であっても、心を理解する分解能を上げるために役立つものだと思います。

    0
    2023年02月19日
  • 消えたい ──虐待された人の生き方から知る心の幸せ

    Posted by ブクログ

    虐待を受けた子供の、心理的内面を解説してくれる本。
    記憶とか、今ここにいる感覚とか、自分が生きてていい、他の人と同じ、と感じる感覚がなくなってしまうらしい。

    0
    2021年07月02日
  • わが解体

    Posted by ブクログ

    夜を徹して友人と議論した。東大安田講堂事件が昨日のようです。ものを考える事の大切さを教えてくれた一冊です。

    0
    2021年05月18日
  • 精神科医が教える聴く技術

    Posted by ブクログ

    自分自身に聴く技術を実践したいと思えた。
    本を通して、自分の感情を聴けていないなと感じた。
    なぜ、自分自身が悩んでいるのか自分自身でも理解できていないと感じた。
    その悩みが、どの分類に当てはまるのか(主に自責感と抑うつと思われる)を認識する事で、葛藤と対峙出来るのかなと感じた。
    もっと、自分の事を好きになりたいと思っていたが大体の人は自分の決めたルールを守れない自分が嫌いというのを知れて、自分に対してもっと気楽でも良いのかなと思えた。
    自分に対して賛成してあげることが必要なんだと感じた。
    まずは、聴く自分を内に作ってみようと思う。

    0
    2021年03月28日
  • 消えたい ──虐待された人の生き方から知る心の幸せ

    Posted by ブクログ

    精神科の先生に、両親からの虐待を指摘されて購入しました。
    虐待児を異邦人と呼ぶのは、面白いと感じました。私も自分が人間のなりそこないだと酷く苦しんだ時期もあり、今でも世界に疎外感を覚える事は多々あります。

    0
    2021年02月27日
  • 消えたい ──虐待された人の生き方から知る心の幸せ

    Posted by ブクログ

    被虐待児のカウセリング事例集。
    自分は被虐待児ではないが、子供や他人への言葉のかけ方を学びたい。自分の言動が、かくも子供・他人の人生を大きく毀損させてしまう可能性があるということを。

    0
    2020年08月31日
  • 精神科医が教える聴く技術

    Posted by ブクログ

    ◎聴いてもらうと楽になるのは自分を支えてもらうから
    ◎ただ黙って聞く聞いてもらうと安心する。
     助言しない、口を挟まない、質問しない。
    ◎応援してではなく賛成して聴く。
     人生の悩み四種
     1. 人が怖い 不安緊張を感じる
     2.自分を責めてしまう 自責と抑鬱
     3.人とうまく付き合えない 対人関係ギクシャク
     4.死ぬのが怖い
    ◎感情を聴く 
     感情の階層 不安-抑圧-怒り−恐怖-悲しみ−喜び
    ◎葛藤を聴く
     葛藤を話尽くすとトリックスターが現れる
    ◎自分のこころを聴く
     自分を聴いて自己理解すると、自己受容されて悩みが      消える。

    0
    2020年05月27日
  • 精神科医が教える聴く技術

    Posted by ブクログ

    基本心理士や精神科医がカウンセリングで用いる手法として、聴く技術について書かれている。
    内容が濃いため、すぐに頭に入れたり活用したりは難しいかなと感じたが、大事だな、やってみたいなと思える内容ばかりで、付箋だらけになってしまった。
    時間をかけて再読したい。

    0
    2020年05月24日
  • 精神科医が教える聴く技術

    Posted by ブクログ

    ・自分もよく口を挟んだり、否定的なことを言ったりするこことが多いので、気をつけなければならない。

    ・自分が話す、口を挟むことで、相手が自分を出し切れないってことがあるのかもしれない。まずは傾聴して、黙って聴く、相手の真の悩みを捉えるのが重要。

    0
    2020年03月01日
  • 精神科医が教える聴く技術

    Posted by ブクログ

    <目次>
    第1章  聴いてもらうと楽になるのはなぜか~人が話すのは、自分を支えてもらいたいから
    第2章  黙って聴く~終わるまでただ黙って聴いてもらうと、安心が広がる
    第3章  賛成して聴く~悩みの本質を知れば、心から賛成して聴ける
    第4章  感情を聴く~深いレベルに流れる感情を聴くと、心がつながる
    第5章  葛藤を聴く~人の悩みの源はすべて、心の葛藤
    第6章  自分の心を聴く~自分を聴いて→自己理解すると、自己受容されて→悩みが消える

    <内容>
    カウンセリングの本。私も少しかじったが、最初の黙って聴くが難しい。講師の方には「あなたは”先生の鎧”を着ている」と指摘された。これはいまだに脱げな

    0
    2019年12月23日
  • 「母と子」という病

    Posted by ブクログ

     これまで著者が論じてきた母親に起因する子供の心理発達の話の総覧的な内容。
    ざっくり言うと、母親には普通の親(Aタイプ)、未熟な親(Sタイプ)、障害を持った親(Dタイプ)の3パターンがあって、それが子の心の有り様を規定するというもの。
     この本が出た当時、とうとうSub-Adultの概念を成書にしたのか、と思った記憶がある。
     AタイプとDタイプに関しては個別の成書があるので、これを読んでAタイプに興味を持たれた方は『子は親を救うために「心の病」になる』を、Dタイプに興味を持たれた方は『消えたい』を読むことをオススメする。

    0
    2017年10月15日