高橋和巳のレビュー一覧

  • 悲の器
     全体に流れる性階級制度、及び、そしてそれをしごく妥当として読むだろうある種の人々の想像が、僕にして頁をなかなか正視に耐えなくさせた。けれど物語としてめちゃくちゃおもしろかった。星五つ。1.4-11.
  • 精神科医が教える聴く技術
    カウンセリングの技法を簡潔に説明。ひたすら聴く姿勢の大事さにあらためて気付きがありました。セルフカウンセリングの方法も記載があり、何かと重宝しそうな1冊でした
  • 親は選べないが人生は選べる
    タイトルに惹かれて購入。
    発達心理学の本が読みたいと思っていたが、それとは全然関係なく買ってみたら発達心理学について書かれた本だったので、買うべくして買ったんだなと思う。

    普通の家庭で育った人と虐待されて育った人のそれぞれの発達段階での行動や感じ方を比較して何故そう言った結果になるのかを「心の法則...続きを読む
  • 親は選べないが人生は選べる
    精神科医である高橋和巳氏による、「心の成長」の解説書、といえると思います。

    心の成長には、母親(主な養育者)との結びつきが大切であるがゆえに、タイトルの前半が「親は選べない」となっているのだと思いますが、その結びつきがうまくいかなくても、適切なフォローがあれば、心は健全に成長し得るという意味で、タ...続きを読む
  • 消えたい ──虐待された人の生き方から知る心の幸せ
    虐待を受けた子供の、心理的内面を解説してくれる本。
    記憶とか、今ここにいる感覚とか、自分が生きてていい、他の人と同じ、と感じる感覚がなくなってしまうらしい。

  • わが解体
    夜を徹して友人と議論した。東大安田講堂事件が昨日のようです。ものを考える事の大切さを教えてくれた一冊です。
  • 精神科医が教える聴く技術
    自分自身に聴く技術を実践したいと思えた。
    本を通して、自分の感情を聴けていないなと感じた。
    なぜ、自分自身が悩んでいるのか自分自身でも理解できていないと感じた。
    その悩みが、どの分類に当てはまるのか(主に自責感と抑うつと思われる)を認識する事で、葛藤と対峙出来るのかなと感じた。
    もっと、自分の事を好...続きを読む
  • 消えたい ──虐待された人の生き方から知る心の幸せ
    精神科の先生に、両親からの虐待を指摘されて購入しました。
    虐待児を異邦人と呼ぶのは、面白いと感じました。私も自分が人間のなりそこないだと酷く苦しんだ時期もあり、今でも世界に疎外感を覚える事は多々あります。
  • 消えたい ──虐待された人の生き方から知る心の幸せ
    被虐待児のカウセリング事例集。
    自分は被虐待児ではないが、子供や他人への言葉のかけ方を学びたい。自分の言動が、かくも子供・他人の人生を大きく毀損させてしまう可能性があるということを。
  • 精神科医が教える聴く技術
    ◎聴いてもらうと楽になるのは自分を支えてもらうから
    ◎ただ黙って聞く聞いてもらうと安心する。
     助言しない、口を挟まない、質問しない。
    ◎応援してではなく賛成して聴く。
     人生の悩み四種
     1. 人が怖い 不安緊張を感じる
     2.自分を責めてしまう 自責と抑鬱
     3.人とうまく付き合えない 対人関係...続きを読む
  • 精神科医が教える聴く技術
    基本心理士や精神科医がカウンセリングで用いる手法として、聴く技術について書かれている。
    内容が濃いため、すぐに頭に入れたり活用したりは難しいかなと感じたが、大事だな、やってみたいなと思える内容ばかりで、付箋だらけになってしまった。
    時間をかけて再読したい。
  • 精神科医が教える聴く技術
    ・自分もよく口を挟んだり、否定的なことを言ったりするこことが多いので、気をつけなければならない。

    ・自分が話す、口を挟むことで、相手が自分を出し切れないってことがあるのかもしれない。まずは傾聴して、黙って聴く、相手の真の悩みを捉えるのが重要。
  • 精神科医が教える聴く技術
    <目次>
    第1章  聴いてもらうと楽になるのはなぜか~人が話すのは、自分を支えてもらいたいから
    第2章  黙って聴く~終わるまでただ黙って聴いてもらうと、安心が広がる
    第3章  賛成して聴く~悩みの本質を知れば、心から賛成して聴ける
    第4章  感情を聴く~深いレベルに流れる感情を聴くと、心がつながる...続きを読む
  • 「母と子」という病
     これまで著者が論じてきた母親に起因する子供の心理発達の話の総覧的な内容。
    ざっくり言うと、母親には普通の親(Aタイプ)、未熟な親(Sタイプ)、障害を持った親(Dタイプ)の3パターンがあって、それが子の心の有り様を規定するというもの。
     この本が出た当時、とうとうSub-Adultの概念を成書にした...続きを読む
  • 消えたい ──虐待された人の生き方から知る心の幸せ
    三崎さんのエピソードを読んで
    私自身も「やらねばならない」の義務感や焦燥感だけでここ数年を生きてきた気がした。その間に「やりたい」事は一切なくなってしまったことに気づいた。
  • 憂鬱なる党派上
    語り口はとても好きなので他のを慎重に選んで読みたいな、と思った。ものすごくきもちわるい?どうしようもない悲しさのような?所と言葉がすごいきれいだな、と思う所があって、難しくしようと思えばいくらでも難しくできるし、簡単にしたらしたで空しいような…これは落ち込んでる時に読めない本だと思った。下巻が手に入...続きを読む
  • 悲の器
    70年代間違いなく学生達に大きな影響を与えた作家の一人でしょう。夭折した為忘れ去られつつあることが残念です。そんな作家を引っ張り出すことも当本棚の使命・・・なんちゃって。
  • わが解体
    大学に入って直ぐに大学の生協で入手したのだと思う。
    立て看にマルクス文字が踊り、学生運動の余韻が微かに残る時代。折原浩の東大闘争の本を読み、次いで本書を手にした。
    副題の「わが内なる告発」というのが痛々しい。
    京都大学の助教授時代、学生運動の問題提起を真正面から受け止めた。
    そして、痛烈なる自己告発...続きを読む
  • 我が心は石にあらず
     主人公近藤誠の内にある論理と感情、この二つに葛藤している姿が本作品の特色であり魅力である。人間にはある種の欲望を抱き、ゆえに苦しむことが多々ある。近藤は労働組合を率いて企業等の闘争に明け暮れる一方で、自分の妻ではない赤の他人の女に恋心を抱き、しかも、その女との間で子供を授かってしまう。このような状...続きを読む
  • 我が心は石にあらず
    なんとも複雑な話し。主人公の私は特攻隊の生き残りで、生き残ったことに負い目のような感情を抱きつつ、家族を養うために生きる・働く義務を感じている。また、地方中堅メーカーの組合の代表として経営陣に対していながら、役員の椅子を提案され動揺している。妻や子があり、未婚の妹と一緒に暮らしながら、女性社員と浮気...続きを読む