菊地正俊のレビュー一覧
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日本株を上値で買ってくれるのは今も昔も外国人投資家。その外国人投資家の投資指針を教えてくれる一冊。運用会社毎の具体的な特徴が示されていて興味深い。
日本株が国際市場でスルーされ無視される傾向が進んでいるのは悲しい。
■運用資産上位
米国の運用会社がトップ10のうち8つを占める。ブラックロック、バンガード、フィデリティ、ステート・ストリートなど。
■地域別
欧州からの売買が多く見えるが、ロンドン拠点での自己勘定売買や、米国からロンドン経由での取引も含まれている。
■外国人に買われやすい企業
時価総額の大きい企業、大きくなりそうな企業、オーナー系企業、精密や電気のグローバル企業
■アノマリ -
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アクティビストが何かという点及び主要アクティビストについては既に理解している通りで新しい知識を得ることはなかったものの、アクティビストのリターンデータ、日本での案件事例が豊富で多くを学ぶことが出来た。
また、日本における機関投資家の会社/株主提案への賛成・反対履歴が充実していたのも有難かった。
スティールパートナーズのイメージが未だに残り、アクティビストに対していいイメージを抱く人は多くないと考えるが、企業価値を高める提案をし企業側と協力してWin-Winな関係を構築するアクティビストが増えていくにつれてアクティビストの印象が変わり、そして日本におけるガバナンスの改善が前進することを願って -
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日本の株式市場における外国人投資家の動きが無視できないのはそれなりに知ってはいた。
本書を通じて、改めて外国人投資家の大まかな考え方や、投資をする際に重視する点等参考にはなった。特に、終わりの方の個別の投資家(投資会社)の特徴や投資行動は知らないことが多かったので面白かった。
ただ本書で一番衝撃を受けたのは、株式市場でも日本の地盤沈下は著しく、ヘッジファンド等が日本から拠点を引き揚げつつあるということ。アベノミクスも壮大な失敗に終わりつつあるし、岸田さんがトップセールスをしても、日本市場が魅力あるものにならない限りその衰退は止まらないだろう。
失われた10年が30年になっている今、これが -
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最近また注目を集めつつあるアクティビストに関する解説書。近年の日本の証券市場におけるアクティビストの活動の歴史も事実をもとに詳細に書かれている。大変意欲的な内容で上場企業にかかわる専門家にはお勧めの書籍だ。
P14
スティール・パートナーズのウォレン・リヒテンシュタイン代表は、池田章子社長から、ソースが何から作られているか知っているかと尋ねられ、「私はソースが嫌いだからよく分からない」「水だ。想像するに水が相当入っていると思う」と答えて、国内投資家を唖然とさせた。同代表は、来日に「日本の経営者や株主を教育したい」と上から目線で述べたことも、反発を買った。
2007年にブルドックソースはスティー -
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外国人が日本株に投資するベンチマークはMSCI指数。
ROE引き上げのためにJPX日経400インデックスが導入された。
日経新聞が12月下旬に市場コンセンサスのアンケートを取る。
日経平均は最大の仕手株。
sp500のような株価指数は長期投資に向く。長期的に上昇している。アメリカの巨大企業の事業はすでに国際分散している。
日銀のETF購入は9割がTOPIX連動型。
日経平均は200日移動平均に注目する。
信用評価損益率はシグナルになる=-20%以下は底入れ、0%に近づくと天井。
日経平均は4月に高く、9月に安い。
東証1部は、外国人が7割以上、ジャスダック、マザーズは6割以上が個人。中小型 -
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外国人投資家は時価総額の大きな企業を好む。トヨタ、三菱UFJ。
重厚長大産業は先進国がやるべきではない、という理由で関心は低い。鉄鋼、造船、など。
ロボティクスは、関心が強い。機械全般、ロボット産業、キーエンス、ダイフクなど。
内需型産業は、比率が低い。
時価総額が1000億円以下の企業も低い。
世界レベルでは、時価総額1兆円以上。
外国人売りを日銀のETFが吸収している。
大量保有報告書に名前を出すということは手の内をさらすこと。更に買い増しする場合が多い。金融庁のEDINETで開示された直後に買う。
4月に日本株を買い、8~9月に売り越す。逆に売買する。
日銀のETFは、市場売却は現 -
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日本の株式市場の株式売買の7割を占める外国人投資家の行動様式を説明した本。
外国人投資家は、アベノミクスで想定していたよりも量的緩和によるインフレが達成されず、構造改革の進行していない事などを不満に思っている。また日銀のETF買いも社会主義的要素が強く市場価格を歪めていると批判的であり、日本政府が進めている働き方改革が労働者に優しいものであれば投資意欲が減退すると想定される。
またコーポレートガバナンスについては、日本人が思っている以上に厳しい目で見ており、内部留保金が蓄積し配当や自社株買いを行わず、ROEが低い会社運営に対しては否定的だ。
株式売買のタイミングとしては、外国人投資家は4 -
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<目的>
外国人投資家の視点を知る。
彼らの眼に映る今後の日本経済は?買いか売りか?
<メインブランチ>
●外国人投資家
株式市場の6割以上のシェアを持つ外国人投資家の動向に注目が集まっている。彼らの動きで株価は大きく影響し、株で成功を収める術として彼らの動きに追随するのが有効だ。外国人投資家は国外に住んでいる投資家で、主に投信、年金基金、ヘッジファンドなどに分けられる。
●視点
地域によって異なる。アメリカは大型株中心。欧州は中・小型まで研究。近年、日本の消費意欲の低迷、賃金減少といったマイナス要因から日本株から成長が見込まれているインド・中国株に注目を移しつつある。アジアの投資家の華僑