あらすじ
株式市場の市況解説では、「外国人が買い越し」「外国人が強気」といった分析がいの一番に語られるなど、日本の株式市場の上げ下げと外国人投資家の動向は、非常に深く関連しています。
そして、個人投資家の多くは「外国人投資家はうまく儲けている」というコンプレックスにも近い気持ちを持っているため、その動向を常に気にしています。
そこで本書では、みずほ証券のチーフストラテジスト(外国運用機関へのセールス担当)として日々、外国人投資家と接し、内情をよく知っている著者が、以下のポイントについてわかりやすくまとめました。
・外国人投資家とは具体的に誰のことなのか
・いまの日本経済や日本株市場についてどう考えているのか
・そもそも彼らはどういう思考や行動のパターンを持っているのか
・個人投資家が彼らの考え方や行動をうまく活用して儲けるためにはどうすればいいのか
その1 外国人投資家の日本株売買の季節性を活かした売買
その2 外国人投資家の大量保有報告書提出を見て買う
その3 オーナー系企業への長期投資
その4 日本経済全体が悲観されたときに買う
その5 外国人投資家が好きな構造的な投資テーマに注目
その6 将来大きくなりそうな企業をいまから仕込む
その7 身近なところで投資アイデアを探る
個人投資家必読の一冊です!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本の株式市場の売買の6~7割は外国人投資家によって占められ、いわば振り回されているのは周知の事実。本書はその外国人投資家を相手にしている現役バリバリのストラテジストの著作だけあって価値が高く、明解でわかりやすい。日本株を投資するなら、このような本は一度は目を通しておくべきだろう。難点を言うなら筆者にとって外国人投資家はクライアントでもあり、悪くは書けないし、守秘義務から開示情報以上のことは踏み込まない、というところか。
しかし外国人の、日本人投資家をぶった切るような大量の空売りは何だ!w
Posted by ブクログ
個人投資家にとってはなかなか聞き馴染みのない世界に関する話。外国人投資家が普段どのように日経マーケットと絡んでいるのか、そして彼らがどのようなことに目を光らせて行動しているのかなどについて解説されている。マーケットの大きなトレンドとその裏側を知るには参考になる本。
Posted by ブクログ
外国人投資家は時価総額の大きな企業を好む。トヨタ、三菱UFJ。
重厚長大産業は先進国がやるべきではない、という理由で関心は低い。鉄鋼、造船、など。
ロボティクスは、関心が強い。機械全般、ロボット産業、キーエンス、ダイフクなど。
内需型産業は、比率が低い。
時価総額が1000億円以下の企業も低い。
世界レベルでは、時価総額1兆円以上。
外国人売りを日銀のETFが吸収している。
大量保有報告書に名前を出すということは手の内をさらすこと。更に買い増しする場合が多い。金融庁のEDINETで開示された直後に買う。
4月に日本株を買い、8~9月に売り越す。逆に売買する。
日銀のETFは、市場売却は現実的ではない。
Posted by ブクログ
日本の株式市場の株式売買の7割を占める外国人投資家の行動様式を説明した本。
外国人投資家は、アベノミクスで想定していたよりも量的緩和によるインフレが達成されず、構造改革の進行していない事などを不満に思っている。また日銀のETF買いも社会主義的要素が強く市場価格を歪めていると批判的であり、日本政府が進めている働き方改革が労働者に優しいものであれば投資意欲が減退すると想定される。
またコーポレートガバナンスについては、日本人が思っている以上に厳しい目で見ており、内部留保金が蓄積し配当や自社株買いを行わず、ROEが低い会社運営に対しては否定的だ。
株式売買のタイミングとしては、外国人投資家は4月に購入し9月に売却する傾向にあるので、9月に購入し4月に売却すれば利益を上げれる傾向にある。