石浦章一のレビュー一覧

  • 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎

    Posted by ブクログ

    歴史と科学を見事に織り交ぜて構成された良質なストーリーに魅了された。また丁寧な解説のおかげで、例えば、DNA解析技術により工事現場から出てきた遺骨からリチャード3世を特定しさらに遺伝子解析によって書物に記された身体的特徴が裏付けられた事がよくわかり関心深く読み進める事ができた。

    0
    2020年08月11日
  • 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎

    Posted by ブクログ

    DNAについての知識を与えてくれると同時にリチャード三世、ツタンカーメン、トーマス・ジェファーソンなどの家系についてDNA分析から興味深く物語を書いてくれている。
    しかし、なんと言っても今我々が身につけることが必要な遺伝に関する知識を優しくかつ正確に付けてくれる文章のうまさが素晴らしい。

    0
    2019年07月14日
  • 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎

    Posted by ブクログ

    歴史の謎からDNAの基礎を学ぶ、文系でも分かるDNA入門書。
    歴史と分子生物学の融合により新たなる歴史科学の領域を切り拓く試みでもある。
    科学者による曖昧さの無い、明快な文章が心地良い。

    遺伝子組み換えの危険(外来遺伝子持ち込みによる変異の危険)の解説により、「遺伝子組み換え」と「ゲノム編集(CAS9の活用)」の違いを理解した。
    (同じだと思っていた。。)
    本書が出された翌年(2020年)、「ゲノム編集」の業績にノーベル賞が与えられた。
    新聞やテレビの解説では腑に落ちない人には、本書第三章の解説は最適だろう。

    何よりも、エキサイティングなのは、リチャード三世の遺骨発見と、そのDNA解析によ

    0
    2024年09月06日
  • 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎

    Posted by ブクログ

    リチャード3世推しには必読の一冊。 DNA検査や遺伝子の仕組みについて、リチャード3世、古代エジプトのファラオたちの例を挙げて紹介。ファラオのミイラのDNAがしっかり読めるのは驚き。これで将来クローンでも作れたら…
    現在の技術でのDNA検査の結果の扱いは、一次史料のそれに似ているところがあるように思う。冷静さの中に先鋭的な気分が見え隠れする文章で読みやすい。まだまだ万全ではないことがよく分かる一方で、その可能性に期待したくなった。

    0
    2024年07月25日
  • 日本人はなぜ科学より感情で動くのか 世界を確率で理解するサイエンスコミュニケーション入門

    Posted by ブクログ

    本書の指摘どおり情緒とか雰囲気とか空気とかが日本人は優先されていると思う。放射能、コロナ、狂牛病等分かりやすく解説した上での東人大震災での日本政府の発表、狂牛病時の日本の対応を見るに自分の頭で科学的に考えられないと危ないという事が伝わった。
    個人的にはパーキンソン病、統合失調症の項目のドーパミンの関与が面白かった。エビデンスも確立という考え方からの提案も頷けた。ただこういう感想も情緒的なので自分も典型的な愚かな日本人だとは思う。

    0
    2024年04月13日
  • 70歳までに脳とからだを健康にする科学

    Posted by ブクログ

    語り口は優しい、が内容は難しいと思った。ただ最新の生命科学に基づいて書かれているだろうと思うので、具体的な内容はそう多くないけどそこらの健康啓発本より信頼できる気がする。
    まずタンパク質の重要性。一方でサプリで摂ることの無意味さ。減量の困難さと、やはり継続的な運動の重要性。筋肉や脳腸連関。技術の発展で人の心がわかるようになるかも。子どもの成長には非共有環境が大きな要因。様々なバイオマーカー。最先端の薬学や栄養学の研究など。

    0
    2024年03月09日
  • 日本人はなぜ科学より感情で動くのか 世界を確率で理解するサイエンスコミュニケーション入門

    Posted by ブクログ

    結局は、感想や情緒の表明、表現をすること、それらの教育により、様々な事象を事実以上に、つまりよりリアルに扱う事を難しく、あるいは、事実を必要としない気分、状況を演出しているつもりで、日々の生活を営んでいられるからかな。

    追記、R071.12
    理解、そして納得、さらに承知へ。納得は、字面での理解で、承知は、自己受肉化に至ることか。比較対象化でき、感情も含め実装も可能なレバルへ。整数、実数、複素数って感じか。
    バーナム効果、総論ということか。

    0
    2024年01月25日
  • 理数探究の考え方

    Posted by ブクログ

    著者の石浦先生とは、15年ほど前、一度だけですが、仕事でご一緒させていただいたことがあります。
    当時は東大の教授をされており、非常にお話の上手な方でした。
    ちなみに、当時の、東大教授としての石浦先生の課題意識として、東大の学生の多様性のためにも、地方の優秀な高校生や、女子に、東大に入ってもらいたい、というものがあったようです。
    また、その解決のためにいろいろと動いていたそうですが、なかなかうまくいかない、という話を聞かせてくれました。

    本書は、現在の石浦先生の課題意識である、日本のサイエンス・リテラシーの向上に向けた提案、といえると思います。
    20年ほど前に、ある方から、「日本の理数離れは、

    0
    2023年08月31日
  • 日本人はなぜ科学より感情で動くのか 世界を確率で理解するサイエンスコミュニケーション入門

    Posted by ブクログ

    日本では科学よりテレビやネットの軽い情報が支配的で悪貨は良貨を駆逐していることがままあります。その原因を科学リテラシーの低さに見出だし、サイエンスコミュニケーションを行うコミュニケーターの養成が求められるとします。サイエンスコミュニケーションを尽くした実例をあげた説明はわかりやすく、誤解されにくいものでした。ニュースソースにもとることと確率を使った説明の重要性を改めて確認しました。
    誰もが発信できる時代なので、特に専門的な内容の説明時には注意したいものです。

    0
    2023年02月12日
  • 日本人はなぜ科学より感情で動くのか 世界を確率で理解するサイエンスコミュニケーション入門

    Posted by ブクログ

    Q3.酸化物が還元されて発生する酸素が0とは言えません。
    Q5.電磁波を集中させてもレーザーにはなりません。

    0
    2023年02月12日
  • 理数探究の考え方

    Posted by ブクログ

    「理数探求」という科目が高校の学習指導要領に加えられた。SSHで行われていた「課題探求」の発展型らしい。
    しかしSSHでならでいるだろうけど、全ての高校で実施できるかというと心配ですね。SSHでの実績をマニュアル化するんだろうけど、必要とされるのはマニュアルと対極にあると思うけどねぇ。

    0
    2022年12月07日
  • 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎

    Posted by ブクログ

    英国王室と古代エジプトをメインに、王家のDNA鑑定で分かった事実を紹介する。また、DNA鑑定とは何か、どこまで分かるのかも説明している。
    21世紀になって駐車場から掘り起こされた人骨は、本当にリチャード三世なのか。彼はシェイクスピアの作品に書かれたような容姿だったのか。古代エジプトの王墓から発見されたミイラたちの血縁関係についてなど、興味津々の話題だ。
    終盤の倫理についての話も印象に残った。遺伝情報は個人情報だし、興味本位で扱ってはいけない情報だろう。

    0
    2021年06月19日
  • 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎

    Posted by ブクログ

    それは誰の遺骨?・・・DNA解析で解明される世界史のミステリー。
    ・プロローグ 欺かれたシェイクスピア
    第1章 駐車場から掘り起こされた遺体
    第2章 DNAは知っている
    第3章 リチャード3世のDNAが語る「身体改造」の未来
    第4章 「ツタンカーメンの母」は誰か?
    第5章 「エジプト人」とは何者か?
    第6章 ジョージ3世が患っていた病
    第7章 ラメセス3世殺人事件
    第8章 トーマス・ジェファーソンの子どもたち
    さくいん、参考文献有り。
    発見されたリチャード3世の遺体。ツタンカーメンの母は誰か?
    英国王室の遺伝性疾患。ラムセス3世の死因は?
    ジェファーソン大統領の子孫の問題。
    そして、日本人やエ

    0
    2020年04月20日
  • 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎

    Posted by ブクログ

    本書のDNAの最新の知識も興味深いし、イギリス王室の系統についてもミーハー的好奇心を刺激される。その関心ゆえに学問的な硬い話も読みやすく、遺伝学の新しい知識を得る喜びを感じることができた。
    小生は「壬申の乱」の小説も興味を持って読んだことがあるが、本書でのイギリス「プランタジネット朝」の骨肉の争いも実に面白い。
    しかし、現在のエリザベス女王の過去の系統に断絶があったことを強く示唆する結果には驚く。日本においてその様な調査は出来るはずもないが、もしや重要古墳の学術調査が許可されたらと、思うだけでも興奮する思いを抱いた。

    0
    2019年11月12日
  • 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎

    Posted by ブクログ

    これまでの考古学が古文書の解読が中心であったが、本書ではミイラや人骨から取得したDNA解析からの考古学を提唱している。どちらが優れているということではなく、DNA解析の技術が近年急速に発展したことにより、両者からのアプローチの重要性を説いている。
    これにより、これまで信じられてきた史実が事実とは異なるという事例も見つかっており、この分野の進展が非常に興味深い。
    本書では英国王室とエジプト文明を対象にDNA解析によって、これまで信じられてきた歴史との整合性を調べた結果が報告されている。詳細は本書を読んでいただきたいのだが、これまで信じられてきた歴史が覆されるため、非常に興味深く読むことができた。

    0
    2019年09月17日
  • 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎

    購入済み

    DNAの話だったーーー

    初めての石浦章一。読み始めてから検索すると分子生物学者なのですね。こちらは歴史に興味があって購入したわけですが、あちらはDNAの話がしたくて、切り口として歴史を取り上げたというもの。まぁ、うんちくです。

    0
    2019年07月21日
  • 王家の遺伝子 DNAが解き明かした世界史の謎

    Posted by ブクログ

    DNA解析の進化により、これまで謎とされてきた歴史上の出来事や人物の実態・実像がかなりの程度明らかにされて来た。それには遺体・ミイラ・骨などの存在が不可欠であって、しかもそれらに有効なDNAが残っていることが絶対条件だ。また、その試料が盗掘者や採取者などによる汚染が無いことも必要条件である。本書では英国王家やエジプト王朝などの歴史上の人物のDNA・遺伝子を調べることによって明らかにされたその過程・結果を主題としているが(評者もそれを目当てに購入したのだが)、実はその半分以上はDNA・遺伝子の(ほぼ)最新の研究成果の説明に当てられている。かなり難解な部分もあるが、これはこれで知的好奇心を満たして

    0
    2019年07月10日
  • タンパク質はすごい! ~心と体の健康をつくるタンパク質の秘密

    Posted by ブクログ

    タンパク質に関する本を読み始めて、これは5冊目くらい。他の本では省略されていた細かな仕組みも紹介されていて、何度もひざを打った。それでも理解が及ばない部分が何カ所かあったので、もう少し知識が増えてから再読したい

    0
    2019年05月22日
  • 「老いない脳」をつくる

    Posted by ブクログ

    「脳トレ、筋トレ、笑っトレ」講座を楽しく受講していますw。脳と体(特に手足)は連動しているし、笑いは脳と体に潤いと活力を与えてくれますね(^-^) 石浦章一 著「老いない脳をつくる」、2017.12発行。①習慣は、運動、少食、ストレスフリー、会話、好奇心・挑戦、読書がよし ②血管障害に最も注意 ③好きなことをする(脳が活性化)なお、22のテスト(祖父母・両親・兄弟のこと、年収、伴侶の有無、運動、睡眠など)があって、日本人の男性の平均寿命81歳に結果をプラスマイナスして自分の寿命を予測するのがありました。

    0
    2018年09月04日
  • 日本人はなぜ科学より感情で動くのか 世界を確率で理解するサイエンスコミュニケーション入門

    Posted by ブクログ

    サイエンスコミュニケーターのあり方についても含めて表題に興味が惹かれる部分も多かったのだが
    内容的には各テーマを設けて具体的な事象に関する科学的知識のあり方について淡々と述べられているという印象で
    汎用的な知の捉え方みたようなものがあまり見出しずらかった。

    0
    2023年01月19日