前川かずおのレビュー一覧
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ネタバレプロローグに気合が入っていますぞ。
しかも内容も児童文学敏江はかなりの気合の入れようです。
一応、このプロローグは頭の隅に入れておきましょうね。
後々出てくる登場人物でピンと来るはずですので。
今回はモーちゃんが主人公といってもいいでしょう。
何せそっくりさんだったらしい
モーちゃんの母の兄という人の在りし日の姿を
追っていくのですから。
そこには切ない真相も隠されています。
だけれどもこれに関しては誰も悪くないと思います。
確かにちょっと意地悪だったけど
不可抗力だったと思うよ。
でも、最後はな。
頭抱えると思うぞ~大人の皆さんは。 -
Posted by ブクログ
約25年ぶりに読んだ一作目。
那須さんは私の子供時代の御三家作家の一。
那須さんのお名前は信頼のブランドだ。
小学生のときに出会ったズッコケは、八割読んだところで大人になり、二十代で仕事をやめて時間ができてから、残る数冊を読んでコンプリートした。どこから読んでもいいのもありがたい。中年シリーズも読んだ気がする。
今夏、久しぶりに読みたくなり、好きだった忍者編を読んだので、今冬は原点に戻って一作目を手に取った。
(実家にポプラ文庫のズッコケが全巻あるから、今後は帰省のお供になるかも)
感想としては、一作目から本当に完成度が高くて、大興奮。
キャラクターも世界観も完成しているし、那須さんのスト -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作の「ズッコケ心霊学入門」の巻末にある次巻予告で「三人組をSFの世界に招待しましょう」と紹介されていたから物凄く期待していたのだが、SFと言えばスペーシーなウォーズしか連想できなかった当時の貧弱脳では時代劇のような格好をした表紙と全く結び付かなかった。
しかしタイトルにもあるようにこれはタイムスリップものなので立派なSFであり、私のSFに対する間口を広げてくれた作品と言っても過言ではない。
タイムスリップものでは歴史上の実在人物に会うのが定番だが本書で三人組が会うのは平賀源内であり、江戸時代から見れば「未来」となる現代の先進的な技術を披露する相手としてはまたとないチョイスだろう。
源内 -
Posted by ブクログ
ネタバレズッコケシリーズ第一作は短編集のようなもので後続の作品に比べるとどうしても話のスケールが小さく感じてしまうが、ズッコケ三人組シリーズの特徴が一番出ているのは本書ではないかと思われる。
ズッコケ三人組とは話の最後に主人公を含む登場人物達(もしくは読者)がズッコケるようなオチが待っているものであり、それは長編よりも短編の方が効果が高い。
長編だと伏線回収の方が先に立って話のオチはなおざりにされがちだからだ。
那須正幹氏の訃報を聞いて本書を30数年ぶりに読み返してみたのだが、後にシリーズのマドンナポジションとなる荒井陽子が本書から登場していて驚いた。
てっきりこの場面に出ているのは安藤圭子だと