栗田隆子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
わたしは栗田さんの本ってものすごく面白いと感じる。真面目で深刻なのにどこか滑稽さがある。本書は、本書の執筆をうっかり引き受けてしまったものの、とても書けないと編集会議で号泣したというまさかの事態の告白から始まる。わたしがこう書いても何もおもしろくないし、むしろ引く話にしか聞こえないし、実際多くの人はもしかしたら本書のこの部分を読んで引いたかもしれない、と勝手な心配までしてしまう。でも私にはおかしい。小さなことに躓いてどうしようもなく悲しくなって大泣きして、泣いているうちに、こんな小さなことで大泣きしている自分のことが自分でもおかしくなって泣きながら笑えてくる、そんなときみたいなおかしさ。もっ
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Posted by ブクログ
去年の半ばから、なんかちょっとしんどいなぁと思いながら、そんな自分の声に応えてくれそうな本に手を伸ばして色々読んできた。その中で、星座を作るように点つなぎ遊びをしてみるならば⋯
野坂きみ子『“発達障害かもしれない人”とともに働くこと』の中で提示されていた、「発達障害というものが人類史においてここ数十年で“発見された”ということをどう捉えるべきなのか?」という問いへのひとつの答えに、本書はなるのではないかと思う。「働けない」とは、産業社会からはみ出しちゃいましたということだが、産業社会の側から見ればそれは傷病だったり障害だったり個人の性格の問題だったりして、それを周縁者として位置づければ制度 -
Posted by ブクログ
「ウェブ平凡」の連載に書き下ろしを加えたもの。
・世間では「労働」を「当たり前」のものと捉えて論ずるものが多い。当たり前、の中には、とりあえず「よいもの」としている議論が大半だ。でも、栗田さんはその議論には与したくない。さりとて、資本主義を暴走させるような「わるいもの」という議論にも与しない。労働そのものの議論が薄いからだ。
・「働く」「働かない」の2つだと、善悪二元論になってしまうのは、ワタシも感じている。ここに栗田さんは「働けない」も加えて考えている。「働けない」理由があるとき「働かない」のと、自己責任論の人たち?がいう「働きたくない」という「わるい」わがままで「働かない」選択をすることと -
Posted by ブクログ
【感想】
異性愛男性、健常者、既婚、正社員といった「マジョリティの詰め合わせ」としての「普通」を基準にしてつくられた日本の労働慣行や法制度には、ジェンダーに由来する差別がいまだに巧みに埋め込まれたままである、と著者は怒っている。けれどもその怒りの文章を、複数の仕事のかけもちと障害基礎年金の受給でどうにか生活をやりくりしている高学歴女性が書いたことに、怒りを覚えるハードワーカー男性もいるかもしれない。本書はそれでもなお、仕事をしないでいる人や怠けている人になぜ人は怒るのか、と問いかけ返す点で、なかなかしぶとい。
【まとめ】
★ 日本の労働慣行や法制度は、シスヘテロ男性、健常者、在日日本(ヤ -
Posted by ブクログ
ロスジェネ、非正規雇用といった属性を持つ筆者、栗田隆子氏による世間への批評が書かれた本でした。
フェミニズムの視点を中心とした鋭い指摘が多い印象。日常生活を過ごすなかでいろんな人が感じていた言葉にならない不安や理不尽を上手く文章にしていると思いました。
また、筆者の生活で生じた出来事から問題提起されることが多いので、批評というよりもエッセイのような感覚でも読むことができます。
しかし、取り上げる問題の一つ一つが、それだけで多くの議論を交わす必要がありそうな内容
(例:賃労働をしていないという点では同じ属性である専業主婦(夫)の人と、投資家ではどうして社会的な見方や扱いが異なるのか?)への