栗田隆子のレビュー一覧

  • 「働けない」をとことん考えてみた。

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    2025/05/09予約 25
    ハラスメントの被害者は無賃で対処するのに対して、加害者は賃金をもらいながらハラスメントをしているという話は確かにそうだと思う。同じ構造が犯罪被害者と加害者の関係というのもある。
    そして障害や病気で働けない人は『普通の人』でさえなく、論点にも上がらないんだな…最後の砦の生活保護も受ける条件が整わずに貧困に陥る人は今後ますます増えるのかもしれない。
    著者と同意見ではないが、あまり見たことのない視点から描かれた本なので貴重。

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    2025年07月14日
  • 「働けない」をとことん考えてみた。

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    「ウェブ平凡」の連載に書き下ろしを加えたもの。
    ・世間では「労働」を「当たり前」のものと捉えて論ずるものが多い。当たり前、の中には、とりあえず「よいもの」としている議論が大半だ。でも、栗田さんはその議論には与したくない。さりとて、資本主義を暴走させるような「わるいもの」という議論にも与しない。労働そのものの議論が薄いからだ。
    ・「働く」「働かない」の2つだと、善悪二元論になってしまうのは、ワタシも感じている。ここに栗田さんは「働けない」も加えて考えている。「働けない」理由があるとき「働かない」のと、自己責任論の人たち?がいう「働きたくない」という「わるい」わがままで「働かない」選択をすることと

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    2025年03月05日
  • 「働けない」をとことん考えてみた。

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    【感想】

    異性愛男性、健常者、既婚、正社員といった「マジョリティの詰め合わせ」としての「普通」を基準にしてつくられた日本の労働慣行や法制度には、ジェンダーに由来する差別がいまだに巧みに埋め込まれたままである、と著者は怒っている。けれどもその怒りの文章を、複数の仕事のかけもちと障害基礎年金の受給でどうにか生活をやりくりしている高学歴女性が書いたことに、怒りを覚えるハードワーカー男性もいるかもしれない。本書はそれでもなお、仕事をしないでいる人や怠けている人になぜ人は怒るのか、と問いかけ返す点で、なかなかしぶとい。

    【まとめ】

    ★ 日本の労働慣行や法制度は、シスヘテロ男性、健常者、在日日本(ヤ

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    2025年09月22日
  • 「働けない」をとことん考えてみた。

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    自分が言語化したかったことをつぶさに語ってくれていてありがたく思った(自分の言葉で語ることを諦めないようにしようと思いつつ)。似た立場である部分もあるし、能力や環境の違いを感じる部分もある。そもそも働けないことについて当事者(かつ文筆家)が語っている本があるだけで嬉しい。

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    2025年09月20日
  • シリーズ「あいだで考える」 ハマれないまま、生きてます こどもとおとなのあいだ

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    子供の頃からの話も思春期のことも、飾らない形で書かれているから、あぁ、分かる…とかそういうこともあるんだ…とか思いながら読んだ。
    最後に、ここまでの全てを「抱きしめたい」と書いてあって、著者がそこに行きつけて良かったと思ったし、自分もそうありたいと思った。
    細かいけど、職場の「園児のみなさん」と書いてあるところが私は好きだと思った。

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    2025年09月01日
  • 「働けない」をとことん考えてみた。

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    働けないことで社会から排除されるのが今の話になってるのだな。そこまで腹が立つかな。明日は我が身と思わずに暮らせるのだろうか。

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    2025年08月15日
  • 「働けない」をとことん考えてみた。

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    働くことが辛いからこそ、「働いていない」人(そしてこの中に「働けない人」も含む)に「ズルい」という思いを抱いてしまう、というのはまさにそうだと感じた。もう少し働くことにグラデーションがあればいいのにと思っている。いや、いまもそれなりに色々な働き方があるのだけど、フルタイム正社員以外の働き方が割に合わなすぎる(要するに儲からない)んだよなあ…。
    なので今日も明日も残業しながらフルタイムで働くしかない。

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    2025年06月08日
  • シリーズ「あいだで考える」 ハマれないまま、生きてます こどもとおとなのあいだ

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    大好きなシリーズ。
    筆者の幼少期からの「ハマれない」体験や、その当時の心をつまびやかに記しています。ここまで曝け出していいのかと思うとともに、曝け出されている危うい感覚とか思いとかが、ふたをしてみないようにしている自分の奥底にもいるんじゃないかな?という何だかヒヤヒヤするような、新鮮な気持ちを覚えました。
    考え方やここまでの人生がわたしのそれとは大きく違う方のお話だからこそ、想像力を少し広げてくれる良い読書になったなと思います。ここまでことばにするのって、かなり体力も心もけずったんじゃないかなぁ。

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    2024年09月27日
  • シリーズ「あいだで考える」 ハマれないまま、生きてます こどもとおとなのあいだ

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    「否定が自分の中に食い込むと、自分の行動を改めるよりも自分自身を消してしまおうとしてしまう。」

    心当たりがありすぎて頭を抱えてしまった。

    このままでいいとは思えないけど自分が変われると思えない、それならいっそ、と思ってしまう気持ちはとてもわかる。

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    2024年06月30日
  • シリーズ「あいだで考える」 ハマれないまま、生きてます こどもとおとなのあいだ

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    タイトルだけ見て、「なにか(だれか)を推すということが馴染む人と馴染まない人の違いを考察」みたいな内容かと思って読み始めたため、全然違ってびっくりした。(副題にちゃんと書いてありました。装丁が素敵すぎてよく見てませんでした)

    著者の半生の生きづらさを考察した内容で、雨宮処凛さんの著書と通うものを感じる。

    キャリアを積まず、一人での生活を大事に満足して送る女性の生き方を前向きに捉える作品が届くことで、社会で息がしやすくなる人が大勢いると思った。

    「あいだで考える」シリーズ、もっと読んでみたいです。

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    2024年06月16日
  • シリーズ「あいだで考える」 ハマれないまま、生きてます こどもとおとなのあいだ

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    久々にここまであからさまに偏っている人の本を読んだ。やはりフェニミズムは反社会性と結びつきやすい構造である。なぜなら今の常識を疑うことが出発点だから。
    だけど、それが新鮮であり気付かされるところもあった。人生は自分の歩き方、泳ぎ方を見つけることであり、らしさにハマることではないと教えてもらった。
    常識から外れることは生きにくいことでありハマりにくいことであるが…。
    振り幅によるけど、そんなスタンスは生きて行く上では必要なチカラなのかもしれない。

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    2024年05月28日
  • 高学歴女子の貧困~女子は学歴で「幸せ」になれるか?~

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    明治期以降に国家によって推進された教育は、皮肉にも女子を自立や解放に導いたのではなく、むしろ女子に期待される仕事やイメージを具現化させただけである。男性にとって学歴は「地位形成機能」を持つが、女性にとっては「地位表出機能」でしかないp117.そのことを教育史や高学歴保有女子当事者の声を紹介することで浮き出させた本。

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    2015年03月01日
  • 高学歴女子の貧困~女子は学歴で「幸せ」になれるか?~

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    学歴もそれなりに役には立つがけして女子には特に集背の手形にはならない。むしろめんどくさくする。世の中はゆっくりと変わるのね。

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    2014年05月01日
  • 高学歴女子の貧困~女子は学歴で「幸せ」になれるか?~

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    人文系の研究者、またはアーティストを目指しながら非常勤の仕事で生計を立てている女性達の背後にある問題について論じた本。

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    2014年03月19日
  • 「働けない」をとことん考えてみた。

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    ネタバレ

    まずはとにかく著者は全編通して「怒り続けている」ということ。
    そうだよな、その通りだなと思うところが多々あったのにあんまり染みなかったのはなぜなのだろう。

    文体か、生のまますぎる怒り成分が多過ぎに感じられるからなのか…
    せっかくの(?)働けない当事者からの貴重な考察であるのに、訴え部分が霞んでしまっているような。

    タイトルの一部ともなっている「働かない、働けない」について切実に苦しんだ当事者や関係者の人には手に取られるでしょうし、頷けるところもあると思われます。
    でもそういう立ち位置の人に関心のない社会ジャンルの本を手に取る人には…どうだろう?
    まぁ著書はそういう人には理解も同情も求めてい

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    2025年10月18日
  • シリーズ「あいだで考える」 ハマれないまま、生きてます こどもとおとなのあいだ

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    ネタバレ

    何つーか、赤裸々な本だった。初読みの作家さん。16歳の時の自殺未遂から始まり、子どもの時期も周りから浮いているというか、まさにはまっていないと感じ、大人になってもその感じはあると。感受性豊かというか、時代に巻き込まれず違和感をちゃんとキャッチできていたなんてそういうセンスのある人なんだろう。世代が近いから登校拒否や結婚がよしとされてた時代のこともよく分かる。まさに非正規雇用で暮らしてるし。女が未婚のまま生きていられるなんて、私はほんとにいい時代に生まれたよ。

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    2025年06月19日
  • 「働けない」をとことん考えてみた。

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    “「怠けている」という言葉の裏に「自分はこんなに嫌なことをしているのに!」という叫びがべったり張り付いている。しかしなんでそんな嫌なことをあなたがしないとならないのか? 怠けていると言いたくなるとき、むしろ問うべきはそんなふうに人をくさしたくなるほど嫌なことをしなければならない状況や環境だ。”(p.108)


    “「差別は人の『気持ち』や『憎悪(ヘイト)』の話だけではない。制度や、その制度が構築しているシステムといった社会構造に起因している」”(p.45)

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    2025年04月11日
  • 高学歴女子の貧困~女子は学歴で「幸せ」になれるか?~

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    高学歴女子の貧困 女子は学歴で「幸せ」になれるか? (光文社新書) 新書 – 2014/2/18

    君の実家が自営業なら、院に進んでより深い知識を学んでもいい。でもそうでなければ、諦めて就職しなさい
    2015年12月27日記述

    大理 奈穂子氏、栗田 隆子氏、大野 左紀子氏
    水月昭道氏監修の本である。

    大学院生、非常勤講師、大学非正規職員の理不尽さは
    昔に比べれば多少は世の中に浸透したように思う。
    ただ大理氏の指摘するようにその中でも女性はより不遇に使われている。
    企業内においても女性の役員数は日本は世界に比べ圧倒的に低い。
    企業だけでなくやはりアカデミックの世界でもそうだったのだ。

    本書

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    2021年12月22日
  • 高学歴女子の貧困~女子は学歴で「幸せ」になれるか?~

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    男性より専任職の比率が低く、不安定・低所得の非常勤が多く、文系・語学系が多く、結婚すると研究者としては下位とみなされる。高学歴であっても、チカラと発言力を持たない。

    社会的・金銭的評価の伴わない高学歴。高学歴そのものが幸せをもたらせばよいのだけれど。

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    2016年05月07日
  • 高学歴女子の貧困~女子は学歴で「幸せ」になれるか?~

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    うーん、自分も全く似たような状況をたどっているけど、ある程度現状には満足しているし、考え方の問題じゃないかなあと思う。あとあきらめ?
    専門職に就きたいと思っているわけではないし、研究がしたいわけでもないから、そう思えているだけかな。

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    2015年09月08日