栗田隆子のレビュー一覧
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「ウェブ平凡」の連載に書き下ろしを加えたもの。
・世間では「労働」を「当たり前」のものと捉えて論ずるものが多い。当たり前、の中には、とりあえず「よいもの」としている議論が大半だ。でも、栗田さんはその議論には与したくない。さりとて、資本主義を暴走させるような「わるいもの」という議論にも与しない。労働そのものの議論が薄いからだ。
・「働く」「働かない」の2つだと、善悪二元論になってしまうのは、ワタシも感じている。ここに栗田さんは「働けない」も加えて考えている。「働けない」理由があるとき「働かない」のと、自己責任論の人たち?がいう「働きたくない」という「わるい」わがままで「働かない」選択をすることと -
Posted by ブクログ
【感想】
異性愛男性、健常者、既婚、正社員といった「マジョリティの詰め合わせ」としての「普通」を基準にしてつくられた日本の労働慣行や法制度には、ジェンダーに由来する差別がいまだに巧みに埋め込まれたままである、と著者は怒っている。けれどもその怒りの文章を、複数の仕事のかけもちと障害基礎年金の受給でどうにか生活をやりくりしている高学歴女性が書いたことに、怒りを覚えるハードワーカー男性もいるかもしれない。本書はそれでもなお、仕事をしないでいる人や怠けている人になぜ人は怒るのか、と問いかけ返す点で、なかなかしぶとい。
【まとめ】
★ 日本の労働慣行や法制度は、シスヘテロ男性、健常者、在日日本(ヤ -
Posted by ブクログ
ネタバレまずはとにかく著者は全編通して「怒り続けている」ということ。
そうだよな、その通りだなと思うところが多々あったのにあんまり染みなかったのはなぜなのだろう。
文体か、生のまますぎる怒り成分が多過ぎに感じられるからなのか…
せっかくの(?)働けない当事者からの貴重な考察であるのに、訴え部分が霞んでしまっているような。
タイトルの一部ともなっている「働かない、働けない」について切実に苦しんだ当事者や関係者の人には手に取られるでしょうし、頷けるところもあると思われます。
でもそういう立ち位置の人に関心のない社会ジャンルの本を手に取る人には…どうだろう?
まぁ著書はそういう人には理解も同情も求めてい -
Posted by ブクログ
高学歴女子の貧困 女子は学歴で「幸せ」になれるか? (光文社新書) 新書 – 2014/2/18
君の実家が自営業なら、院に進んでより深い知識を学んでもいい。でもそうでなければ、諦めて就職しなさい
2015年12月27日記述
大理 奈穂子氏、栗田 隆子氏、大野 左紀子氏
水月昭道氏監修の本である。
大学院生、非常勤講師、大学非正規職員の理不尽さは
昔に比べれば多少は世の中に浸透したように思う。
ただ大理氏の指摘するようにその中でも女性はより不遇に使われている。
企業内においても女性の役員数は日本は世界に比べ圧倒的に低い。
企業だけでなくやはりアカデミックの世界でもそうだったのだ。
本書