あらすじ
いま、子どもと大人の境界はますます曖昧になっている。本書では、子どもにも大人にもハマれないまま生きてきた著者が、自らの「子どもと大人のあいだ」を見つめ、そこにうごめく性と暴力、死への衝動や生のあがきを正直に、飄々と描く。幼少時から周囲の求める「○○らしさ」と闘い、やがてフェミニズムとキリスト教に出会い、言葉と思想を得てきたプロセスを語りだす。子ども/大人の二分法を超え「ひと」のありようを問う1冊。
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Posted by ブクログ
子供の頃からの話も思春期のことも、飾らない形で書かれているから、あぁ、分かる…とかそういうこともあるんだ…とか思いながら読んだ。
最後に、ここまでの全てを「抱きしめたい」と書いてあって、著者がそこに行きつけて良かったと思ったし、自分もそうありたいと思った。
細かいけど、職場の「園児のみなさん」と書いてあるところが私は好きだと思った。
Posted by ブクログ
大好きなシリーズ。
筆者の幼少期からの「ハマれない」体験や、その当時の心をつまびやかに記しています。ここまで曝け出していいのかと思うとともに、曝け出されている危うい感覚とか思いとかが、ふたをしてみないようにしている自分の奥底にもいるんじゃないかな?という何だかヒヤヒヤするような、新鮮な気持ちを覚えました。
考え方やここまでの人生がわたしのそれとは大きく違う方のお話だからこそ、想像力を少し広げてくれる良い読書になったなと思います。ここまでことばにするのって、かなり体力も心もけずったんじゃないかなぁ。
Posted by ブクログ
「否定が自分の中に食い込むと、自分の行動を改めるよりも自分自身を消してしまおうとしてしまう。」
心当たりがありすぎて頭を抱えてしまった。
このままでいいとは思えないけど自分が変われると思えない、それならいっそ、と思ってしまう気持ちはとてもわかる。
Posted by ブクログ
タイトルだけ見て、「なにか(だれか)を推すということが馴染む人と馴染まない人の違いを考察」みたいな内容かと思って読み始めたため、全然違ってびっくりした。(副題にちゃんと書いてありました。装丁が素敵すぎてよく見てませんでした)
著者の半生の生きづらさを考察した内容で、雨宮処凛さんの著書と通うものを感じる。
キャリアを積まず、一人での生活を大事に満足して送る女性の生き方を前向きに捉える作品が届くことで、社会で息がしやすくなる人が大勢いると思った。
「あいだで考える」シリーズ、もっと読んでみたいです。
Posted by ブクログ
久々にここまであからさまに偏っている人の本を読んだ。やはりフェニミズムは反社会性と結びつきやすい構造である。なぜなら今の常識を疑うことが出発点だから。
だけど、それが新鮮であり気付かされるところもあった。人生は自分の歩き方、泳ぎ方を見つけることであり、らしさにハマることではないと教えてもらった。
常識から外れることは生きにくいことでありハマりにくいことであるが…。
振り幅によるけど、そんなスタンスは生きて行く上では必要なチカラなのかもしれない。