大和田尚孝のレビュー一覧
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みずほフィナンシャルグループは、メガバンク史上初めてシステムを新たに再構築した。MINORIと呼ばれるシステムは、事務作業を大きく削減し、新しい機能を付加させるための開発費用を減らし、オープンイノベーションを促進する事が期待され、システムが寿命を迎える2025年の崖から転落しないよう各企業が見習うべき良いケースである。と思われていた。しかし結果は今の通りである笑
不具合続きの今から振り返ると、第1部の成功ケースよりも第2部・第3部の失敗学の方が遥かに有益であるように感じる。そもそも、失敗の原因として「システムのブラックボックス化」「風通しが悪く、責任者への報告が遅れ、対応が後手に回る」「経営 -
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ホラー小説より恐ろしい 。SE必読の快作!- 「みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史」 ★★★★☆
恐ろしい。心底おそろしい。私もシステム開発を仕事として行っているので、こんなプロジェクトに配属されたらダウンする自信がある。
大きく3章で構成されており、1章は新システム「MINORI」の機能と開発秘話になります。大して面白くないです。SOA開発なんて普通じゃんか。
2章は「MINORI」の開発を始めるきっかけとなった東日本大震災直後のシステムトラブルの原因になります。恐ろしい。
3章は2章を引き起こすことになった真因である2002年の3行合併のいざこざと、合併直後のトラブルについて。まぢ恐 -
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私も一応管理者みたいなことをやってるので、「システムダウン」なんてあまり嬉しくない事態だが、それでも起こる、そして起きてほしくない時に限って起こる。 この本では、ダウンの原因を、ソフトウェアの不具合、性能・容量不足、設定操作ミス、不慮の事故、の4つに切り分けて、それぞれの事例を分析している。 もちろんこれらが複合して起こるケースもあり、対応を難しくしている。 基本的な姿勢としては、ダウンを100%防ぐのは不可能、ということを前提に、どうすればダウンをできるだけ減らせるか、起こってしまったときの被害をできるだけ減らせるか、ということを考察する。 解説もわかりやすく、得るところの多い内容だった。
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ダウンしない完全なシステムはない、と繰り返し訴えつつ、様々な障害事例が紹介されています。保守エンジニアは共感できる部分が沢山ありそうですよ。
しかし、よくもまあここまで障害事例を集めたなあ、と関心します。素晴らしい。これまで自分が味わった障害はほとんど網羅されてるんじゃないかな、とさえ思う。
20分くらいで流し読みしましたが、予想外に楽しめ?ました。
1つ気になって、強く実感したこと。
『ソフトウェア障害に2重化は通用せず。』
2重化にも何通りかあるとはいえ、バージョンなど一緒にしていたら、同じ問題が起きるので確かにソフトウェアの2重化にはならないですね。
同一バージョンでのHA構成、ちょ -
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【読者】 主に若手~中堅のITシステムの運用担当者および開発担当者だが、利用者にとっても有益
【目的】 ダウンの要因やメカニズムを理解し、ダウンの削減と迅速な復旧に資する
【一押】 システム設計から運用までをシステムダウンの観点から事例や図を使いわかりやすく解説している
【概要】 ダウンの原因は大きく分けて4つある。①ソフトウェア、OS、ミドルウェアの不具合、②ハード、ネットワークの性能・容量不足、③環境設定・運用操作ミス、④ハード故障、不慮の事故である。それらはダウン発生時の現象から切り分けて考えられる。現象としては、一部ダウンか全面ダウンか、発生が朝などの起動時か運転中かといったこと -
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私みたいな素人でも読みやすいと感じたのは、
専門用語を簡単に説明してとっかかりやすくしてくれているから。
このシリーズ、他にも基礎的なものを説明してくれているものがあるようなので、
次はそっちを読んでみたいと思う!
「ダウン」の発生原因
・ダウンを防ぐための例外処理にバグがあった
・信頼性を高めるためにシステム構成を複雑にしたことが被害の拡大につながった
システムの「ダウン」=システムが本来の役割を果たせていない状態を指す
結局は絶対ダウンしないシステムは作れない
→ダウンしてもすぐに復旧させる、ダウンした際の影響範囲を小さくする、同様のダウンが起きないように対策を講じるといったアプロ