あらすじ
開発工数11万人月、開発期間3年弱、2500億円が投じられ2008年12月に完了した世界最大のプロジェクト、三菱東京UFJ銀行のシステム完全統合「Day2」。その内側を徹底取材した。ピーク時には6000人の技術者が参画した大規模プロジェクトの創意工夫を細部まで浮き彫りにしている。
全体の計画立案、リスクの洗い出し、約70を数えたチーム作り、利用部門を巻き込んだ要件定義、IT企業との連携、品質と進捗の管理といった、あらゆる局面における正攻法をDay2という事例を通して学ぶ“生きた教科書”である。
これだけの規模のプロジェクトを大きなトラブルなく予算・納期どおりに完遂できたのは、IT部門が中心となって綿密な計画を立て、6000人が各自の持ち場で計画を着実に実行し、経営陣と利用部門がIT部門を全面支援したからだ。IT部門の関係者のみならず、ITを事業基盤として活用するあらゆる企業の経営者と利用部門のマネジャーにも、組織連携のあるべき姿を克明に伝える貴重な書籍となっている。
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Posted by ブクログ
日経コンピュータ本誌で特集を読んでから、もっと詳細を知りたいと思っていました。待ちに待った単行本。なかなか企業のIT導入事例というのは表に出て来ないので、とても参考になると思います。
Posted by ブクログ
三菱東京UFJ銀行のシステム統合を題材にした、大規模システム統合の実態および考慮事項などなど。
自分はなかなかこういう仕事(大規模システム開発の PM)に携わる部署ではないが、知っておくことは大事。その勉強としては良い本だと思い、この評価にしている。
Posted by ブクログ
6000人のプロジェクトの凄さを感じた。特に、ビルにトイレを増設するとか、ファシリティ周り(座席調整等)の選任者を置くなど、超大規模ならではの話なんですかね。
海外の金融機関では、Day1相当(旧行のシステムを接続+α)くらいまでしかしないのに、国内ではDay2相当(完全統合)をする等の違いが分かった。ただ、それが適正品質なのか、過剰品質なのかは判断が難しいところですね。
あとは、成功したプロジェクトだからという面もあるけど、うまくいかなかった点等ももう少し書いてもらうと、リアルさが増すかなと思った。(流石に、全てが全てうまくはいってないだろう…と思うが)