藤和彦のレビュー一覧
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トランプ氏が大統領になってから「CO2削減運動」が少し覚めてきたと思っているのは私の気のせいでしょうか。地球温暖化が騒がれ始めた20年ほど前に、気象学者の本を読んだのですが、温室効果の高いガスは二酸化炭素よりも「雲=水蒸気」という内容に驚いたのを今でも覚えています。
今日(2025.7.13)も熱くて熱中症が心配な毎日が続いていますが、地球全体としては「寒冷化」が進んでいるとも学者は言っていますが、その声は小さいです。この本の著者は、この内容を本にせずに多くの学者のように迎合していれば、おそらく多くの団体から研究資金をもらえて安定した研究者生活ができるであろうに、素晴らしい決断をして「本来の -
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CO2温暖化理論の支柱はコンピュータモデル。しかし、そのシュミレートはパラメータがあまりにも乏しい。真理の追究より研究資金の強奪。ノーベル賞とはそれができる学者に与えられる賞なのか?…楕円と円を繰り返す公転軌道、太陽活動による宇宙線の照射量の増減、地軸の傾きの変化。内陸部で貝塚が発見され、平安時代はマラリアが蔓延。地球は温暖化と寒冷化を繰り返してきた。その原理は完全には解明できていない。人間は全知全能ではない。決めつけて暴走する。行きつく先が原子力発電。所詮ヒトも絶滅を免れない生物種の一つに過ぎないのか。
スリーマイル島事故後の原発への警戒が高まった米国。CO2を出さない発電方式に位置づけ、 -
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地震など地殻変動の仕組みとしてほぼ定説となったプレートテクトニクス説(プレート説)を「キリスト教との親和性が高く、地動説に等しいイデオロギー」と切って捨てる筆者が代わりに唱える「熱移送説」。
中国四川の地震など、プレート界面から遠く離れた場所で発生する地震はプレート説ではうまく説明できないが、熱移送説では整然と説明できる。
プレート説では想定外の場所に地震が起きるとそれに整合するようにマイクロプレートを追加して説明するが、筆者はそれを「目的と手段が逆転している」と批判する。
プレート論の紹介書の著者中島淳一氏も著書に書いていたマントルトモグラフィという、MRIの技術を応用し地震波により地 -
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著者角田史雄氏は、「プレートテクトニクス」説が誤りであり、それが地震予測・防災政策を誤らせてきたと主張している。著者は「熱移送説」を主張しているが、学術的に受け入れられているものではないと思われる。南海トラフ偏重の防災政策に対する批判は首肯できる点も多いが、理論については注意して読む必要があると思う。
【目次】
はじめに
「プレート説」は真理なのか
1億2000万人の信者を擁するプレート説は現代の「天動説」
50年を無駄にした日本の地震学
第1章 プレート説は「現代の天動説」
プレート説とは何か
米ソの冷戦中に誕生したプレート説
プレート説の誕生
プレート説の骨格
宗教色が強いプレート説 -
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地震発生メカニズムとして主流のプレートテクトニクスを全否定、地震の原因は地球内部からのマグマ熱昇流《マントルプリューム》の流れであるとします。確かにプレートテクトニクスは疑問が指摘されているなか、プリュームテクトニクスから導いていく興味深い考え方です。地下で見えないエネルギーの話なので、なかなか理解が追い付きませんでした。本文中の個別地震との関係性の説明は、紙幅の関係からか、やや牽強付会な印象を受けましたが、熱伝導の理屈を火山と地震の関連性に適用し、エビデンスを補強して立証していけば、あるいは、この考えが正しいのかも知れないと思いました。
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ネタバレ直近の原油をめぐる世界動向、今後の日本のエネルギー戦略(特にロシアとの)について書いていた。
以下気づき。
・在来型の原油が地上から地下への砂岩層に穴を開けると自然に地上に吹き出るのに対し、シェールオイルは泥岩に吸着しており、取り出しにくい難点←水圧破砕
・原油は浅い地層(2000~3000m)、深いところに天然ガス。
・OPEC減産合意、減産幅120万B/D、非OPEC60万B/D。イラン増産容認、リビアとナイジェリア増産で帳消か?
ロシアは技術的に冬季の減産不可により2Qから減産か?
・キーストーンパイプライン、カナダの重質油(オイルサンド)を米国を横断してテキサス州の製油所に供給する計画 -
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今年発生した熊本群発地震など、プレート理論では説明できない。
著者はそれに代わる熱移送理論を提唱する。
プレート理論がでてくる前、我が国で主流だった熱機関説に近いものだ。
火山活動と地震とが密接に関連しているというのは、直感的にもしっくり来る。
来年から再来年(2017-18)にMJルート上にある伊豆・相模地域に震度7クラスの地震が来るとの予測が正しいのか、注目される。
著者の理論が正しければ、現在ではほぼ不可能と思われる地震予知への道が開ける可能性がある。
ただ図表と本文はうまく噛み合っていないなど、本書の説明がわかりやすいとは言えない。
最終章の地震対策も総花的で散漫な印象を受け