森田邦久のレビュー一覧

  • 科学哲学講義

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    本屋で見かけて衝動買い。「分析哲学講義」といい、新書は哲学ブームなのでしょうか。科学哲学における幅広いテーマについて解説していき、最後に筆者の考える科学と疑似科学の線引き基準を解説しています。
    これまで知っていた基準と違うので参考となりました。

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    2012年11月21日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

    購入済み

    読みやすく深い

    なにを見るかでなにが見えるかが決まる。
    月や太陽、そして自分自身、すべて原子からできている。さらにその原子を構成するミクロな世界。そこは、観測することによって状態が変わるという、実にデリケートな、そして粒子と波の二重性といった、なんとも摩訶不思議な世界。でも、次元が上の世界からみれば不思議ではないのだとか。

    ミクロの物質に関する様々な学者の考え方が紹介され、所々で「ちょっと難しいなぁ」と思いつつも読み進めるうちに、どこかミクロな物質に愛情すら感じてくる。量子力学に興味がある人にはオススメです。

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    2012年07月27日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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    《感想》
    覚悟はしていたがやはり難しい。量子力学について多少の知見はあるはずだが、それでも読み解くには普段より多く脳を働かせなければならなかった。しかしながら量子力学の様々な解釈についてきちんとまとめられた書籍は多くないだろうし、歴史的な背景や余談も豊富で充実していたように思う。必要にせまられたら再読するという読み方もありか。売ったりせず本棚には残しておきたい1冊である。

    《メモ》
    ①ある出来事が空間的に十分離れた別の出来事に瞬間的に影響を与えることを「非局所相関」という(エンタングルメントのことか)。
    ②物理学の基本精神は「なるべく少ない仮定で多くのことを説明する」。
    ③ド・ブロイは「今ま

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    2024年09月13日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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    科学哲学者(そういう人がいるんですね)の筆者が、量子力学の現象の解釈に関する、諸研究について紹介した本。

    序盤で、量子力学の標準解釈という、現在実験で確かめられている現象について、世界中である程度の?妥当性が認められている解釈の話が出てきて、その後、その問題点に対し、どういう議論がなされているか、という流れで話が進む。
    標準解釈については、読んだら何となく知っていたことが多かったが、そこに問題点があるということは知らなかったし、また、これだけ多くの議論がなされていることも知らなかったので、面白かった。
    特に、量子力学というと、測定するまで粒子の物理量が確定しないものだと固定的に捉えてしまって

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    2013年08月20日
  • 科学哲学講義

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    科学的とは何か、を改めて考える良い機会になった。5章「研究プログラムの選択基準は発展性」と6章「科学と疑似科学の対比」が特に面白かった。ただ、構成に嫌らしいところがある。というのは前の方で述べた事柄について「あれは実は前提がおかしくて...」のように混ぜ返すことが度々あったので。理解を促進するための具体例も、簡単にしすぎたのか曖昧なのか、いまいちピンと来ないものが多かった(物理学の歴史に関する例は除く)。

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    2013年06月19日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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    量子力学が何を問題とし、どんなスタンスなのか?
    古典物理学とはどのように違うのか?
    光とは何であるか?

    非局所相関。隠れた変数理論。タキオン … …
    原因があって結果が生じる、という因果律をも相対化し得る量子論の不思議とロマンが詰まっていました。

    我々にはまだやるべきことが沢山残っている。
    仮構的で暫定的な常識を生きているだけなんだな。

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    2013年05月28日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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    序盤は分かりやすかったが、後半から非常に難しかった。
    前半の内容を人に説明できるくらい噛み砕いてから後半に挑むべきだったのだろう。

    量子力学の描く基本的な世界を説明した後に、その謎を解く数多の「解釈」を提示する内容。
    パラレルワールドという言葉で有名な「多世界解釈」など、物理学と一般的世界観との差を楽しめる。
    ただし、やっぱり難しいというのが正直な感想…。

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    2013年03月10日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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    途中中断したので、読み終わるのにかなりの時間を要した。
    凡人の僕が量子力学系の本を読むと頭の中が混乱してそれが良い。マクロの常識ではミクロの世界は頭の中で想像することがうまくできない。それでもこの本ですこし理解が深まったように思える。
    それでも3次元に住む人が4次元をビジュアル化できないのは変りないので本の後半はスッと入ってこなかった。きっと天才と呼ばれる人たちはこれが出来る人なのだろう。
    それでも未来と過去が現在を決定するという考え方は多世界解釈よりも概念が面白い。建築を考えるときも気づかないうちにそうしているし。

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    2012年10月13日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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    原子や電子という極小レベルの世界では、存在そのものが安定しておらず、何をどう観測するかで何が存在するのかが物理的に変わってきてしまうという世界を解釈するのが量子力学という理論だということらしい。aでもありbでもある状態が「重なった状態」であるものが、観測によってaもしくはbに「収縮」してしまうということが、実際に実験で結果として出てしまい、それについてどういう理論なら筋が通るのかというさまざな思考の試みが紹介されているが、読んだことの半分も理解できていない。

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    2012年09月27日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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    量子力学の基礎的な概念と観測問題の解釈を概観するのに最適な一冊であった。

    それにしても、講談社現代新書はハズレがないなあ。

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    2012年08月23日
  • 科学哲学講義

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    科学と哲学って言葉の組合せって何かあわないような気が最初はしました。物理化学や生物物理なんて言葉の組み合わせとはちょっと違いますよね。でも読み終えると、スッと理解できた様な気がします。なるほどね、科学とそうじゃないものをキッチリと区別できるルールがあるんだ。
    このルールを理解すると、誇大広告や詐欺、インチキ占い師に引っかからない、冷静でクールな人間になれたような気がします。
    でも、好きな女の人の前では、すっかり忘れちゃうんでしょうね。

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    2012年07月14日
  • 科学哲学講義

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    そもそも科学って何だっけというところからの出発。比較的平易に伝えようという著者の優しさは伝わってくるが、それでもところどころ議論が難しくてついていけない。が、それはこの本において特に大きな問題ではない。多かれ少なかれ難しい議論への理解には限界があるのであり、むしろそういうなかでどれだけ学べるかが重要なのだ。
    という言い訳?を述べつつ、著者の言いたいことは第6章にまとめてあるので、何だか分かった気になれるのは嬉しいものです。
    「科学的知識に正当性を与えるのは難しい」(第1~3章)。そしてその科学において実は「合理的な基準などなく、結局のところ、科学と他の知識体系の区別はできないのではないかという

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    2012年06月29日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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     魔眼『リーディングシュタイナー』が疼いたため購入。ページ数は多くないのでわりかしすらすら読める。が、ちゃんと理解できているかと問われたらry
     有名な『シュレディンガーの猫』や『多世界解釈』などについて噛み砕いて説明してくれているので、今まで曖昧だった知識が若干強化された感(人に説明できるかどうかは別)。他に光の性質(粒子なのか波なのか)や量子自殺の思考実験、量子ゼノン・パラドクスなど面白い話が沢山ありました。
     これらをソラで友人などに語って聴かせることができたらかなり格好良さそう(かなり鬱陶しそう)。

     言うまでもなくシュタゲやオルタに影響を受けたクチなのだけど、こういう楽しい話に興味

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    2012年01月30日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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    量子力学の哲学をわかりやすく説明することは難しい。本書でもそれが成功しているとは言い難い。ただ、色々なアイデアを簡潔に紹介していて非常に勉強になった。むしろ数式を示した方がわかりやすいのではないかと思ってしまうが、それだと入門書としてはだめなのだろうか。

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    2011年10月09日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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    「本書では、量子力学のさまざまな解釈を紹介する。これらはいずれも「解釈」であるから、量子力学が経験的に正しいこと(実験事実をうまく予測したり説明したりすること)を認める。つまり、実験的に確かめることができるものについては、どの解釈も一致しているのだ。それゆえ、どの解釈が正しいのかを実験的に確かめることは、いまのところできない。だから、これは「科学」ではなく「哲学」なのである。(p.7)」

     量子力学の非-常識的な性質は、それこそ量子力学が提唱された黎明期において既に指摘されていた。それというのは、本書の副題にあるように、「非実在性・非局所性・粒子と波の二重性」のことである。以降、不可思議な量

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    2022年02月02日
  • 科学哲学講義

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    野家氏による科学哲学入門書『科学哲学への招待』と比べるのはやや酷かもしれないが、凡庸という印象。トピックはある程度網羅されているし説明もわかりやすいのだが、上位互換の入門書があることだし…という感じ。新書なので安いのが利点。

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    2017年01月30日
  • 科学哲学講義

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    科学的根拠とか科学的説明といったとき、それは客観的に正しい主張であるという意味が含まれていると思います。
    物理を学んでいるうちに、物理学は「タダシイ」と思われているらしいけど、正しいってなんだ?と思いこの本を取りました。

    僕らはある主張についてそれは科学的か非科学的か日々なんとなく判断しているわけなので、科学的な主張にはなんらかの構造、型があってそれを知っているはずです。するとそれらを具体的に知りたくなるわけです。

    そういう期待で読んで、扱っている内容自体はこの期待に沿って書かれていました。

    内容ですが、
    法則性、因果性、道具主義、量子力学の解釈、パラダイム論等、多岐にわたって「ざっくり

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    2015年05月10日
  • 科学哲学講義

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    科学哲学入門ということだけど,ちょっと平凡すぎて退屈かも。初めて読むなら戸田山和久『科学哲学の冒険』,もっとじっくりなら内井惣七『科学哲学入門』,擬似科学との線引問題に興味があれば伊勢田哲治『疑似科学と科学の哲学』がおすすめ。
    ただ,実在論vs非実在論のとことか,科学哲学って科学の側から見るとだいぶ周回遅れみたいなところがあって,このへんは好き嫌いが別れそう。何が科学で何が非科学か,という線引問題は素朴に面白いけれど,本書では分量の都合であまり深く論じられていないのが残念。

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    2014年03月05日
  • 量子力学の哲学 非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

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    数式はほとんどなく概念の説明だが、とても難解だった。いろいろな諸説が概念で説明されており、この分野で議論されていることを垣間見ることができた。非実在論的な考え方にはどうしてもなじめない。実在論の立場の考え方も生き残っていることを知り安心した。それにして時間を対照的に考えるというくだりになるとほとんど理解できなかった。理解できないとますます興味が湧いてくる。

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    2013年06月21日
  • 科学哲学講義

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    中身はともあれ,語り口でもっとわかりやすくなる気もする.
    ただ,入門としてはいい本だと思う.
    ここで出てくる哲学を更に深めていければ,科学に対する考えが深まるんじゃないかな.

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    2013年05月27日