大津秀一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ2016年、21冊目です。
このタイトルと同じ書籍を読んだことがあります。
4人の著者の一人である大津秀一さんの終末期医療の現場経験に基づいて書かれた本だったと思います。確かテレビでも取り上げられていました。この本は大津さんに加えて、3人の著者が「死」に向き合うことについて書かれています。
渡辺和子さんは、「置かれたところで咲きなさい」の書籍が有名なノートルダム清心女学院の理事長です。一期一会を大切に生きることを書かれています。
著者の一人で「納棺夫日記」で有名な青木新門さんの死をもっと身近なもととして感じ、生活から遠ざけない生き方をしようと書かれています。現代人が死やそれにまつわる出来事から遠ざかって暮らしていけるような社会の仕組みになっています。
中世の諸行無常の観念は死を身近に感じた人たちの考え方だと改めて感じました。 -
Posted by ブクログ
小林麻央さんが若くして亡くなられた事に悲しみが深くこの本を読んでみたいと思いました。
著者である大津秀一(おおつ しゅういち)さんは終末期がんの患者さん2千人に寄り添ったお医者様と言う事です。
全205ページで活字も大きく33の項目で構成され、難しい用語なども一切ないので、とても読みやすかったです。
33の項目ですが大きく分けて
・社会編 13項目
・思考編 12項目
・人間関係編 8項目
この3つに分類されています。
「何も残さなくていい」「SNSの呪縛から逃れる」
「メディアと距離を置く」「別れの悲しみをふりきる」
「お金だけを求めない」「家にしがみつかない」
「比較をやめる」「死の恐怖を消す」
「子供を遠くから眺める」「嫌われることを恐れない」
など最初に目次を見ただけで自分の気になる事柄がたくさんありました。
実際、死を間近にした33人の本当の声や気持ちが書かれているので
時に切なく時に悲しみを感じながら読み進めて行きました。
33人の方々は年齢も性別も様々、家庭環境や職業、家族構成も色々で
もし自分がこの方の立場だったらどう思うだろう、そしてどう行動するだろうと考えてしまいました。
死を目前にした方達の最後が描かれていますが、想像していたよりは淡々と描かれています。
全編を通して感じた事は、死が間近になった時、日々縛られていた日常の執着を捨て
解き放された穏やかな気持ちで生活する事、生きて行く上でのアドバイスを頂きました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ病気を調べると、情報の海の中でおぼれる。調べれば調べるほど不安になる。
人は絶対、が好きだが、治療に絶対はない。正解はないという痛みに向き合うことになる。
『「抗がん剤は効かない」の罪』
エリスABC理論=Aは出来事、Bは信念、Cは結果。出来事と結果の間には信念がある。信念によって結果は変わる。人は見たいものだけを見る。おいしい話ほど魅力的に映る。
世の中は、良くも悪くも度を越した信念で動く場合がある。
治療したからといって命が長くなるとは限らない。
自宅なら自分のペースが可能。「日本ポスピス緩和ケア協会」で緩和ケアのできる在宅クリニックを探す。
体力低下から自分でトイレに行けなくなるのは当たり前。
遠くの名医より近くのヤブ医(往診医)。遠くの医者にかかるのは、体力もたいへん。
立つ鳥跡を濁さず。死期が近づいたら自分で過去を整理すること。
葬儀は残されたもののためだが、お金のことを考えるなら、自分の意志を伝えておくこと。
成功者はどこか偏りがある=度を越した信念。人のまねをしないこと。
誰かのために生きることは、死ぬときに穏やかな気持ちになれる方法。
緩和ケアは併用する。治療をしないわけではない。
骨や神経の痛みは、緩和治療でも簡単には消えない。
療養型の病院は認知症の患者のため。ガンの場合はホスピスへ。
人の終末期は、栄養不足のやせや衰弱ではない。
不治の病
自分は大変な思いをしている病、未来が不安病、なくならないとわからない病。 -
Posted by ブクログ
堀ちえみさんの舌がんのニュース、とても心が痛むし、「病気というやつは人を選ばずランダムにやって来るもんだな」ということを改めて感じさせられた。
そんな時にこの本を読んだので余計に心に残った。
緩和ケアセンターで数々の患者さんを看取ってきた著者が、人は死の直前にどんなことを思うのか、ということを綴った本。様々な患者さんのエピソードが紹介されている。
たくさんの死に直面してきた人だからこそ言える、「正直、人生はうまくいかないのがデフォルトである」「私たちにできるのは、運が支配するこの世界の馬鹿馬鹿しさを受け止めること」などという言葉たちがとても重い。
最も強く心に残ったのは二つ。
「世の中には、不運のくじがあります。誰かが悪いわけでは決してありません。しかし、そのくじに当たってしまうことがあるのです。それを私たちは意識しないだけで、誰かは当たって大変な経験をされているのです。当事者にならないと、張り付くような苦しさはなかなかわかりようがありません。けれども、そんな苦難と対峙している人が、この世界の至る所にいるのは事実なのです。たまたま自分や家族が当たっていないというだけで。」
という箇所と、
「私たちは、普通に明日が来ることを信じて疑いません。しかし、誰かには明日は来ません。また、誰かにも一年後は来ません。それがわからないので、私たちはこの世に〝仮の永遠〟を信じて生きます。今日の義務や忙しい日々の生活をこなす中で、やろうとしている仕事や事柄が終わるよりも前に最後が来てしまう人もいるのが事実です。」
という箇所。
月並みだけど、死ぬ間際になって後悔することがないように生きたいものだ、と思った。そのためには、目の前の「今、この時」を大事にすること。思っていてもつい忘れてしまうんだけど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルにつられて読んだが、「死ぬまでに決断」ではなく「死ぬまでに考えておくこと」、というのが正しいように思う。。。
著者が今まで出会い、その中で決断、考え抜いた患者たちの事例をもとにまとめている。やはり医者の視点のため、4章の「病気を医者任せにしないために」が、最も詳しく、考えさせられる内容となっている
「既存治療が行えない程、進行した場合、長くても1年」をどこまで意識出来ているか(感情では割り切れない)
「緩和ケア、延命治療を受けるかどうか」といった点は、誰にも訪れる可能性が高いが、正しい知識を持っている人は少ない
確かに、死は誰にも訪れる。自分ではなくても家族の誰かに訪れるかもしれない。それに対しての知識が欠けているのは確かだ。そして、それを勉強すると「なんで、そんなことをするのか」「縁起でもない」「私が死ねばいいと思っているのか」といった、非常にネガティブな受け止め方をする人は多いのではないか。
この本を最初に手に取ったときは、死ぬまでに何を準備すればよいか、という具体的な内容だったので、その点では期待外れではあったが、色々と考えさせられる内容であったのは間違いない。
●メモ
・数十年前は医者に任せればよかったが、現在では、医者は「この中から検討して選んで下さい」というもの。
インターネットにより情報過多となっている我々は「正解のない選択」を求められる
・がんが進んで、歩行困難でトイレにいけなくなる。それは「ごく当然」の事象であり、そうなった場合に残った時間は一般的には短い(週単位)が、その知識があるか。そうなった場合に「家に帰りたがっているが、この状態で介護を数か月は無理」と思っている人もいる
・自分が求めている内容を提供する医者はいつまでもいない。医者はそれぞれ役割、得意分野があり、病気を治す医者は痛みの緩和が苦手かもしれない。
遠くの医者よりもアクセスのしやすさを優先させるなども考えられる
・終末期に医療費、介護費を不必要に節約してしまうケースもあるが、実際には期間を考えると、そこまでの費用がかからないケースが多い
・葬儀は「残された人のため」のものだが、残された人々に無用な気づかいを生ませないための一定の関与はしたほうがよいかもしれない
・健康な時に考えた成功と死が近づいた時に考える内容は大きく異なる。
・「悪液質」はがんにより栄養が体にまわらなくなる状態のこと。これにより衰弱死してしまう。この知識がないと「栄養をとらないといけない」という強迫観念により食事が大きなストレスとなってしまうことがある
・ほとんどの医者は「治療のやめかた」を習っていない。
・免疫治療で治るケースは(著者が知っている限り)、ほとんどない。それにも関わらず治そうという希望にすがり、死ぬ準備ができなくなるケースがある
・家族と会える回数は限られている
あっという間に人生は終わる
行動を起こす、それに勝るものはない