瀬那和章のレビュー一覧
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ネタバレ*かわいい形をしていて誰にでも好かれるけれど、すぐに飽きられるイチゴのような女の子。でも、こんな自分になりたかったわけじゃないのに―。今の自分がどこか好きになれない。メーカー勤務の四人の女性たち。二十代後半の彼女たちが出会った、人生を変えるかもしれない恋愛と友情を描く連作短篇集*
面白かった!お話自体は一見ありがちな設定ですが、若い女性の揺れる女心が緻密に描かれています。フルーツ占いをきっかけに、そのフルーツに例えた自分を見つめ直す流れも自然で効いています。自分が嫌いで、人を羨ましく思って、でも、やっぱり自分を捨てきれなくて好きになりたくてもがいて…そんな甘酸っぱい女子の迷いや葛藤がぎっしり詰まっていますが、タッチが軽いのでさらさら読めます。第5話で物語がキレイに収束するので読後感も良し。なんだか懐かしく、頑張れ若人!と応援したくなる本。 -
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三姉妹の長女はインテリアコーディネーター。なかなか業界のこともわかって書いていて、ブラインドがカーテンに変わったのを忘れてレールがエアコンに干渉してしまったなんてエピソードが描かれた小説を読むのは初めてだ(笑)。でもそれをフォローしてくれた先輩営業マンに惚れるというとこはあまり現実的じゃない気が(笑)
それはさておき、別な人格の3姉妹を別視点で丁寧に描き分ける文章力は素晴らしい。内容はほどほどに薄いホノボノ恋愛系だけど、それも妙に心地よい。
「電車の窓から見える雨の街は、明るさを嫌っているようだった。それがせめてもの救いだ。青い空が見えていたら、私はきっと、泣いていただろう。」
ドラマ化決定!〇〇が泣いた!という帯にくるまれたベストセラーを読んでがっかりするくらいなら、メディアワークス文庫のひとつも手にとったほうが、ずっとほっこりできるというもの。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分のことを好きでいてくれる年下の男の子を特別に思いながらも、叶わない人に恋をする長女の紗子。
ないがしろにされ続け冷静に考えれば顔以外のどこがいいのかわからない恋人を、それでも好きでいる次女の朝美。
昔の忘れられない恋人との思い出を胸に、引きこもり生活を続ける三女の結衣。
一緒に暮らす三姉妹それぞれの恋の、始まりと、真ん中と、終わり。
何より三姉妹の絆が素敵だなぁ。
性格も恋愛観もまったく違う三人は、結衣の言うとおり別の形で出会ったなら仲良くなることはなかっただろう。
隠し事もする。嘘もつく。嫉妬や劣等感といった負の感情を抱くことすらある。
それでも、お互いのことが大好きで全幅の信頼を置いているのは、やはり血の繋がった家族だからなのか。
お互いのことを本当に大事に思っていることが伝わってきて、胸の奥が暖かくなる物語でした。
以下ネタバレを含んだ感想。
今後読む予定がある方はご注意を。
ただ、姉妹の絆はよかったんだけど、長女と次女の恋愛模様がなー。
何かもやもやとしたものが残って、すっきりとしなかった。
次女はそれでもまぁ、そういう恋愛もあるんだろうということはわかるし、三女の話で彼氏の株もだいぶ上がったからいいんだけど。
長女ですよ。長女の話ですよ。
あれはハッピーエンドなのか。
結果だけ見ればハッピーエンドなのでしょう。紗子は本当に好きな人に気づけて、シュンちゃんも長年の片思いが実って。
離婚した上紗子にも振られた形になる小岩井さんのことを除けば、紛うことなきハッピーエンドなのでしょう。
でもなんだろうこのもやっと感。ある種の気持ち悪さすらある。二人の関係が歪に思えて仕方が無い。
根底にあるのは紗子に対する不信感かなぁ。
悪女ですよこの女。魔性の女といってもいい。
一見真面目ないい子で、本人も意識していないだけに、尚更たちが悪いんだよな。
そんな女に振り回されるシュンちゃんがほんと不憫で不憫で。
数年間にわたり諦めきれない気持ちも分かるだけに、余計に、ね。
ようやく付き合えることにはなったけれど、紗子は叶わないものが、追いかけることが好きなタイプ。
手に届くところにある幸せで満足できるのか・・・シュンちゃん今後苦労するだろうなぁ・・・。
要するに、シュンちゃんに感情移入しすぎるあまり、あの女はやめておけ、と言いたくなるわけです。
もやもやの正体はきっとこれだな。
とまぁ自分の経験談から感情論に走ってしまったものの、結衣の話とエピローグにほっこり。
恋の、始まりと、真ん中と、終わり。
それぞれの魅力が詰まり、そして何より姉妹の絆が素敵な作品でした。 -
Posted by ブクログ
~ 神戸の街を舞台に、一緒に暮らす三姉妹それぞれの恋の、始まりと、真ん中と、終わり。同じ時間を過ごす三人の恋を、三篇の短編で描く、切なくて優しいラブストーリー。 ~
人に勧められて&タイトルに惹かれたこの作品。
三篇それぞれ三姉妹で主観が入れ替わるありがちな恋愛群像劇ですが、
これは素晴らしかったです。
各篇、恋愛ものとしてのお話はそれぞれのテーマがあり、
等身大の恋愛で面白いのですが
伏線とも思えないポイントが
次のお話の伏線になっていたりして、
すごく面白かった。
キャラは若干ラノベ的ですが、
その分立ってて良かったですし
逆に人間味がありました。
神戸を舞台とした作品の雰囲気も、
ありがちというより、身近に感じる空気感があり、
読みやすく入りやすかったと思います。
ちゃんと読みたいところまで書いてくれてるし、
蛇足はなかったと思います。
とても心温まる恋愛ものでした。