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かわいい形をしていて誰にでも好かれるけれど、すぐに飽きられるイチゴのような女の子。でも、こんな自分になりたかったわけじゃないのに――。今の自分がどこか好きになれない、メーカー勤務の四人の女性たち。二十代後半の彼女たちが出会った、人生を変えるかもしれない恋愛と友情を描く連作短篇集。 解説・倉本さおり
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Posted by ブクログ
あまり重くなさそうという理由で適当に選んだが思いのほか良かった。誰かを羨むくせに交換するよと言われたら確かに悩むな。オチも好みだった
面白かった。でも、どの子もわたしにはなれない姿。 イチゴみたいにみんなから愛されないし、レモンみたいにスパイス的な存在にもなれない、桃みたいに美しく手を出したくなる存在でもない。 もちろん強烈な艶やかさを持つマンゴーでも、可愛らしいさくらんぼでもない。 強いて言うならパイナップルかな。 でもシロップ...続きを読む漬けされて、食べやすくもなれないんだ。 そうだな。わたしはアボカドかな。 一応、果実なんだろうけどスイーツには中々選ばれない。熟せば柔らかくて食べやすいけど、女の子には好かれるけど、あんまり男の子には好んで食べられないよね。 きっとアボカドもそんな立場をわかってるし、スイーツみたいに食べられたいとは思ってない。 フルーツバスケットに憧れるけど、入れるとは思ってないし、入ったところで浮くのもわかってる。 でも、やっぱり誰かには選んでほしいな。
表紙やあらすじをみると、よくある恋愛小説とか女の友情話に見える。 でもすごいリアルな葛藤ややるせなさが描かれている。 言葉選びや行間がとてもいい。何かに苦しんでる女性の力になる小説だった。 面白い!!
恋愛と友情の物語。自分を果物になぞらえて、性格や生き方について考える女性たち。 自分にはない特徴を羨ましいと思っちゃう。それは当然みんなにあることだと思う。 でも、自分にある特徴もそれと同じくらい評価できるといいと思った。 それに、みんなが同じ特徴ばっかり持ってたらつまんなくない?違うという時点...続きを読むで、もうすでに価値があるのでは、と思った。 ちなみに、フルーツ占いって調べてみたら水晶玉子さんっていう人の占いが出てきた。 私は梨だった。 結構当たってたかも
周りにはいろんなフルーツがいるからコンプレックスが浮き彫りになって、自分に自信が持てなくて他のフルーツが羨ましくて仕方なくて……そんな苦しさとか男性の程よい無神経さとか、読みながらそのリアルさに苦しくなっちゃいました。だけど、読み終わるときにはちょっと前を向けるようないい作品でした。
4人のお年頃の女性がフルーツパーラーにある沢山の種類のフルーツのようにそれぞれの恋を経験していくお話。 それにしてもこの作家さん、一つ小説を書く度に色んな情報を収集するのはすごいと思う。 安心して読める作家さんではある。
私は果物に例えるならパイナップルだと思う 人生とはどう生きるのが美しいかを問い続けることだと思う。 美しくあることは自分の誇り。 だけど気がつくと誇りは義務にすり替わって、生きている私の方が、生き方に押しつぶされそうになるときがある。 に共感。
学生時代だったらきだと仲良くはならなかっただろう、という同性とも、社会人になったら否応なく付き合わなければならない。そのなかで、ここまでわかちあえる友達になれる相手がいれば、それはとても幸運なことだと思う。どの女性の話も共感できる部分がある。1番キュンとしたのは理系女子で、いまの自分に近く感じたのは...続きを読む桃の彼女、何年か前に読んでいたらイチゴの女性に思い入れがあったかもしれない。傷も汚れもすべてひっくるめて生きていくしたたかさ。
四人の女性の恋愛と友情を描いている。この作家は何度読んでも女性でないかと思ってしまう。 プロフィール等検索しても、詳細はわからない。 この作品は極端な表現や展開(私だけがそう思っているかも)が多いがそれぞれの個性がうまく噛み合って面白かった。 お嬢様の展開が特に意外な展開だったかな
自信がなくて、あと一歩を踏み出す勇気がなくて、女であることをこじらせているモリッチと桧野川には少しだけ共感できた。 真衣は…共感は出来ないけれど憎めない。 女の子としてはきっと真衣が一番正しいんだろうなと思える。 だけど、玲奈。彼女だけは、女というものはこうも醜くなれるものかとゾッとした。 すました...続きを読む表情をして、自己肯定のためだけに他人の気持ちを弄んで、自分で刻んだ傷に酔っている。 人間はこんなにも自己愛の塊になれるのか。 彼女が「美しさ」を語るなんて吐き気がする。 玲奈の話がなければ心地よい読後感だったのに、残念。
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フルーツパーラーにはない果物
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瀬那和章
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