瀬那和章のレビュー一覧
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ネタバレ*かわいい形をしていて誰にでも好かれるけれど、すぐに飽きられるイチゴのような女の子。でも、こんな自分になりたかったわけじゃないのに―。今の自分がどこか好きになれない。メーカー勤務の四人の女性たち。二十代後半の彼女たちが出会った、人生を変えるかもしれない恋愛と友情を描く連作短篇集*
面白かった!お話自体は一見ありがちな設定ですが、若い女性の揺れる女心が緻密に描かれています。フルーツ占いをきっかけに、そのフルーツに例えた自分を見つめ直す流れも自然で効いています。自分が嫌いで、人を羨ましく思って、でも、やっぱり自分を捨てきれなくて好きになりたくてもがいて…そんな甘酸っぱい女子の迷いや葛藤がぎっしり -
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三姉妹の長女はインテリアコーディネーター。なかなか業界のこともわかって書いていて、ブラインドがカーテンに変わったのを忘れてレールがエアコンに干渉してしまったなんてエピソードが描かれた小説を読むのは初めてだ(笑)。でもそれをフォローしてくれた先輩営業マンに惚れるというとこはあまり現実的じゃない気が(笑)
それはさておき、別な人格の3姉妹を別視点で丁寧に描き分ける文章力は素晴らしい。内容はほどほどに薄いホノボノ恋愛系だけど、それも妙に心地よい。
「電車の窓から見える雨の街は、明るさを嫌っているようだった。それがせめてもの救いだ。青い空が見えていたら、私はきっと、泣いていただろう。」
ドラマ化決定! -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分のことを好きでいてくれる年下の男の子を特別に思いながらも、叶わない人に恋をする長女の紗子。
ないがしろにされ続け冷静に考えれば顔以外のどこがいいのかわからない恋人を、それでも好きでいる次女の朝美。
昔の忘れられない恋人との思い出を胸に、引きこもり生活を続ける三女の結衣。
一緒に暮らす三姉妹それぞれの恋の、始まりと、真ん中と、終わり。
何より三姉妹の絆が素敵だなぁ。
性格も恋愛観もまったく違う三人は、結衣の言うとおり別の形で出会ったなら仲良くなることはなかっただろう。
隠し事もする。嘘もつく。嫉妬や劣等感といった負の感情を抱くことすらある。
それでも、お互いのことが大好きで全幅の信頼を置い -
Posted by ブクログ
~ 神戸の街を舞台に、一緒に暮らす三姉妹それぞれの恋の、始まりと、真ん中と、終わり。同じ時間を過ごす三人の恋を、三篇の短編で描く、切なくて優しいラブストーリー。 ~
人に勧められて&タイトルに惹かれたこの作品。
三篇それぞれ三姉妹で主観が入れ替わるありがちな恋愛群像劇ですが、
これは素晴らしかったです。
各篇、恋愛ものとしてのお話はそれぞれのテーマがあり、
等身大の恋愛で面白いのですが
伏線とも思えないポイントが
次のお話の伏線になっていたりして、
すごく面白かった。
キャラは若干ラノベ的ですが、
その分立ってて良かったですし
逆に人間味がありました。
神戸を舞台とした作品の雰囲気も、 -