阿久悠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昭和の大作詞家による日記論。社会をどのような方法で見ていたかが垣間見れる。
・自分のアンテナに引っかかったことや思いついたアイデアは、すべてメモに残す。
・世界情勢、国内の事件、スポーツの結果、記憶に残る言葉、自分の考えと行動を同格に書く。
・ネタは5つを選んで順位を付け、1ページの日記に書く。選ぶ作業をすることで、その日のニュースが頭の中に入る。その日の自分の視点を確認できる。
・一番の関心事は、今現在の日本人。人間や世の中を観察することで、時代の風が見えてくる。
・どのような時代に生まれ、どのような時代を生き、存在してきたかを確認した方がいい。
・重要なのは、ニュースをどのような状態で聞 -
Posted by ブクログ
ネタバレ作詞家阿久悠さん(1937~2007 享年70)の「日記力」、2003.6発行です。確かに著者がご指摘のように、日記を書けば(読めば)、何を大切にして生きているか、どんな情報、どんな出来事に反応しているかがわかりますね。著者は「何が美しい」「何が恥ずかしい」の基準を持ってれば立派に生きられると仰ってますが、全くそうだと思います。私としては、立派云々ではなく、普通に暮らすために(とても難しいけど)自分を律したいと思っていますw。
私は小学校低学年の頃から日記帳に日記を書いています。最近20年位は手帳一冊に何でもかんでも書いています。挨拶した人、主要な出来事、読んだ本、収穫した野菜、野球・相撲 -
Posted by ブクログ
ネタバレ舞台は敗戦直後の日本。
戦死した長男の遺骨を、両親の故郷にある墓に納めるため、淡路島から九州に渡る恩田一家の物語。
戦後の混乱によって大幅に計画が狂わされるなか、恩田一家は家族の絆を見出していく。
題名に「飢餓」とありますが、葉っぱ一枚や薩摩芋一欠で一日を凌ぐといった、いわゆる餓死系の描写はほとんどありません。
もちろん、戦時戦後の貧しい食事場面は出てきますが、それよりも戦後復興を彷彿とさせる豪華な食事場面(ほとんど闇市の商品ですが)に見所が集中しています。まあこの小説自体が、戦争に負けた日本に於ける新しい価値観の萌芽を主題としているようですので。
私がこの小説を読んで一番感じたこと -
Posted by ブクログ
相手に届くということは、同感でなくてもいい。反発であっても構わない。何か、相手の興味を引く物でなければ、商品とは言えないのである
一つの物語を詞にするにも、長編形式で全部を語るのか、その中の象徴的な1シーンだけを書くのか。どちらかに決めなければいけない。どちらがより効果的なを考えるわけだ
「ざんげの値打ちもない」は長編で、「また逢う日まで」は情景である
一人称か三人称かというのも、テクニックの一つである。三人称というのは、初めから、物を見る目が三人称になっていなければできない
カムバックソングに不可欠な要素は、爆発力だと思う。シミル歌よりタタク歌の方が適している
白い蝶のサンバ ポップ -
Posted by ブクログ
誰もが同じ情報が拾えるということは、もう、そこには、情報価値というものは存在しない
他のみんなと同じ情報に流されるのでなく、日々の生活の中で、自分の日記にしか書けないだろうというものを見つけ出す、それが人間の感性そのものということになっていく
作詞憲法15か条
①美空ひばりによって完成したと思える流行歌の本道と、違う道はないものであろうか
②日本人の情念、あるいは精神性は、「怨」と「自虐」だけなのだろうか
③そろそろ都市型の生活の中での、人間関係に目を向けてもいいのではないだろうか
④それは同時に、歌的世界と歌的