多島斗志之のレビュー一覧

  • 症例A

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    博物館の話と精神病院の話がどのように繋がるのか訝しながら読み進めたが、次第に一つ一つのパーツがパズルのようにはまっていき、どんどん引き込まれていった。
    自分の知らない世界を垣間見たり、世界を広げたりするのが読書の醍醐味だが、まさにそれを体現してくれる一冊であった。
    本の最後にある多数の「参考文献」のリストを見て、作者がいかに深く多くを学んで思いを込めて本書を書いたかを想像した。

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    2022年12月26日
  • 症例A

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    これ、すごかった
    最初はまるで2本の小説を並行して読んでいるようだったけど、後半になるにつれてどんどん収束してく感じ

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    2022年08月01日
  • 黒百合

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    最後に謎解きで解説してくれないスタイル。
    というわけで、読み直すというほどでもないけど、えーっと、結論としてはどうなん?と振り返る必要はあるかな。賢い人は要らないかもだけど。
    と言ってもめっちゃ難しいことはないので、ちょっとした頭の体操という感じかな。たまにはこういうのも良いか。
    一番のポイントはやっぱおばさんなんかなー。しかしバレないとかあるんかな。いやしかし。
    とかなんとか妄想するのもいとおかし。

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    2022年04月28日
  • 多島斗志之裏ベスト1クリスマス黙示録

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    ネタバレ

    2021/11/10
    1990年の本でバーコードついてなかった。
    そんな古い本だけど気にならない面白さ。
    ジェイソンかよ!っていう犯人に追いかけられるヒリヒリ感がすごい。
    今の中国ばりに日本がアメリカで嫌われてる時代のお話。
    人類進歩してないな。
    天海祐希がタカラヅカを辞めて最初に主演したドラマ?映画?というインタビューを見て読んでみた。
    その映像作品も見てみたいなぁ。

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    2021年11月10日
  • 黒百合

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    読みやすくて、甘酸っぱい恋物語もよかった笑
    途中描かれたあの人は、のちの物語のあの人?って繋がりがみえてくるのがいいよね。
    でももう少し頭の整理必要みたい、、すっきりしたようですっきりしてない部分が残ってるよ〜
    ーーー
    ちょっと解説みて、震えてる。え、あれもこれも全部繋がってたなんて!!
    考え始めたら興奮して眠れなくなったくらい上手い!!
    星もひとつ増やした笑 もっかい読み直そ

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    2021年11月08日
  • 黒百合

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    ネタバレ

    ラストでの仕掛けに、物語の全ての要素が奉仕しているタイプのお話。あからさまなミスディレクションを仕掛けて、読者の目をそらし、使い古しのトリックを巧妙に使って、最後はうっちゃる。だからミステリとしての評価は高い。
    けれど裏表紙の惹句にある「文芸とミステリの融合」には首を傾げる。このお話はトリックが全てのお話。三人の少年少女の繊細な物語に、心を惹かれてきた読者は結末で梯子を外されたような思いをするはずだ。基本的にこのお話は、そういうことはどうでもいいのである。これはそういうもの。

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    2021年09月15日
  • 海賊モア船長の憂鬱 下

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    まさに"憂鬱"の名に相応しい、船長モアの前に立ちはだかる幾重もの壁。
    そしてそれを乗り越えるための数々の奇策。
    加えて国際謀略なども絡んでおり、前作よりも壮大なストーリーになっている。

    ただ、特に〈マドラスの星〉の事件に関しては「必要だったの?」と思わざるを得ない。
    むしろそこを省き、モア船長たちの描写を増やしてほしかった。

    これ以降のモア船長一味の勇姿を見ることができないというのが本当に悲しい。




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    2021年08月16日
  • 黒百合

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    最初のうちは、進と一彦と香の三人の交流が淡々と描かれ
    単純に「すらすら読みやすい」「特に大きな展開もないな…」と思っていました。
    しかし、時折、挿入される異なった時間軸からみた登場人物達の描写が後にとても深い意味を帯びてきて、そこに気づき始めた時には、面白くて一気読みしてしまいました。
    特に、最後の数ページに渡る怒濤の展開には驚き、
    「そういうことだったのか!」と何度も、前のページに戻ってはこれまでの歩みを一つ一つ辿っていきました。

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    2020年12月08日
  • 少年たちのおだやかな日々 〈新装版〉

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    見事に穏やかな日々ではなかった。笑
    子ども子どもと言えど、大人と同じくらい黒い感情を持っている。オチもすべて黒いのがすき。

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    2020年12月06日
  • 症例A

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    ネタバレ

    昔読んだ、五番目のサリーを思い出す。
    ディティールが似ている。
    症例Aを治療すると見せかけて、最後に治そうとするのは…。
    心理描写が細やかで引き込まれる話だった。

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    2020年07月23日
  • 症例A

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    人格障害について小説用に面白おかしくでなく、事実に忠実に解説されてるようです。とても興味深く読み勉強になりました。
    もちろん小説としても精神科とまったく関係ない歴史資料館の話が繋がっていく様子が面白かったです。

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    2019年11月24日
  • 感傷コンパス

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    新人の先生による田舎の学校でのお話
    生徒数が少ない学校もいいなと
    また環境もいいな~
    先生と生徒との触れ合い、先生と村人との
    できごとなどボリュームは少な目だったので
    もっともっと書いてほしかった

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    2019年08月20日
  • 症例A

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    とても精神科について専門的な内容まで詳しく書かれており読み応えがあって面白かった。
    精神科医のとても細かな洞察が丁寧に描かれていて、実際に自分もこのように相手を探ることができたらもうすこし円滑にコミュニケーションが取れるのではないかとさえ思った。過去や常識など、様々葛藤しながらも懸命に患者と向き合う主人公の姿勢が心地よい。
    一方で金工のくだりが途中途中はさまれていて精神科医と交互に物語が進んで行ったが、「最後どのようにこの伏線を回収するんだろう」と楽しみにしていたもののそこまでどんでん返し的なものではなく意外にあっさりしていた。別に伏線回収を楽しみしてたわけではないが少々残念であった。
    精神分

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    2019年01月16日
  • 症例A

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    ネタバレ

    4 精神病診断の難しさに向き合う精神科医榊を中心とした精神医療と博物館の真贋を巡る謎が交互に展開される小説。統合失調症、境界例、多重人格の違い、見極めの難しさ、各々の療法などが理解できる。物語としても面白く、榊と臨床心理士である広瀬由起による、診断の難しい患者亜佐美に対する対処のせめぎ合いなど。実際の現場の微妙な権威構造を如実に表しているらしい。精神医療に対して困難な局面に立ちながらも真面目に真摯に取り組んでいるあたりが面白い。博物館の謎は、精神病一本でもよさげではある。

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    2018年08月18日
  • 症例A

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    とても真面目で丁寧に精神病を扱っているが故にかなりのボリューム。読み通せるだけの魅力はあるけれどずいぶん時間がかかった。ラストに物足りなさを感じる人が多そうだけれど私はこれぐらいの描き方で十分だった。
    センセーショナルになりがちな「解離性同一性障害」というネタを真摯に描いているのをどう評価するかで好みが分かれそう。

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    2017年03月27日
  • 症例A

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    割と話が長かったり、えらく説明っぽい記述で攻めてくるところもあるけど、概ねグイグイ読ませる。
    しかし精神病ってのはどうにも定義があいまいというか、見かけじゃ分かんないし、やらせなのか本当なのかも分かんないし、なんだってこんな難しいものなんか。全部性格ってことで片付けちゃえば良いのに、ってわけにもいかんのかなぁ。だって本当にいろんな人いるし。女の人ってこんな感じで押せば引くというか、引けば攻め込まれるというか、大概面倒くさいじゃん。。ってこれを言うのはナシか。まぁ男も違う意味で面倒なのはいっぱいいるしね。
    でも限度ってのがあってそれを超えると、性格とか言ってられないんだろうな。そういう人と真剣に

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    2017年03月01日
  • 黒百合

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    ネタバレ

    〇 概要
     時代は昭和27年。六甲の山中にある,父の旧友の別荘に招かれた14歳の少年が主人公。少年は,その家で同い年の一彦とともに,池のほとりで不思議な少女,香と出会う。夏休みの宿題のスケッチ,ハイキング,淡い恋,身近な人の謎めいた死―少年二人と少女の姿を瑞々しい筆致で描き,文芸とミステリの融合を果たした作品

    〇 総合評価
     非常に評価が高い作品。個人的な感想としては,ミステリとしての完成度より,小説としての完成度が高い作品だと感じた。ミステリとしての驚きは,相田真千子が日登美と付き合っていた車掌だという部分に集約される。ミステリを読みなれているので「車掌が男性とは限らない」といううがった見

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    2017年02月05日
  • 海賊モア船長の憂鬱 下

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    ネタバレ

    長らく積んでいて、「海賊モア船長の遍歴」を先に再読してからとっかかり。
    相変わらずモア船長の奇策はおもしろい!
    大航海時代onlineというMMOをもう長いことやってるので、見知った船の名前がアレコレ出てくるのも嬉しいところ。
    地名はちょっとゲーム内と違うんですけどね。旧名とか。
    日本までは到達しなかったのがちと寂しいかも。
    更なる続編、出るといいのにな~。

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    2017年01月04日
  • 海賊モア船長の憂鬱 下

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    『海賊ごときは小悪であり、それゆえ懲らしめを受けるが、しかし巨悪には誰も手出しはできない。』
    海賊を小悪、オランダ東インド会社を巨悪としたモア船長の言葉です。

    確かに海賊は正義ではないけれど、当時の英仏蘭のやってることを考えると、モア船長の言い分にも一理あるな、と思ってしまいます。

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    2016年08月24日
  • 海賊モア船長の憂鬱 上

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    インドには行ったことがないし、船酔いするから船も苦手だし、全く馴染みのない時代の話だし、好きな作者なので手にしてみたものの、しばらく積ん読してたのですが、読み始めたら面白くて、上・下巻一気に読んでしまいました。
    モア船長は仲間から絶対的に尊重されているのかと思いきや、反抗されたり、投票で解任されそうになったりして、かえって人間くさくてよかった。
    それにしてもイギリスとオランダが同盟国だったとかインド洋でオランダがブイブイいわせてたとか、全然知らなかったよ。

    オランダは鎖国時代の日本と唯一国交のあった国なのに今では関係が薄くなってしまったのはなんでかな、とか英仏蘭が世界の中心になれなかったのは

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    2019年07月28日