多島斗志之のレビュー一覧

  • 追憶列車

    Posted by ブクログ

    こちらは全5編の短編集。現在の主婦を主人公にした作品から順に

    海外や過去を舞台にした作品に移行していく構成が読みやすい。

    驚いたのはどの短編も最後に仕掛けに気付き感心させられること。

    伏線があまりにさりげないからストーンと決められてしまう。

    文章や会話が素っ気無さすぎるぐらい淡々としているのに

    じんわり効いてきてもの哀しい読後感が残るのも不思議で

    一作だけ読んで持っていた多島斗志之のイメージがまるっきり変わってしまった。

    長編の「CIA桂離宮作戦」に感じた物足りなさもなくこの短編集堪能できました。

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    2009年10月04日