遠藤彩見のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
キャバクラで働く女性、そして店長や送迎係の物語。
あまりなじみのない世界なので、リアリティの有無についてはわからない。
ただ、煌めく世界と、その世界を保つプライドがあることはわかる。
実際にはもっと黒い気持ちも渦巻くだろうが、あまりドロドロしたものは描かれていない。
『給食のおにいさん』の作者が全く違う世界をどのように書くのか楽しみだった。
『小悪魔ageha』が流行ったことも覚えているし、どこまで「昇天ペガサスMIX盛り」(今はあそこまではではでしくはないらしいが)の世界が見られるかな、という期待があった。
少し厳しく言えば、登場人物それぞれの、特に「嬢」の個性が弱い。
No.1を張り続けていたリコ、それを奪おうとするエルの二人は、気遣いのリコ、野心家のエルとわかりやすいがそれ以外の嬢たちがやや似通っていて区別がつきにくい。
社長のコネで入社した矢部はただ鬱陶しいだけの、ボンボンだ。
もしシリーズ化するなら彼の成長は書きやすいと思うが、引っ掻き回すだけの、あまり好きではない人物だった。
「指名係」の物語は謎解き要素と、仕事というままならなさに共感できたのとで面白かった。
すぐチェンジさせるオバサン社長はなぜ来るのか。
ホストクラブに行かずにキャバクラなのはなぜ?
社長の切実さが良かった。
地味な私にだって、きらびやかな世界に対する憧れはある。
夜の蝶に会いにいってみたくなった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「幸せごはん小説」とあるけれど、そんなに幸せな話じゃありません。タイトルどおりブルー、ちょっぴり憂鬱な、食べることにまつわる話が6つ。
摂食障害は知っていても会食障害なるものがあるとは知らなくてビックリ、味覚障害でも食感がイケていれば美味しいと感じられるのだということにもビックリ、キャバクラでアルコールの売り上げを伸ばすために採られる荒技にビックリ。
しかし本書でいちばんビックリしたのは、新潮文庫なのに、KADOKAWAから出版される同著者の最新作が帯で堂々と紹介されていること。「どこのでもええから本読んで!」とでも言いたげ。出版社の一致団結を見た気がして嬉しくなったのでした。 -
Posted by ブクログ
『受験』に続き、同じ女子学院が舞台。
学院内で続いて起こる怪事件、語り継がれてきた”しるし”
シスター入江の過去や、内部・外部生の目に見えない壁。
生涯結婚はしないし、子供も作らないと誓う毛利の生き方も、
それはそれで潔いと思えた。
一番印象的だったのは、シングルマザーの家庭の幼い兄弟。
弟の誕生日にお肉を食べさせてあげたいお兄ちゃんに、
高野豆腐でソイミートの作り方を教えるシーンがすごく温かくて。
かたや「食べられるのに食べない」
かたや「食べたくても食べられない」
その格差がどうにもやりきれなかったです。
近年、問題になっている「フードロス」の4大原因は、
買いすぎ・期限切れ・過剰除去・食べ残しだそうです。
「フードバンク」は僅かながら協力させてもらうこともあるのですが、
「サルベージパーティ」はまだありません。
トマトって、大昔は毒だと思われ捨てられていたんですね。
知らなかった。
勇気を出して最初に食べてくれた人に感謝です。
実家の冷蔵庫のお掃除をする際は、
「捨てるよ」ではなく「もらうね」と言えばすんなりいくのだということ。
今度からそうしよう。
今回は、「給食」が少なめの『給食のお兄さん』でしたが、
佐々目と毛利の名コンビが好きなので、ずっと続いてほしいシリーズです。 -
Posted by ブクログ
お前ら、口開けて待ってろ!
給食のお兄さんが帰って来た───。
佐々目と子犬顔の毛利に、また会えたのが嬉しくて、わくわくして読み始めた。
でも、さほど引き込まれなかったのはなぜなんだろう…
舞台は白蘭女子学院中学校。
年間給食費15万円、オシャレで豪華なホテル給食を、お嬢様たちは嫌だとおっしゃる。
私にしてみれば、給食を残してもいいというだけで羨ましい限りですが…。
彼女たちに美味しく給食をたべてもらうため、残菜率を少しでも下げるため、奮闘する佐々目と毛利。
愛情ゆえか、指導するシスターの入江は、生徒たちばかりか彼らにも厳しい。
「ダイエット異食症」というものを初めて知りました。
食べることは生きることと同じ。
でも、彼女たちにとって、お腹いっぱい食べることは罪悪感を伴う行為。
経済的にも恵まれて、なにより健康であるのに、彼女たちの心の闇は深い。
相手を変えることは難しい。
それができないのなら、自分が変わればいい。
そうすれば周囲も変わってくれるはず。
そうは言っても、なかなか難しい…です。