遠藤彩見のレビュー一覧

  • キッチン・ブルー(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「給食のおにいさん」シリーズの著者が描く、これまた料理や食事を題材にした短編集。どの作品も主人公に共感できるし、落ちにちょっぴりひねりが(スパイスが?)効いている作品が多くて面白いです。

    特に冒頭の「食えない女」は、タイトルが上手いしオチは秀逸だし、主人公の苦悩がよ〜く伝わってくるしで、のっけから強烈な“掴み”で読む意欲を強く刺激させられます。

    続く「七味さん」「さじかげん」は問題をどう解決するかが気になり、「味気ない人生」は306号室のDQNに悩まされる主人公に激しく同情。「ままごと」は由奈の行動の気味悪さがサイコホラーっぽく、でも結末はハートウォーミングなそれ。ラストの「キャバクラの台

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    2018年07月24日
  • イメコン

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    イメコン。イメージコンサルタント。
    良い感じに暖かみのある話が多く、続編もありだな。
    引きこもり気味な高校生と、イメコンのスペシャリスト。迷コンビの活躍。

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    2018年06月23日
  • 給食のおにいさん 受験

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    ネタバレ

    「卒業」で大団円を迎えたと思っていたので、まさかの続編に驚き。

    舞台はミッション系の女子中学。気難しい年代の女子を相手に佐々目も毛利も手を焼きます。三巻までの小学生よりも、反抗的な上に妙な連帯感を持っているので、ときに理不尽に思えるほどの仕打ちの数々にやや気が滅入ります。

    それでも状況を打開しようと試行錯誤する佐々目……という構成はこれまでと同じで、綺麗に完結したと思われたのに、続きを書く必要あったのかな? と疑問に思ったりしました。

    ただ、中学女子だからこその悩みや「異食症」という聞きなれない事例という要素に触れることができた点はよかったです。佐々目ではなく、新キャラによる新シリーズと

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    2017年09月15日
  • 給食のおにいさん

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    主人公よりも自分はすっかり調理パートの1人となった気分で(笑)ツッコミどころは多々あるけど、憎めない毛利さんと彼を理解できるのはササメさんしかいないと思えてきてやっぱり続編が読みたくなっちゃったな。

    料理描写がある小説は好きかも。

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    2017年07月02日
  • 給食のおにいさん 浪人

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    シリーズもすでに5冊目。
    給食は子供社会を映す鏡。
    5冊も出る、ということは、それだけこの社会の抱える問題が多い、ということ。
    その問題のうち、今回佐々目が立ち向かうのは「しるし」。
    そして「カトレア」。

    「カトレア」とは、舞台となっている白蘭女子学院中学校に中学から受験して入った外部生のこと。
    幼稚園、小学校からの内部進学生は温室育ちの蘭、カトレアは同じ蘭でも外でも育つもの。
    それを自嘲してか、誇りに思ってか、「カトレア」の隠語が飛び交う。
    いじめをしているわけではない。
    しかし異質な存在であるせいで周囲に溶け込めない生徒たち。
    彼女たちが今回の物語の核となる。

    加えて、残債についても話

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    2017年06月12日
  • 給食のおにいさん 浪人

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    給食シリーズ第五弾。

    小学校の生徒たちの悲しみや寂しさも胸が痛かったが、
    中学生の、しかも女生徒たちの悲しみや怒りは
    気持ちがひりひりする。

    物理的に肉体的には欠乏したことのない女の子たち、
    それは十分幸せなことのはずなのに、
    なぜか女の子たちは、それで満たされるとは限らない。
    そして、物理的でない分、より問題は根深い。

    大人になれば、
    自分の持っていたもの、与えられたもの、
    持てなかったもの奪われたものに、
    客観的になれる。

    自分と距離を置いて、
    幸せだったのか、幸せなのか、幸せになるためには何が必要なのかを知ることになる。

    いや、正しくは、客観的になれた時に大人となる、かな。

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    2017年06月03日
  • 給食のおにいさん 受験

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    夢を叶えるためホテルで働き始めた宗だったが、一流の味を学校に提供する「ホテル給食」課に配属される。渋々向かった女子校で彼を待っていたのは、舌の肥えた我がままなお嬢様ばかり。豪華な給食にも「太る!」と全く手をつけない。元給食のお兄さんのプライドに懸けて、宗は彼女達のお腹を心を満たすことができるのか。大人気シリーズ、第四弾!


    前作の終わりが、給食のおにいさんを卒業してホテルで働き始めることになる!だったので、

    せっかく今まで面白かったのに卒業して
    今度はホテルの話になるのかな、と思っていたが、
    ホテル給食とは!そうきたか。

    今度の舞台はお嬢様学校。
    新たなキャラクターも出てくるけど、

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    2017年05月25日
  • 給食のおにいさん 受験

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    前作の「卒業」がラストだと勝手に思いこんでました。
    なので、書架で見かけたときはちょっとびっくり。

    私立女子中学で再びコンビ(?)を組むことになった、笹々目と毛利。
    まあ、当然小学校より抱えている問題は複雑になり、
    さらに一筋縄ではいかない。
    何不自由なく育ち、それゆえの社会の反発を受けながらも、
    やはり温室育ちな彼女たち。

    感情移入度は小学生の方が高かったが、
    また昔の小学校の仲間が集ったり、
    修道女の先生にも秘密があるようで、次作にも期待。

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    2017年05月07日
  • 給食のおにいさん

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    そんなに期待してなかったけど、結構面白かった。
    調理員なのに、子供たちの問題に取り組んだりしてて
    今の社会問題、ネグレクトとかも取り入れてたし面白かった。続編もぜひ読んでみたい。

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    2017年04月20日
  • 給食のおにいさん 卒業

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    最後はほろりと来た。
    終わってしまったのが寂しい。
    ーーー
    「自分の店を持つ!」という夢に向かって再び歩き始めた宗は、ホテルでのアルバイトを掛け持ちし大忙し。だが、そんな彼にまたまたトラブルが。栄養士の毛利は、怪我をして病院に。さらには、空気の読めない新入職員の出現で、調理場の雰囲気は最悪に……。給食のおにいさんは、調理場の大ピンチを救うことができるのか。大人気シリーズ第三弾!

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    2017年04月13日
  • 給食のおにいさん 卒業

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    シリーズ3作目の中でこの「卒業」が一番好きな物語となった。
    佐々目も言っているけれど、「栄養は食べる人の中に残る。栄養は、体になって。気持ちは、思い出になって」。
    毎日、親がご飯を作ってくれるのは当たり前だと思ってきた。
    朝早くに起きてお弁当を作ってくれても、それも当たり前だと思ってきた。
    だけど、その中にはきっと「健康でいてほしい」という願いが込められていたのだと気づいた。
    いま、自分が作る側になってあらためて思う。
    食べる人のことを考えて作る料理は楽しいと。
    いつか、自分の家族がまた給食のお世話になることもあるだろう。
    そんなとき、身勝手な振る舞いをするような子供にはなってほしくない。

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    2017年04月10日
  • 給食のおにいさん 進級

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    佐々目のように勤務先の学校で給食を作るものを自校方式というらしい。
    ずっとセンター方式の給食だったので、佐々目たちが給食を作る場面は珍しくて新鮮だった。
    自分たちが食べる給食を少しだけでも見ることが出来るなんて、とてもワクワクするだろうな・・・と思う。
    小学校を舞台にしているので、食生活自体が子供たちの生活に直接影響してくる。
    大人と違って自分自身でどうにかなるものではないし。
    給食委員会への嫌がらせにもちゃんと理由がある。
    食事のときの「いただきます」や「ごちそうさま」にまで文句を言う保護者にも、きちんと対応しなくてはならない。
    考えることが多すぎて、佐々目をはじめとして学校側も大変だなと思

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    2017年04月10日
  • 給食のおにいさん

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    始めは全然面白く感じなかったけど、1度引き込まれ始めたら読み終わるのが嫌でゆっくり読もうとしてしまうほど。
    ・蒜泥黄瓜(スアンニーホアグア)
     キュウリは皮をむいて乱切り。沸騰したお湯で二分ほどさっと湯通しして、水にさらす。キュウリ1本に対して塩一つまみとごま油1たらし、おろしニンニク少々で和えて冷やす 
    ーーー
    コンクールで優勝するほどの腕をもちながら、給食調理員として働くことになった料理人の宗。子供嫌いな彼を待っていたのは、保健室登校生や太ってしまった人気子役など問題を抱える生徒ばかり。さらにモンスターペラレントまで現れて。大人になりきれない料理人は給食で子供たちを救えるか? 笑いと感動そ

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    2017年02月16日
  • 給食のおにいさん

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    前から気になってたので。
    子どもたちの抱える問題がひしひしと伝わってきたー。
    ささめがんばってー!!

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    2017年02月04日
  • 給食のおにいさん 浪人

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    同シリーズの5巻目。
    場面は前巻と同じくで、小中高・一貫教育の超々お嬢様学校が舞台なので、正直のところ男性でオジサンの自分には馴染めない...。
    物語を織り成す人物は数人追加設定されている。
    今までの中では、本書が最もミステリータッチが強いのではないだろうか?(ちょっと目まぐるしくて混乱したけど...)
    段々と引き込まれて、止められなくなる。
    ”世界が違うなー”と感じていた人物に感情移入し始めている。
    読後感は、”読んで良かった。面白かった!”
    次回作も楽しみにしてます。
    必ず読みます。読ませて頂きます!

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    2017年01月10日
  • 給食のおにいさん 卒業

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    とうとう「給食のおにいさん」が卒業する。
    佐々目はホテルでのアルバイトを始め、昼は小学校、夜はホテルと一日中、夢のために必死で働く。
    しかし世の中は生易しいものではない。
    卒業にいたるまでにはまだまだ困難が続く。
    これが佐々目の、「給食のおにいさん」としての最後の仕事となってしまうのか?!

    いきなり大問題発生!
    調理場には佐々目一人。
    ええ?インフルエンザ?どうすんのこれ?
    このピンチを切り抜けるには小学校のみんなの協力が不可欠だ。

    そして続く問題はキレる子供、藍。
    これは体の中でバランスが取れていないからだ、と由比先生は言う。
    しかし藍に関しては、食べ物のバランスが取れていないから、心の

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    2016年08月30日
  • 給食のおにいさん 進級

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    元一流シェフの「給食のおにいさん」、佐々目。
    子供たちや教職員と関わることで 給食はただの昼飯ではないと感じるようになる。
    給食を通して人とかかわり、誰かのためになっている、と、やりがいを見い出すようになったのだ!
    さて、彼の2年目は果たしてどんな一年になるのだろうか?

    春は意見交換会で保護者に反発する。
    「いただきます、ごちそうさまを言わせられる」
    「お絵かきが好きだから余ったパンにマジックで絵を描いているだけなのにそれを叱られる」
    この苦情に対して正面突破するな、正論で向かうな、なんて?!
    佐々目は言う。
    正論を吐く人間が一人くらいいなきゃ!
    そうだ、頑張れ佐々目!
    そして、ナイトキッズ

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    2016年08月30日
  • 給食のおにいさん 受験

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    同シリーズ最終巻...だと思い込んでいたけど、どうやら違うな、これは...。
    前巻までとは舞台が変わり、ちょっと馴染みが無く話の中に没入できないのは残念。
    未知に近い環境とか設定は面白くはあるけれど、無意識の内にページを読み進むのが早くなっていた(自分は、感動的に面白いときは遅くなる)。
    最後の大団円も、え?、それって良いのか?と少し不自然さを意識させられてしまった。
    前巻までの”面白かった”感に良い意味で引きずられて読み終えた。 面白かったのだが少し消化不良気味。

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    2016年08月28日
  • 給食のおにいさん 進級

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    給食のおにいさんとして働いて1年半。
    自分の店を持つという夢に近づけない日々を送る佐々目は焦っていた。
    そんな中、学校では給食の時間にいじめが起こり…

    どんな店でもいいから、資金を稼ぐために働きたいと迷う佐々目だったが、自分のこだわりを捨てきれず、迷っていた。
    そんな佐々目に、保健室教諭の由比先生と、給食職員の毛利が手料理をご馳走する。
    2人ともそれぞれの悩みを抱えているのに…
    その強さに打たれて、自分のこだわりを大事にしようと決意する。

    「かっこいいところを見ていてくれる人は必ずいる。」
    給食マナー教室での佐々目の言葉は、いじめられている麻耶や、人前に立つ勇気の出なかった元子役の美玲の行

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    2016年04月13日
  • 給食のおにいさん 卒業

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    三部作の最終巻。
    2話目はまだ読んでないけど、それでも十分楽しく読んだ。

    登場人物ひとりひとりが、次のステップへと挑戦していく前向きな姿が、キラキラとかっこいい。
    夢への準備に追われる中でも、日々の給食現場で発生するトラブルを、見て見ぬフリせず、真正面から向かい合う佐々目くんは、すごい。
    苦手な人間関係も、克服しようと努力している。

    私も見習ってがんばらないと、と前向きな気持ちになれた。

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    2016年03月16日