藤子不二雄Aのレビュー一覧
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富山県の氷見で生まれた、日本を代表するコンビ漫画家藤子不二雄のA氏による回顧録。かつてインターネットなど無い時代に、藤子不二雄は喧嘩別れをした、というような噂を聞いた記憶。コンビを結成したのが高校生の頃だから、50を過ぎてからコンビを解消した理由はまさに本作で触れている通りなのだろう。田舎の大人しい少年が運命的に出会い、友達になり、プロへ転向してゆく。手塚治虫ら、トキワ荘の話をもっと聞きたいが、それはまんが道を読めばいいか。全体にあっさりしすぎて物足りなさは残るが、私のような藤子不二雄で育ちながら、作者のことをほとんど知らないような人間には入門編としてちょうどいい。筆致が柔らかいのであっという間に読み終えた。今度、富山の生家のお寺に行ってみたい。
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大冒険活劇『週刊少年サンデー』版の後半。連載終了後も人気が衰えなかったのか、別冊や本誌でも断続的に連載が続いている。基本的に合作(海の王子サイドをF、敵方をAが描く)になっているが、終わり頃の「動くスフィンクス」などはF一人で描いているように見える。
当時の小学生だったらわくわくして読めたと思うが今となってはきつい部分もある。手塚治虫のB級品とという感じは否めない。展開や仕掛けも無理なところが多く雑な印象が残る。それでも海の王子と妹のチマ、二人の愛らしさはFならでは。衣装デザインも素晴らしく、後の『TPぼん』にも通じるものがある。王子のジャケット・コートはかっこいいし、チマがスカートでないところも良い。
解説は北村薫。 -
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ついに『海の王子』が来ました。創刊された『週刊少年サンデー』に手塚治虫や寺田ヒロオと並んで連載されていた海洋冒険物。連載当初は高垣葵の原作であったそうで、今回の解説も書いている。
海の王子と妹のチマが水陸空マルチに活躍するハヤブサ号に乗って悪者を倒していく勧善懲悪のシンプルな物語。海洋冒険物と書いたが海で活躍するのは最初だけで空を飛んだり土に潜ったりしている。シンプルな上に古くさいので退屈なのだが(もちろん見るべき箇所は多い)、後半久しぶりの海もの「海神ポセイドンの謎」から面白くなった。物語が重層的に語られより藤子不二雄らしくなったところをみるとこのあたりから高垣葵の原作がはずれたのかもしれない。解説にもある通り当時高垣氏は超多忙であったようで、ラジオドラマを週に7本かけもちでやっていたそうだ。当時の子供向け漫画ならこのくらいの単純さでということだったのだろう。今読むと古く見えてしまう。
小学館『サンデー』に連載されていたのに単行本は集英社からの刊行。同じ大学館から分かれた一ツ橋グループなのでおかしな話ではないが、一時期は不思議に思っていた。今でもアメコミを出版している小学館集英社プロダクション(旧小学館プロダクション)という会社があるから判りやすい。小学生のころすでに廃刊になっていた集英社版の単行本を注文したのは遠い昔。
中央公論社(現在は中央公論新社)から出たFFランドから全五巻刊行されたが揃えられなかった。今wikipediaで調べたら朝日ソノラマのサンコミック版もあったとは知らなかった。小学生の俺に教えてやりたい。当時でもそっちなら入手可能だったかもしれない。