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見渡す限り無人の荒野を突き抜ける道路、その脇に横転しているジムニー。
運転席のドアをバカッと開けて顔を出し、「嘘だろ」とつぶやくサングラス姿の男。
まるで映画のオープニングのようなシーンからこの作品は始まります。
第1話では、横転したジムニーのシーンから、男がジムニーの中を整えて一晩過ごし、夜が明けてから道路を通る人を捕まえてジムニーを起こしてもらい、再び走り出すまでを、ただひたすら描きます。男がどうやら車と意思疎通をしているような様子や実在するのかどうかよくわからない女がウロウロする様子が合間に描かれるものの、ここがどこなのかも男は誰なのかもまったく説明されません。ロードムービーものなのかしら…と思わせておいて、この後いろいろなことが説明されていくのですが…本当に、少しずつ少しずつで、しかも、ロードムービーかと思えばミステリーのようで、ミステリーかと思えばラブストーリーのようで、ラブストーリーかと思えばサイコホラーのよう…先が気になってしょうがない!!
とにかく言えることは、これを読んだら絶対にアイスランドへ行きたくなる、ということです。ジャンル問わず、とにかくおもしろいマンガが読みたい!という方におすすめ。
見えてきた事件の真相
弟くんの奇行が気になるのですが、ひょっとして二重人格だったりするのかしら?とも思ったり。正しい頼り方をすれば誰にも愛される存在のはずなのに、どこから歪みが始まってしまったのか悲しい気分です。その一方でリリヤちゃんにも異変に沿ってまた新しいアイスランドを巡るドライブが始まっています。
Posted by ブクログ
久しぶりに実家に帰り、「七つ屋志のぶの宝石匣」1~16をウキウキ堪能し(← "のだめ" もすごく良かったけど、宝石匣も大好きー)、まだ滞在日数があったので、オタな妹に「私好みのおもしろいの頼む」とオーダーしたらこれが出てきた。
えー 絵が古臭いー 好みじゃないー などとぶつぶつ言っていたのだが、解説に舞台がアイスランド、とあって、おや??と食指がピクリ動いた。
1巻冒頭、荒野に横転したジムニーのドアがガコっと天に向かって開いて、にょきっと主人公が登場するシーン。
それがとても好みで、あとは非常におもしろく読んだ。
まだ4巻までしか読んでいないのだが、とてもユニークな作家だな、と思った。最近は漫画を全然読まないせいでそう思うだけかもしれないけれど、私はすごく新しいと思った。絵は古いんだけど。
まず、巻によって、テーマというかトーンが全然違う。
北極圏の日常ほのぼのエッセイ、なのかと思いきや、アイスランド観光案内になったり、普通のヒーローが出てくるアクションになったり。どれもおもしろい。
そして、この4巻はいきなりスプラッター入ったミステリになる。しかもけっこう怖い。
キャラクターもとても良い。誰も彼も脇役までも独自のポリシーを持って生きていて、生き方が気持ちが良い。悪役すらも。
あと、食べる描写がうまい。
絵がおいしそう、というわけじゃないんだけれど、登場人物たちが何か食べていると妙にそそる。効果音で見せてる感じ?
読んでいて、やたらおなかがすいて困った。
アイスランド料理、食べてみたいー。
それから、不思議だなぁ、と思ったのは、女性の身体の描写が、細部にフェチが入ってねちねちと描かれていて、女性名の作家なのに男目線っぽい描き方だなぁ、と興味深かった。
その一方で、主人公の慧は、思考も体つきもふるまいも経験値も実年齢以上の完全に成熟した大人の男として描かれているのに、性に関することだけ中学生のようなリアクションを取る男の子として描かれていて(年齢設定は高校~大学生くらい?)、そこだけ突然に少女漫画っぽい。
ちょっと違和感。
敢えてそういうキャラ設定なのかもしれないけど、ねちっこい女性の裸体の描写とのアンバランスさが妙に印象的で、一体いくつくらいの年齢の方なんだろう、と私は作家ご本人の心理状態にとても興味ひかれた。
車の声が聞こえる、っていいね。
うちも以前はジムニーで、ずいぶん長く乗って、居住性が最悪だったから私はずっと嫌いだったけど、夫はものすごく愛していた。手入れは全然してなかったけど。
良くも悪くも特徴のある車なので、下取りに出した時はふたりで寂しく思ったし、今もときどき話に出る。
私も声が聞けたらなぁ。
ニヤニヤ
リリヤ多めで嬉しい限り。相変わらず、ケイとリリヤのやり取りはニヤニヤしながら読んでました。八つ当たりできるくらい気を許せる関係になってきた二人です。ケイもほんの少し彼女に素直になってきました。しかしまぁ、ケイはリリヤにセクハラし過ぎですよね??笑
で、問題児ミチタカですが・・・日本の刑事さんの聞き込み捜査で明らかになっていく日本でのミチタカの中学時代。これまでよりミチタカの異質さ不気味さが鮮明に描かれています。中学時代の話は、今まで出てこなかった死んだ母親との関係性も少し垣間見れるものがありました。謎が深まるばかりです。
な
何なのだろうかこの方は。作品のテーマを、こんなにも美しく鮮やかに。でも決して派手でも勢いでもなく描けるんだろう。この作者さんの作品を読むと、自分が自分に戻る。
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