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目をこらすと今も見える、あなたの隣の幽霊……鬱蒼とした原宿の館に出没する女の子、戦時中活躍したミシン、ぼけたおじいちゃんの繰り返す謎の言葉、廃墟と化した台湾人留学生寮。温かいユーモアに包まれ、涙がこぼれる七つの幽霊連作集。
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Posted by ブクログ
幽霊にまつわる7つの短編をおさめた1冊。どこかで紹介されていたので手に取ってみたのだが、思っていた以上に良い作品集だった。捨て作なし、どの掌編も味わい深くて余韻がよい! 中でも好きな作品は…となると、読者の好みによって分かれるんだろう。俺はしいて上げたら「きららの紙飛行機」「ゴーストライター」かな...続きを読む。 それにしても、中島京子という作家をマークしてなかった自分の不見識さがもう!こんだけエエ短編を書くのだから他の作品も期待大!過去作追いかけることにしよう。読みたい本がまた増えるぞ(笑
よくある都市伝説のような幽霊談ではないし、「ゴースト」というテーマを全てにあてはめる必要もないのだけれど。 自分の見ているもの、目には見えないけれど確かにそこにある気配や、それに関わることができる人がいる。ものの持つ履歴には、人の思いが入っている・・・。 日常に潜む非日常を、こんなにも豊かに描ける中...続きを読む島京子という作家さんは、やはりすごいです。
ハロウィンだからとかじゃないけど、たまたま好きな作家の短編集を読み出したら幽霊がテーマでした。 しかも、戦争で傷ついた人たちに焦点を当てている。 幽霊と言っても震えあがるほど怖くない。 しみじみ。
電車のりっぱなしの日、車中で1日かけて読んだ 戦時下での一人一人の過酷な人生がゴーストとなってあらわれ語られる 温かい語り口で悲しい
7つの短編を収録。一編ずつ独立した話だけれど、タイトルの通り、どのお話にもゴーストというか幽霊というか、この世にはもう存在していないものが共通して出てきます。不思議で悲しいけれど、全然怖くはありません。祖父に会いに来ていた「リョウユー」のことを想う孫娘の話と、少女きららと少年の霊の話が好きでした。キ...続きを読むャンプのお話も印象に残りました。
オムニバス短篇集で気に入った作者の本を読んでみた。 予想通り面白かったので他の作品も読んでみたい。
ゴースト(幽霊)と聞くと、この世に思いを残し、成仏できずに彷徨い続ける姿を思い浮かべてしまう。 でも「ゴースト」に出てくる7つの幽霊は、哀愁漂う寂しいものだった。 第五話「キャンプ」戦争により傷つけられた多くの人々。 難民キャンプの母たちが悲しい。 第七話「ゴーストライター」より <ゴーストはなん...続きを読むにもできない。ただ、横にいて、思い出してもらうのを待ってる> 。 なにかするのではなく、その人を思い出すのがいいのかな。そして、第四話「亡霊たち」の文中でも書かれている、「靴の話ー大岡昇平戦争小説集」大岡昇平著 を読んでみようか。
様々なゴーストにまつわる短編集。 戦後の混乱期、交通事故で亡くなったケンタの霊が、ネグレクトの少女に会う「きららの紙飛行機」、 年老いた曽祖父が、戦争時代の僚友に会う「亡霊たち」、 戦時中、乳飲み子を亡くし、小さな子供達と離れ離れになってしまった母の霊の「キャンプ」など、戦争をベースにした話に惹か...続きを読むれました。 著者の筆致に、私には読みにくいものもあるため、一部好みではないものもあったが、独特の世界観に魅了されました。 三井のリハウスのCM、樹木希林のお婆ちゃんの家見て、共通する印象を持ちました。
幽霊にまつわる短編集。 幽霊っていうと、落武者みたいなイメージだけど、本書では戦中・戦後の過酷な時代を生きた人の幽霊が多い。 戦争に出兵したおじいちゃんの「僚友」の話。 孫である主人公が、おじいちゃんの戦時の足跡をたどるように文献を読んだりするところ、わかるわぁと思いながら読みました。
短編小説を読んでるかのような各章ごとに主人公が変わっていき面白さはあった。 昔のことを振り返りながら各時代の情景が思い出されるので興味深いところもある。 一つのストーリーのインパクトにかける。
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