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「グローバリズムへの懐疑」「テロの恐怖の前に世界は」「Gゼロ時代で不安定化する世界はどうなる」「トランプ旋風にみる反知性主義の潮流にどう抗するか」「日本はどうあるべきか」──当代一の知識人が混迷の世界を読み解く。
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Posted by ブクログ
今や世界レベルで飛ぶ鳥を落とす、そんな人気者の御方です。 昨年末のNHKBSの単独特集はスゴかったですよね。 時宜にかなっていたいうかそのものズバリという感じで。 トッドと聞くとわたし達の世代的には 某番組のトッド=ギネスを思い出してしまうんですが まったく無関係です。 わたし達にとっては、アムロ...続きを読むはあれで、カミーユはアレなんですよ。 カミーユには個人的に思い入れがありまつ。同い年でしたからね。 キレてバルカンは撃ちませんが、ブチ切れてバリカンを使った事はあります。
いま世界は動いているんだなぁ〜ということをつくづく思った。人口統計学や人類学の知見によってソ連の崩壊やアメリカの没落を予言して来たトッドさんが、本書の中で今は日々起こる世界の変化に集中するだけで大変だと語られていた。 感想書こうと内容を思い出そうとしたがかなわず…もう一回読んでみなくてはという間抜け...続きを読むな感想しかかけない。ぐぬぬ…でもお薦め♪読みやすい! Mahalo
『つまり、フランスの指導層は、ユーロを壊すくらいならフランス社会の一部を壊したほうがましだと考えたのです』―『日本の読者へ』 冬の朝、寒い駅のホームで電車を待っている時、背中に当たる陽を感じて温もりを思う。地平線から登ったばかりの弱々しい太陽でもこれだけの力があるのだなと感心すると同時に、何か知恵...続きを読むの在り処の本質のようなものに触れたような気にもなる。太陽の運行、雲の動き、未来を予測すること。それは、予測できぬ人々から見れば神の如き力にも見える。神は天変地異を司るが、その振る舞いは気まぐれにも見える。その気まぐれさのパターンを理解する力を持つことは人々を従わせる力となることは容易に想像出来る。それは何も未開の人々の間で起こることを描写して言っているのではない。現代でも日々起こっていることも含めてそう思うのだ。例えば、朝の天気予報で今日は雨が振りそうだとお告げがあれば多くの人は傘を持って出掛けるだろう。その背後にどのようなデータがあり、その時系列的変化から未来が予想されていたかを理解できなくても、シャーマンの言葉対するようにその予測する力について人々は盲信的だ。 知識として理解していることとが、ただ単にAであればBであるというような暗記式の論理であるなら、それは知恵とは呼ばれまい。繰り返される出来事の共通項を探り当て、いま起きている事象の帰結を予想する。その時々の権力者の意向や世の中の空気といった文脈に囚われることなく予測をする。それを知恵と呼ぶのだと思う。 エマニュエル・トッドはその意味において真の知恵者だと思う。彼が参照するものはデータであり手垢の付いた誰かの意見ではない。日々業界で起こっていることを伝える夥しいニュースや評論を読んでいると、そのほとんどが噂話のような一過性の真実に過ぎないことを思い知らされるが、データに基づいて先を見通す言説に触れることは稀だ。しかしデータという奴は実は扱い辛い。誤差もあるし複数の要素が畳み込まれていることも普通だ。そこから何が一番変化を司るものなのかを見極め、見えない将来を可視化する。それを面白がれる人でありたいと思いつつ、現代の混沌とした様相にお手上げな気分になることも事実。トッドの切り口の鋭利なことと、時間を経ても錆びつかない確かな刃の行方に、只々感心する他ない。
グローバリズム以後 アメリカ帝国の失墜と日本の運命 著:エマニュエル・トッド 朝日新書 589 1998年から2016年の間に進行したグロバリゼーションの分析と評価が本書の目的である グロバリゼーションを主導したのは、アメリカ帝国である EU欧州の主導権を握っているのは、ドイツである しかしなが...続きを読むら、欧州は建設から解体へと移行していく 日本はかつてないほどに経済的、軍事的安全にかかわる構造的な問題の解決を迫られている ■夢の終わり アメリカの白人層の45から54歳までの死亡率が1999年から上昇している 1世代35年は国民国家衰退の時代であった。国家の弱体化の時代、国家の破壊の時代でした。 帝国主義に苦しんでいるのは、まず自国民であった。ソ連であれば、ロシア人、アメリカでは、米国人そのものがその帝国支配に苦しめられてきた。 英国のEU離脱(Brexit)の原因はあまりにたくさんの移民を受け入れることの拒否反応である 平等の幻想。 英国社会には平等はない、なぜなら、階級の違いがある 米国には平等の伝統があるが、それは白人同士の平等で、民主主義である。ただし、黒人を含めてではない。つまり黒人の解放とはかなり幻想だということです 英国では、離脱に投票したのは、ふつうの人でした。エリートは驚愕し慄然していたのです 自由・平等を手に入れるためには、大きな犠牲を払ってきた。 英国1640年清教徒革命、1688年名誉革命、2つの革命を通じて、選挙をともなう君主制を手に入れた。それから産業革命が起き、米国の独立宣言があった。 フランスの人権宣言はそのあとに続きます。フランス革命はいわば最初の反応でした。 エリートの反逆:かつて、エリートとは共同体の公益を担うのが役目であった。教育レベルは高く、外国語で意思疎通もできる。でもそれは、目くらましであった。 欧州連合はエリートが構築したけれど、共同体の構築ということでは失敗している 重要なのは、まず起きていることを見ることです。 欧州の現実は、ドイツ経済が支配力をもつようになり、欧州東部をその中に組織していったことにあります。 しかし、ドイツは、欧州を管理できない。あまりに自己中心的であるが故に、ドイツは帝国の建設には才能がない 現在の巨大国家、世界帝国とは米国、ロシア、中国である 民主主義の危機:民主主義とは、まず普遍的な識字運動であり、だれもが読み書きができるようになるということです。でも、今は、高等教育を受けた人でも、多くの人が、グローバル化の影響に苦しんでいます。 伝統的なモデルで考えると、発展というのは、複雑だった家族構成がシンプルになり、個人というのが登場する。そして、家族構成がもっと個人中心となりもっと自由になり、もっと進歩することになることだ。 ■暴力・分断・ニヒリズム 近代への移行が生じる期間は劇的である。 欧州の場合、フランスでは数十年の間、革命と戦争が続きました。 ドイツでも、宗教革命やナチズムがありました ロシアでは、共産主義革命がありました。 歴史家として、長期間について語るなら、残酷な結果を生みだすもので、そのモデルは、過去から変わっていません。だから、イスラム世界では、今とても厳しい状況にあります。 中東では、国家を組織する能力を備えているように見える国が2つあります。トルコとイランです。 サウジが崩壊の危機にあるのであれば、イランを必要で安定的なパートナーとして見直すべきです。 イスラム世界の戦いは、シーアトスンニの戦いではなく、世代交代が起きていることによる脱イスラムの模索をしている中での対立がおきているためです。 ニヒリズムとは、あらゆる価値の否定、死の美化、破壊の意志を示します。 危機は、そこら中にあり、しかも、国ごとにそれぞれ違った形をとっています。 経済は手段の合理化をもたらしますが、目的の合理化ではない。経済は何が良い生き方であるかを定義してはくれません。これが限界です。 危機の4つの要素 ①共同体的な展望の欠如、②高齢化、③教育革命、④女性の地位の向上 です。 日本の本当の問 東日本大震災で目にしたものは、共同体、会社などの水平連携関係が、事態に対応ができなくなった政治制度に代わって、地域の再建を支えていた姿でした。 文明の衝突には2つの危機があります。 1つは、米欧、日韓などの発展の先頭を行く、国々の危機です。消費社会は停滞して、若者にそのしわ寄せが及んでいます。人口減少が進展し、不確実不透明になっています。 もう1つは、移行期にある途上国のものです。制度変更に伴う混乱、暴力、自由競争の導入は生活水準を押し下げています。 この2つの世界をグロバリゼーションが橋渡しをしていることで、両者を人は行き来するようになりました。これが文明の衝突です。 日本は安全保障的に西側である続ける必要はあるが、こと中東対応では最低限の連帯を口にしておけばよいと説いています。 アメリカ帝国の衰退は予想より早いスピードで進行している。まるでローマ帝国の末期に非常ににた状況である。 グローバル化でアメリカ型世界に収斂していくという予想は外れ、国家の復活、再浮上。米国、ロシア、ドイツ、中国、かつての大国が再び台頭してきている 民主主義の特徴は識字率の向上である。それとともに、出生率が低下し、女性の識字率が上がってくると、政治システムは民主主義に移行しようと、伝統的システムと決別するための政治的危機を体験する 目次 日本の読者へ 1 夢の時代の終わり(2016年8月30日) 2 暴力・分断・ニヒリズム(2016年1月27日) 3 グローバル化と民主主義の危機 4 アメリカ「金融帝国」の終焉 5 終わらない「対テロ」戦争 おわりに 大野博人 初出一覧 ISBN:9784022736895 出版社:朝日新聞出版 判型:新書 ページ数:200ページ 定価:720円(本体) 発売日:2016年10月30日第1刷 発売日:2016年12月20日第5刷
本書は朝日新聞記者によるエマニュエル・トッド氏へのインタビュー集(1998年~2016年)とういことで、それぞれのインタビュー記事自体は短く読みやすいと感じました(※日本語が読みやすく大変良かった。以前別の出版社から出たトッド氏の本を読んで翻訳のひどさにストレスが溜まったのとは好対照でした)。冒頭の...続きを読む「日本の読者へ」で書いてあるように、トッド氏はグローバル自由主義礼賛の時代が今年終わったと述べています。米国の大統領選挙でトランプが勝利した後に本書を読んだ身からすると、この主張はかなり説得力を持つなあという印象を本書の冒頭から持ちました。 本書はインタビュー記事と言うことで基本的に読みやすいのですが、トッド氏の主要な研究成果の知識を持っていないとなかなか意味が分かりづらい記述もあります。具体的にいえば、トッド氏は本書内でも各国の家族構造について折に触れて述べていますが、多様な家族構造(兄弟関係、親子関係、婚姻制度)と浸透する政治思想の関係という彼の研究成果については、他の著書(例:「世界の多様性」ただしこの本は大著なので読むのは大変ですが)、もしくはWebで多少勉強した上で本書を読むと理解がかなり深まると思います。
日本人にはない視点で世界情勢を分析するトッド氏。漂流する超大国アメリカとアメリカが唯一の同盟国である日本。中国やロシアとの関係も含め、舵取りが難しい。
ロシアは日本には大事だと思う。中国とはもっとうまくやれそうな気はするが。それにしても、フランスで起こっていることと日本で今起きていることのなんと似ていることか。スケープゴートがイスラムか、中韓なのかの違いだけで。
フランスの学者 エマニュエル・トッド氏のインタビューをまとめた本。 ちょっと違う独特な世界観が新鮮。 以下、読書メモ: 夢の時代の終わり 米国 エリートへの反乱 最低限の安全を脅かさることへの抵抗 EUは崩壊へ 移民への対応 世界は接近するが一致はしない 暴力・分断・ニヒリズム ニヒリ...続きを読むズムとは、あらゆる価値の否定、死の美化、破壊の意思を指す。 先進国の考察 信仰システムの崩壊=共同体的な展望の欠如 高齢化 女性の地位の向上=教育革命 不平等を受け入れる日本 指導層はテロを利用している グローバル化と民主主義の危機 国家の再浮上 多数を占める中高年が若者にかかわる政策を多数決で決めてしまうのは民主主義にかなっているのか ユーロは悲しみの製造機になっている。なくなったほうがいい。 民主主義の機能不全 自由貿易は新興国(中国)の景気を刺激するだけ ハイパー個人主義 アメリカ「金融帝国」の終焉 サミュエルハンチントンの文明の衝突は国際社会の対立はイスラム教文明とキリスト教文明の境界で激化すると。それに対してトッドはイスラム文明の近代化が遅れてきた過渡期の問題にすぎないと説く。 近代化=教育レベルの向上=識字率の向上=本を読むことにより精神の構造を変える 欧州、北米、極東に保護主義圏を。それぞれで内需拡大し、地域経済を立て直し、各極を基礎に置いたグローバル化を構築すべき。 日本が核武装することで核兵器の偏在をなくし安定する。 終わらない「対テロ」戦争 米国が世界秩序混乱の原因 劇場型ミクロ軍事主義 日本は米国以外の同盟国を持つべき。 イラク危機は米国と欧州の対立、フセイン大統領は脇役。
ちょうど、平行して読み漁っている水野和夫氏の著書とも通じる部分がある。(当然、異なる部分もあるが) その中で、やはりエマニュエル・トッド氏の主張を特徴付け、説得力を持たせるのは、氏のバックグラウンドである、文化人類学や人口学の観点からの指摘であろう。 出生率の低下を根拠にイランが近代化の過程であると...続きを読む指摘し、家族制度を根拠に日本やドイツには不平等を受け入れる社会的背景という。さらには、民主主義の発展に不可欠な、国民の識字率や高等教育の発展などがさらに進むと、教育格差として不平等の定着につながるとの指摘も、改めて慧眼であると感じた。 そして、リーマンショックなどの金融危機以降、世界がグローバル化の問題に直面するなか、改めて国家の役割が注目されていることは、水野氏、トッド氏の指摘の通りであり、採るべき政策は自由貿易信奉による格差の拡大を是正することであることも両者の一致する見解である。 しかしながら、現実の政府はP189でトッド氏が2001年に指摘した通り、「むしろ、秩序を維持するために治安への懸念を人々に感じさせ、軍備などの支出を増やす。」、そういう国家である。 北朝鮮問題に絡み、米中に挟まれたいまの日本が、安全保障が極めて重要であることは疑いの余地がない。しかし、低成長時代への突入、資本主義の終わりという経済、そして社会体制の大きな転換点を迎えていることも確かである。 政府が国民の目を外に向けることで根本的な問題を先送りにしないよう、注視していく必要がある。
先進国、つまりヨーロッパ(特に英、独、仏)とアメリカ、日本の行き詰った現状についての解説本。 著者はフランス人なのですが、長期的な歴史の視野に立って現代を観察してるんですね。 アメリカ人やイギリス人(独立志向が強く、かつ差別に寛容、よって「自分さえよければ良い」思考に陥ってる)社会とほかの国との比較...続きを読むが語られて、とっても興味深かったです。 国際的視野ってのは、実は単にアメリカ的視野になりがちですが、実は全然違うんですよね。 たまにヨーロッパ人の視野で話を聞くと全然違って面白いです。 ただ残念だったのは、朝日新聞に掲載されたインタビューをもとにしている割には、文章がわかりずらい。 翻訳が今一つ・・・何を言わんとしてるんだろう?と何度も何度も一文を読み返す、ということをやりました。 内容がちょっと硬くて難しめなので、なおさらでした。 2016/11/18 09:52
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西洋の敗北と日本の選択
エマニュエル・トッドの思考地図
グローバリズムが世界を滅ぼす
シャルリとは誰か? 人種差別と没落する西欧
人類の終着点 戦争、AI、ヒューマニティの未来
西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか
世界の未来 ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本主義
第三次世界大戦はもう始まっている
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