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Posted by ブクログ
主人公の結佳の小4と中2時代という”女の子”が”少女”へと変化していく時間を描いた作品。村田沙耶香作品はこれまでにも何冊も読んできていますが、他作品のようなぶっ飛んだ切り口の設定や世界観で魅せる作品とは一線を画した一作ですが、だからこそ余計に作家の凄みのようなものを感じました。自身の身体や性格、周囲との関係や環境などままならないものに対しての思春期の痛ましい程の葛藤は読んでいて苦しさを感じる程でしたが、終盤の結佳の自己理解、世界理解の変容は前半の苦しさがあるからこそ鮮やかで美しいカタルシスがありました。素晴らしい点はいくつもある作品ですが、本作の舞台をニュータウンとした点が素晴らしいですね。タイトルにも表れているように変化し、成長していく街と二次性徴期の精神と身体の変容と重ねながら捉え描いている点が秀逸でした。
Posted by ブクログ
とても強く心に残る作品だった。過激な描写や読んでいて苦しくなる場面も多かったが、それでも「これは目を背けてはいけない」と感じさせられる力があった。村田沙耶香さんの想いが真正面からぶつかってくるような作品。
主人公・結佳は、中学校のクラス内にあるヒエラルキーや空気感の中で、「害のない存在」として周囲に合わせながら生きている。自分の居場所を守るために周りを見下したり、本心を隠したりしてしまう姿がとてもリアルだった。そんな結佳がある出来事をきっかけに孤立し、価値観が少しずつ変わっていく過程が印象的だった。
人は自分の居場所があると安心し、その“普通”の中に閉じこもってしまう。でも、その普通を客観的に見るとどこか歪んでいることもあるのだと思わされた。自分の嫌な部分も含めて認め、自分を信じて生きていくことの大切さを感じさせてくれる作品だった。
Posted by ブクログ
村田さんの初期作品は今とはまた違う雰囲気でとても面白かった。小学生から中学生の心情が非常に細かく繊細に描かれていた。特に中学生編は自分の中学時代のクラスを思い出すようでリアルだった。個人的に信子のキャラが1番際立っていたと思う。自我が強すぎるのか協調性がないのかこの手の女子は中学で一人はいただろう。こういう女子に限って自信家だったりする。そして、主人公結佳がクラスは人間を冷静に考えているところに驚いた。この年でここまで考えられる子はいないと思う。私も今思えば何ともなかったことだが、中学時代はこの本に出てくる女子と同じような考えだった。少し昔に戻ったような気がしてとても楽しく読めた。結佳や伊吹が高校生、そして大人になり、どう成長していくのかも気になった。
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