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小説 20位
9pt
人はなぜ大きな事件に魅了されてしまうのか。 噂は、軽薄な娯楽だ。 25年前、平穏だったはずの地方都市は、百貨店受付嬢誘拐殺人事件の発生、その報道により揺り動かされ、「噂」という大量の炎が、加害者のみならず被害者にも降り注ぎ、燃えさかった。ようやく静けさを取り戻したかに見える町に燻り続ける因縁が、いま新たな事件を呼び起こす――。 「もう言われてるよ! どうせ、親が殺したんだろうって!」――本文より
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Posted by ブクログ
色々思う所もあるのだけどとにかく続きが気になるので今から下巻読みます。 子供がひどい目にあうのはとても心苦しい
レビューに従って下巻も同時に買うべきだったなと後悔した。心臓が痛くなる終わり方で続きが気になりすぎる。
ドキドキハラハラ展開が続いています 上巻を読み終わったのに、手許に下巻がない場合のストレスは凄まじいものがあると思いますよ いざ、下巻へ!
新沼紗英が職場を後にした時のことを、ある人は「楽しそうだった」と言い、ある人は「不安そうだった」と言う。 「期待に満ちた目でうきうきしていた」と言う人もいれば、「心細そうで、どうして上司は彼女を一人で行かせるのだろうと思った」と言った人もいる。 細い道を抜けて、自転車がようやく大通りに出る。途端に...続きを読む、視界が色を取り戻した気がした。光汰朗のあの家の、尋常でない暗さは何なのだ。まるで、季節や時間が違っているような。時を止めているような。 声が聞こえないはずの誌面の向こうから、嘆きと苦しみ、怒りの声が聞こえるようだった。なぜ、娘を奪われた私たち家族がこんな目に遭わなければならないのか ー 。あまりにひどすぎる、と。 噂が広まるその過程には明確な「悪意」と呼べるものがない。だからこそ、質が悪い。透真の父が週刊誌を買ってきたのはなぜなのか。自分でたまたま記事を見つけたとは思えない。友人か職場の誰たに違いない。あの噂について被害者の父親のインタビューが出ているらしい。そして、自分もその噂を言い立てていた一人だという自覚もなく、ああ、噂はデマだったのか、と記事を読んで、ただおしまいになる。噂を広めた責任を取ることも、罪悪感を持つこともなく。 悪意ではない。そこにはただ、信じられないほどの軽薄さがあるだけだ。 スノードームには、ミニチュアの街が沈んでいた。海外の童話に出てくるようなレンガ造りの家々の上に、ドームを降り動かすとたくさんの雪が舞う。その様子が美しくて、子ども心に不思議だったのだろう。妹と一緒に、何度も何度も振り動かして、ドーム内に舞い落ちる雪を見ていた。 紗英が笑った。 「これ、もし、赤い粒で作ったら、火事が起きてるように見えるかも。だったらファイアードームだ」 炎が降ったのだ、と思う。 紗英を失った夏、この町に炎が降り注いだ。平穏だったはずの静かな町が、ひとたびつつかれると揺り動かされて、そこに大量の炎が降り注ぎ、燃え盛った。落ち着いたように見えても、ドームの底に火の粉は残っている。誰かが揺らせば、たやすくまた、町は炎に包まれる。周囲を山々に囲まれた蒔戸市は、山の底に眠る、ドーム内の街とよく似ている。 ファイアードームだ。紗英の言った通りの。 『美冬、つらいとは思うが、頼みがある』 「え?」 『うちの社会部の取材を受けてほしい』 音が 一 消えた。 それまでも、部屋は静かなはずだった。通話の音以外、何の音もしないと思っていたはずの場所から、それでも、音がまるごと消えた。 透真もまた、とても静かな場所に一人でいるようだ。会社の中の喧噪も、生活音もしないほどの、不気味なほど静かな場所から電話をかけている。 あんなにも溢れていた涙が一瞬で引いていく。 「ねえ、光汰朗くんがいなくなった時、佐村先生、本当はどうだったか知ってる?」 覚悟が決まったのだ。 あらぬ誤解を受けることはもう仕方ない。すべてを話しても伝わらないところには伝わらないし、信じてもらえない人にはきっと信じてもらえないだろう。けれど、大事なのは、光汰朗の行方と、自分をじてくれる人たちだ。はっきりと、気持ちがそう変わっていた。 『あんたは何も悪くない』 責められることを覚悟して訪ねて行った戌井 光汰朗の家で、彼の祖父に声をかけられた。 『大変だったでしょう、先生』 線が細い印象だった光汰朗の母に手を握られたら、息が止まった。泣き伏して、夢中で謝っていた。豚が細い印象だった光汰師の仕に手を握られたら、息が止まった。泣き伏して、夢中で謝っていた。 謝罪の声が鳴明で途切れるのを、光汰朗の母がうん、うん、と頷きながら背中をさすってくれた。思い出すと、担任教師としてあまりにも情けないが、あの時初めて、許された、と感じた。 光汰朗の家族の声を聞いて、覚悟が決まった。私は何を言われてもいい。校長や副校長や教育委員会の面々や、姿の見えないマスコミ、ネットの向こうの悪意にどれだけ言葉が届かなくても、信じてもらえなくても、目の前のこの人たちと、そして、自分が担任する子どもや仕事にだけは試実でいたい、できることはなんでもしたいと、泣きながら心に誓った。 「絵梨、それは…」 言葉に詰まる。しかし、話すのをやめれば、もう娘は止められない。止められるのは、この世で誰よりその気持ちがわかる自分しかいないのだと思いながら、それでも何をどう言ったらいいのかわからない。 わかる。子どもの安否がわからず、その無事を祈る時、息を一つするだけで、自分が親としての務めを放棄しているように感じられてしまう、その気持ちが。動くことが善で、動かないことが悪として責められ、子どもにただただ申し訳ないように感じる、この時間の苦しさが誰よりわかる。でも。 ああ ー と天を仰ぎたい気持ちになる。
辻村深月先生はやっぱり最高です! 心理描写がものすごく上手なので、読んでいて登場人物の気持ちに乗り移られるようで、ドキドキするし、苦しくて気持ちが悪くなる。上巻、ここで終わるの~というところで終わったので、下巻に続きます。
発売前からずっと楽しみにしていたこちらの本 ページをめくる手が、止められないし、この終わり方!!! すぐに下巻に手が伸びる……! 噂って本当に、大抵悪意のないものだ けれど、そこには興味と関心、優越感が混じる 今の時代はインターネットが普及しているからその広がり方は尋常じゃない いつ、自分がそ...続きを読むの『噂』の対象者になるかわからない 悪意がなければ、それはいいのだろうか? そんなわけないって、思う
NHKのおはよう日本で紹介されてて、店頭でサイン本と遭遇して即購入しました。 テンポの良さにつられて読んでます。
被害者家族、加害者家族、関係者、新聞記者の4目線から構成される。どの人物の立場で考えてみても私もそう考えてしまうなと思った。犯人以外の人物が皆いい人なのにこういう状況を作り出す無意識の無責任な噂話が罪深い。
絶対に上下巻セットで買うのをオススメします! めちゃくちゃ気になるところで終わってすぐに下巻読みました。
上巻だけでもう面白い、続きが気になってページを捲る手が止まりませんでした。 昨今のSNSの酷い状況とリンクするところもあるし、古くからの国民性も描かれていて、とても考えさせられました。
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辻村深月
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