「極上の店には共通項がある」――少年時代に夢中だったハヤシライス、新入社員の頃に大人の作法とともに教わった高級寿司、直木賞の夜の奇跡のカツサンド。人気時代小説家が30余年かけて編み出した、プロの心意気と味が映える『本寸法』の店の見つけ方と付き合いの極意。築地市場の喫茶店や下町の定食屋、ちょっと気のきいたお寿司屋さんや銀座のレストラン、さらには京都のB級グルメや高知の懐かしい味覚まで。人生を豊かにしてくれたあのお店の味を、思い出とともに美味しい文章で綴った、お腹がすくエッセイ集!
Posted by ブクログ 2013年03月18日
作家さんが記した食に関するエッセイにはハズレがほとんどない。ましてやそれが時代小説家によるものであれば。本作も期待に違わず食事やレストランに関する珠玉の文章に溢れている。「味憶」という造語はしっくりこないが、味覚がいかにプリミティブに記憶を刺激するかを言外に説き、うまそうな食い物をどんなグルメレポー...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年12月11日
歴史小説家、山本一力さんのグルメなエッセイ。
山本さんが出会ってきたステキなお店と食事について、
エピソードとともに綴っている、
味の記憶=「味憶(みおく)」のエッセイ集。
この人の小説がけっこう好きで、
周五郎読み終わったらたくさん読みたいなと思ってるんですが、
山本さんについて知らないことが...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年05月26日
味の記憶と書いて、味憶(みおく)と読む。なるほど。
食エッセイの命とも言える、たべものの表現が素晴らしい。
読む時間に気をつけないと、おなかがへって困る。いや、そのほうがいいんだけれど、でもやっぱり困る。
普通、昔たべたものの記憶は美化されていて、今同じものをたべるとがっかりすることが多いと思う...続きを読む