【感想・ネタバレ】味憶めぐり 伝えたい本寸法の味のレビュー

あらすじ

「極上の店には共通項がある」――少年時代に夢中だったハヤシライス、新入社員の頃に大人の作法とともに教わった高級寿司、直木賞の夜の奇跡のカツサンド。人気時代小説家が30余年かけて編み出した、プロの心意気と味が映える『本寸法』の店の見つけ方と付き合いの極意。築地市場の喫茶店や下町の定食屋、ちょっと気のきいたお寿司屋さんや銀座のレストラン、さらには京都のB級グルメや高知の懐かしい味覚まで。人生を豊かにしてくれたあのお店の味を、思い出とともに美味しい文章で綴った、お腹がすくエッセイ集!

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Posted by ブクログ

作家さんが記した食に関するエッセイにはハズレがほとんどない。ましてやそれが時代小説家によるものであれば。本作も期待に違わず食事やレストランに関する珠玉の文章に溢れている。「味憶」という造語はしっくりこないが、味覚がいかにプリミティブに記憶を刺激するかを言外に説き、うまそうな食い物をどんなグルメレポート番組より見事に具象化してみせる著者の力量には敬服するのみである。

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2013年03月18日

Posted by ブクログ

歴史小説家、山本一力さんのグルメなエッセイ。

山本さんが出会ってきたステキなお店と食事について、
エピソードとともに綴っている、
味の記憶=「味憶(みおく)」のエッセイ集。

この人の小説がけっこう好きで、
周五郎読み終わったらたくさん読みたいなと思ってるんですが、
山本さんについて知らないことがけっこうたくさんあった。

まず、会社員経験がかなり長いんですね。
小説家デビューは50近くになってから。
この本で紹介されているお店の多くも、
会社員時代に見つけたお店だったり。

そして、山本さんは1948年生まれ。親父と一緒だ。
うちの親父はそれほど美食家じゃあなかったから、
どうということもなかったんだけど、
子ども時代に何食ってて、大きくなるにつれて出会った食べ物への感動とか、
やっぱり高度経済成長の時代に育った人とはちょっと感覚違うんだろうなーと、親父の飯の好みを思い出したりながら読みました。

面白かったです。
そんなに行きつけのお店って持ってないけど、
おいしい食事をいっぱい知ってるというのは、
やっぱり人生が豊かになりますよね。

外食にしろ、自炊にしろ、食事を大切にしよう、と
就職以来すっかり乱れまくった食生活を改めたくなりました。

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2013年12月11日

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